ファースト・プライオリティー

著者 :
  • 幻冬舎
3.46
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本棚登録 : 415
感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344002296

作品紹介・あらすじ

「あなたのファースト・プライオリティーは何ですか?」31歳の女性、31通りの、最優先事項。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに、(たぶん)一番好きな作家の作品を読みました。
    31歳の女性たちの話なのにすごく共感したり、「あ私こういうこと考えてた」と気付かされるような作品がたくさんありました。
    短いのに深い。
    こんなに沢山、短編が書けるなんてすごいな。。

    怖い話も幸せな話もたくさん。
    幸せな話では「庭」「ジンクス」あたりが好きでした。

  • 31歳それぞれの恋愛模様。「ジンクス」「チャンネル権」が好み。

  • だいぶあとのほうになって共通点が31歳ということに気づいたがそういうくくりが別に気にならないほど短編一つ一つが粒立って面白かった。どこから読んでもよし。

  • やっぱり山本文緒がすきです。こんなに色々な角度から31歳の女性のことを覗き見ているような感覚。楽しいです。

  • 31歳。ひとくちにいっても、ひとりひとり、みんな違う。
    自分を含め、みんな自分の人生、だけ、を背負って生きていることを感じた。

  • よく、テレビのチャンネル変えながらたまたま見てしまう番組ってないですか?
    そんな時、見終わったら、「あぁ、面白かった」とたまに思う事がわたしにはあります。
    そんな感じの短編集です。

  • 様々な人の日常を覗き見しているような感覚

  • 1番のこだわり、譲れないもの。世の中に左右されず、飄々と貫く主人公たちに共感とリスペクトを、感じます。多分、死ぬまで1番好きな本。山本文緒さんは女性の乾いたシンプルな願望を書くのがとてもうまい。

  • どーでもいいけど、幻冬舎の表紙好きすぎる。

    短くて読み易い、気楽な読書促進図書に勝手に任命。でも、この入り込みやすさに対する、抜けにくさは山本さんの魅力?「ホスト」の最後、爽快すぎて。虚しさと一緒に次の一歩を。

    優先順位の違いは、人とのぶつかりを生むけど、優先順位の自覚は、自分をハッキリさせてくれます。

    ワタシの人生、ワタシのプライド、ワタシの生き方、"ワタシ"が一番大切にするもの。

    一番大切だと感じるものを本当に大切にできる強さや行動力を持つ女性になりたいです。

    31歳、一番良いときか・・・逆に怖いよ。

  • 31人の31歳の女性の物語。
    一話一話は超短編なのに、その中にしっかりと完結したドラマが詰まっている。親であったり、子であったり、夫であったり、恋人であったり、仕事であったり、そういったものと31歳の女性との関係を、悲劇的であったり、喜劇的であったり、孤独であったり、そうでなかったり、絶妙なバランスで描く。手を変え品を変え、じゃないけど、自由自在にこちらの感情を揺さぶっているようで、「参りました」と言いたくなる。あえてお気に入りを挙げれば「庭」「ボランティア」「ジンクス」「チャンネル権」あたり。(でもやっぱりそろそろ長編が読みたい…。)

  • 31歳の女が出てくる短編集。最後の『小説』が一番面白かった。幸せな思い出ほど刃になって苦しめる。ぼんやりしていると暗い気持ちが襲ってくるのでかならずウォークマンを聴く。ちょっとの空き時間が怖くて必ず文庫本を持っていた。…よくわかる。関心を持ってくれない人に関心を持ち続けることは苦しい。幸福な時間は終わったのだ。人は過去には戻れない。

    いくら考えても調整出来ないことがあるものだ。電車で橋を渡った瞬間、唐突にワクワクした感情がこみ上げてくるような日を信じて、私も腐らず一日一日出来るだけたくさんのハッピーを見つけながら生きてゆこう。

  • 31歳の31通りの話。自分のファーストプライオリティは何だろうと考える

  • かなりお気に入りの一冊になりました。

    自分にとっての最優先事項は、たぶん決まっていて、自覚の有り無しに関係なく、みんなそれに沿って進んでいるのかなーと。

    短編は短く、さらりと読めますが、読みながらひとつひとつの物語に入り込めます。

    好きな作家さんがまた一人増えてにやにや。

  • 初の山本文緒さん。もっと女女してるかと思いきや、ものすごい短編だからかあっさりしてた。優先順位って生きてく中で変わっていくもんだと思うけど、人それぞれこだわりってあるよねーって思う一冊。個人的には「いいんだよ。当事者じゃない人間は当事者と同じ気持ちにならないで。いつか自分がそうなった時に頑張れば」っていうセリフにぐっときた。

  • ほとんどが可哀想な31歳女性の短編集。短編の長さは丁度よい感じです。

  • いろんな形で悩んでとまどっている31歳。ものすごく短編なので、もうちょっとまとまりのある話が5つくらいでもいいかな。

  • すごく短いので読みやすかった。初恋が、怖いなと思った。一度好きになったら、その人しか見えなくて、その人の全てを肯定してしまう。まさに、恋は盲目。

  • 同棲を解消してから車に住むようになった女。
    ギタリストとしてバックバンドにいる女。
    ジンクスにこだわる女。
    盲人と出かけるボランティアを始めた女。
    三十一歳の女と再婚を繰り返す男。
    そして小説を書くために夫と別居した女。
    三十一歳の女たちを写し取った短編集。
    装丁:松山智一

    山本文緒は短編の方が暗さがほどよくて好きかも。
    仕事も恋愛も転換期である三十一歳の難しさ。
    実際にその年を通過しないと書けない本だと思う。
    最後の話はあとがきみたいなものだと思っていいのかなぁ。

  • 長編は苦手だけどケータイ小説はもう飽きちゃった人へ
    短編は物足りないから読まないという人へ

  • 半分ぐらい読んでから登場人物がみんな31歳の女性なのに気付いて、あと半分読もうと思ってる。

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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