スイートリトルライズ

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著者 : 江國香織
  • 幻冬舎 (2004年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344004887

スイートリトルライズの感想・レビュー・書評

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  • 「恋をしてるの 本当は夫だけを愛したいのに」という帯となにか不思議な惹かれる雰囲気で一気に読み切ってしまった
    日々暮らしている中で、鈍る感覚と研ぎ澄まされる感覚と交差するなか、ふと考えてしまう何気ない感情が、一番シンプルで偽りない感情なんだと思った
    単なる不倫小説とは、言いたくない世界

  • この日常に不満はない、と瑠璃子は思う。淋しさは人間の抱える根元的なもので、自分一人で対処するべきで、誰かに―たとえ夫でも、救ってもらえる類のものではない。瑠璃子と二歳下の夫、総。一緒に眠って、一緒に起きる。どこかにでかけてもまた一緒に帰る家。そこには、甘く小さな嘘がある。夫(妻)だけを愛せたらいいのに―。恋愛長編。
    -----
    久しぶりの江国作品。
    甘くて柔らかくて毒のある江国テイストが久しぶりで新鮮だ。
    夫だけを狂信的に愛しながら不倫をする妻と
    完璧な妻に詰まる息と違和感を感じながら不倫にはまっていく夫と。
    お互いが大切なのは間違いないのに
    二人でいった旅行にそれぞれの不倫相手もついてくる。
    でも派手な展開はなく状況は劇的でもなく
    そのまま物語が終わっていく。
    結果、人間は孤独という事実は変わらないんだろうか。

  • テディベア作家の瑠璃子と、その夫の聡。
    夫婦、恋人、結局は他人同士が寄り添っているもの。
    その間の溝を上手く切り取っている小説だと思う。
    好きな作家さんなので、結構読んでいるけれど、江國さんの作品の中に出て来る人は皆孤独だ。特に夫婦間や恋人同士になるとその孤独さが余計に際立つ気がする。
    かと言って悲しくなるだけではなくて、少し狂気じみている愛がある。
    「禁じられた遊びのミシェールとポーレットのように聡と寄り添って暮らしていきたいだけ」の瑠璃子。それにハマる人はハマると思う。
    少し悲しくて不器用だけれど、純粋な(浮気したりするんだけど)人達ばかりの江國さんの作品がとても好き。

  • 実際はドロドロのストーリーなのに、江國マジックにかかると淡々とゆるゆると描かれる。
    毒っ気が怖いぐらいない。
    小姑、文だけは いけすかねーけど(笑)

    自室に引きこもり、鍵までかけてゲームしてゲームしてるのにCDまでかける夫となんか暮らしてたら恋したくなるわ・・
    夫婦として家族としてはお互い絶対に必要だけど、恋はしていたい。
    夫婦イコール永遠の恋そして愛に変わると信じたい私には理解できない思い・行動ですが、好きな人の心の一番が私でなくなっていってるのを感じると新しい思いを求めてしまうのは分かる。

  • 子供のいない二人が、おのおの浮気をして改めてお互いを必要としているということに気付く。テディベア作家の嫁とゲームでひきこもりがちな会社員の夫と、その浮気相手と、夫の妹と嫁の仕事友達という少ない登場人物で、小さなありふれた世界を描く。浮気の物語ではあるが、嫁の夫への静かな狂気的な愛情と、夫が嘘を重ねるごとに嫁への愛情を再確認していく様子が愛に溢れていて良かった。嫁の、守りたいものに対して嘘をつく、だからあなたには嘘がつけない、という浮気相手への言葉は真実だと思う。心に残る作品でした。

  • 大切な守りたいものに正直であることと、嘘をつくこと。
    結局、どちらが正しくて愛があるのか。正直であることも嘘をつくことも、どちらも時に優しく時に残酷だから、正解はないのかもしれない。相手を想っていれば、正直も嘘も愛ある行為なのか。
    やっぱりわからない。

  • 内容を一言で書くと夫婦ともに不倫をしているという状態。なのに、江國さんの 文章だと不思議とサラリとしています。
    ソラニンの毒で殺してしまうことを考えるセンスが素敵です。
    傍からは順風満帆に見える夫婦。でも、そこにあるのは愛ではなく飢餓。秘密があるほうが夫婦仲は上手くいく。人は守りたいものに嘘をつく。
    共感とは微妙に違うけれど、なんだかそうだなと思えてしまう。
    守りたいものに嘘をつくのか、それとも自分を守りたいだけなのか。

  • 130310*読了
    あぁ、江國さんだ。と思う。安心する。この言葉づかい、綴り方。
    悲しみが悲しみにならないところ、哀しみとしてそこにあるところが江國さんだと思う。

  • 瑠璃子と聡、
    傍にいないと、二人でいる意味がなくて、寂しい。
    傍にいても、二人は交わることが出来ていなくて、寂しい。

    それでも、大切な人であることには変わりなかったから、無意識のなかで、ただ苦しい。

    夫婦に秘密はなかった。
    けれど、日々を重ねるごとに、嘘が積み重なって
    いつしかそれが、二人を支える柱になりつつあった。

    愛の飢餓だ。そこにあるのは飢餓だけ。

    いいね。読みやすい。
    檸檬の木~みたいなやつも似たような系の話だったような)^o^(

  • 江國香織で珍しくヒットしましたね。
    すごい好き。詩的な文章も、霧雨の中みたいな雰囲気も、瑠璃子も良い。


    女ってほんとすごいな。
    愛と恋を別々にできるんだなぁ。
    聡も、もちろんしてるんだけど・・やっぱりなんか違う。
    瑠璃子のほうが、女のほうが危なげないかんじ。本能みたいなのがはたらいてるよ、絶対。


    「私はあなたに絶対に嘘はつけない。知ってるでしょう?あなたも私に嘘をついてくれないもの」

    「そしてね」

    「なぜ嘘をつけないか知ってる?人は守りたいものに嘘をつくの。あるいは守ろうとするものに」

    「でもあなたを愛してるわ」

    参りました。

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