壊れるもの

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 40
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344006539

作品紹介・あらすじ

大手百貨店の課長職、妻と娘との家族三人暮らし、四十歳をすぎて手に入れた郊外の一軒家。大きな不満はない。ごく一般的な、ささやかな幸せ。しかし、そんなありふれた日常に生じた一点の染みが、突如、絶望の底なし沼となって男を呑み込んでいく。

感想・レビュー・書評

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  • 忌み地に住み着いた家族の悲劇。

    念願のマイホームを手に入れた西川は、大成百貨店で販売促進部の課長を務めていた。

    しかし不景気による会社の締め上げ、同僚の謀略によって職を失う。

    次第に住んでいる地域が忌み地であることを知り、裏山の森で奇妙な動きを察知する。

    坂を転がるように人生を転落していく西川は、過去に訪れた肝試しのドリームハウスの呪縛に絡めとられてゆく。


    福澤ホラーは、あきらかな霊的な物を描かないのがいいんですかね。

    それなりに楽しめました。

  • ありふれた日常が狂い始める狂気のサイコホラー。

    うーん、思っていたのとはちょっと違ったかな。序盤はサラリーマンの辛さが切々と語られ読んでいて息苦しくてたまりませんでした。
    『忌み地』がキーポイントだと思うのですが『ドリームハウス』か『忌み地』か、どちらかに絞った方が良かったような気もしますね。
    正気を失っていく姿は鬼気迫るものがあり、いつも思うがこういう描写が本当に上手い。

  • #読了。大手百貨店に勤める西川英雄だが、リストラ、家族崩壊、妻の不倫、再就職先なしと壊れていく。裏山には、誰も気がつかない工事の音が。ホラー要素をちりばめ展開される。泥沼にはまり身動きが取れない様とドリームハウスはもう少しリンクしてくれた方が。

  • 4344006534 285p 2004・7・30 1刷

  • 2014年12月5日

    装幀/多田和博
    写真/小林伸一郎㈱スタジオライズ

  • いや~、ハマってしまいました。こういう話、大好きです。

  • 終わり方がちょっと

  • 主人公の自宅での様子は
    まさしく「壊れるもの」って感じだったけど
    会社&転職先&行きつけの飲み屋での下りが
    ちょっとだらしかったというか…。

    ラストはあぁ、そうなのね…と言う終わり方。
    もうちょっとひねりが欲しかったかなぁ。
    タイトルからして、結構期待していただけに。

  • がっつりホラーを期待したけど残念。こういうパラドックスは好きだけど、壊れ方がイマイチ。前半はダラダラだし、壊れてく過程が迫ってこなかった。

  • 説明描写が多すぎて好みではなかった。
    狂って行く過程の描写を文章力で読ませて欲しかった。

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著者プロフィール

福澤 徹三(ふくざわ・てつぞう):1962年、 福岡県生まれ。ホラー、怪談実話、クライムノベル、警察小説など幅広いジャンルの作品を手がける。2008年、『すじぼり』で第10回大藪春彦賞受賞。著書に『黒い百物語』『忌談』『怖の日常』『怪談熱』『S霊園』『廃屋の幽霊』『しにんあそび』『灰色の犬』『群青の魚』『羊の国の「イリヤ」』『そのひと皿にめぐりあうとき』ほか多数。『東京難民』は映画化、『白日の鴉』はテレビドラマ化、『Iターン』『俠(★正字)飯』はテレビドラマ化・コミック化された。

「2023年 『怪を訊く日々 怪談随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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