ツレがうつになりまして。

著者 :
  • 幻冬舎 (2006年3月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344011434

感想・レビュー・書評

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  • 鬱病ってほんとに誰がなってもおかしくないんですね。まあ、このツレさんは元々曜日ごとにネクタイ、入浴剤、お弁当のチーズの種類まで決めて守っていたような人なので、そういう自分の決め事にきっちりした人がなりやすいのだとしたら、私は遠いかなと思うのですが。前向きで仕事をバリバリする人が仕事に忙殺されて疲れ切ったときになったりするんですね。
    満員電車に乗れなくなったり、ホームから飛び降りたくなったりで、会社を辞めるのだけれど、辞めてからは“無職“であり、毎日何も出来なくて寝てばかりの、側からみれば“ダラダラしているだけ“に見える自分に益々落ち込んだり、、、大変。
    だけど、ツレさんに“ツレ“がいて本当に良かった。漫画だからコミカルに描いているけれど、想像以上に大変だったろうな。落ち込んでばかりのツレさんに「いいんだよ。病気なんだから。」と言ってあげられる貂貂さんがいて良かった。
    言ってはいけないのは「頑張れ」ということ。でもこれって鬱病以外の病気の相手にもつい言いそうになるんですよね。軽い気持ちで。
    帯には「鬱病は人生の夏休み」と書かれています。そうですね。人間ずっと100%出し切って生きてられないのだから、普段120%くらい頑張っている人にはきっと人生の夏休み必要なんですよ。

  • 私がうつ病になった時に、相方からもらった本です。
    親しみのあるイラストとその内容から、自分だけじゃないんだと涙が出たのを覚えています。

    うつ病を知る人から見ると、うつ病になる前のツレさんは典型的なうつ病になりやすいタイプの人。
    どこか理想が高くて、頑張る人。客観的に自分を見て休むことより、責任感とか周りのことを考えて頑張り続けちゃう人。自分で自分の首を絞めてる部分はあると思いますが、いろいろと投げ出せないのがうつになる人。

    ブレーキをきかすべき時にきかせられないから、とても大きな負荷がある状態が続くと神経を限界まですり減らし、病気になるんだと思います。
    そういう意味で、うつ病予備軍の人は、世の中にとてもたくさんいると思います。


    本が大好きな私でもうつ病の頃は活字がろくに読めなかったので、こういったコミックは手に取りやすくてありがたかったです。

    天気と連動する体調とか、本当に自殺がよぎる絶望感とか、休むことへの罪悪感とか、突然泣き出してしまうこととか、たしかに私もありました。
    他にも今までできてた簡単なことが本当にできなくなる(例えば、料理や買い物)、など本人にとっても辛いけど、周りの人にとっても影響の大きい病気だと思います。
    何より、休んでる様子がただの怠け病にしか見えない時期は本人は焦り、周りはイラだつ辛い時期だと思います。ただ、それを乗り越えることができたら今までとは違う物事の捉え方が出来るようになると思います。

    貂々さんが最初に思ったような、うつ病=精神的に弱い人、という認識が少しでもなくなればいいと思います。
    そして、ユーモア溢れる貂々さんの「宇宙人のカゼ」とか「アンテナ」の発想がとても大好きです。

  • 心の風邪、とも言われる「うつ」。前の会社の同期も、うつや神経症になって数人辞めてったなぁ…。
    母がうつになったとき初めて、こんな大変なんだ…と知った。

    更年期でうつになるのと、ツレさんの様に仕事のストレスでなるのは違うのかもしれないけど。快方に向かってきてようやく、こんな本も読む気になれた。

    人格が変わった様にさえ見えて戸惑うことは多いけど、家族は気長に待つのが一番。脱力感のある画風で癒される。


  • まんがなので、ぱらぱらと読みやすい。
    うつの要点がわかる本

    ・うつは誰でもなりえる

    ・うつになるまで
     眠れなくなる→眠れるといびきが大きい
     食欲がなくなる
     いつもできていたことができなくなる

    ・うつになったら、治療に時間がかかる 
     (1年とか)

    ・うつになったら、だらだらすることを教える

    ・「うつは宇宙人のかぜ」という表現がおもしろいと思った

    ・うつになると
     字が読めない、音楽も聞けなくなる
     涙が止まらない、申し訳なく思う
     自殺念慮
     天気の変化が体調に表れる
     突然言葉が出てこなくなる、お金が数えられない


    ・薬が効くまで時間がかかる(2wくらい)
     効いてもまたぶり返すこともある

    ・自分は必要とされているのか?
     役に立っているのか?がツレの場合気になった


    ・健康診断に行くときも落ち込んでいたが、
     結果はここ数年で1番よくストレスを受けないと  
     身体の調子がよい、というのが印象的だった


    ・回復の兆し
     新しいことに興味がわく、
     電車、映画、美容院でヘアチェンジがOKに
     ありのまま受け入れられるように

  • 数年前に映画を見たのが先で、本も少しだけど同時にチラ読みした記憶。図書館にあったので借りて読みました。漫画なので読みやすくて描かれているが、あとがきを読んでうつ病になったツレもそれを支える妻も大変な日々だったのかなと思う。夫婦っていい時だけではなく、お互いどちらかが病気になってもこんな風に乗り越えられたらいいなと思う。

  •  ツレ(夫)が“うつ”になってしまった著者によるマンガ、およびツレ本人の“つぶやき”(コラム)からなる本。

     身近の大切な人が“うつ”になってしまった、という方で、文章を読むのは疲れる、というマンガ世代の人にはお薦めです。
     まずはこれを読んで、うつ病患者にはどのように接したらいいかという基本的なところを知りましょう。
     その人が激うつ状態を脱して、マンガくらいなら読めるという状態になったら、読ませてあげるのもいいかもしれません。

  • うつになった時に友達が勧めてくれた本。共感による安心感、重くならずに得られる知識。お守りの様に持ち歩き、何度も何度も読み返した。うつ病の人、うつ病の人のそばに居る人、うつとは無縁の人、みんなに読んで貰いたい。

  • 神経の伝達物質セロトニンの分泌不足で発症する、物理的な原因のある病。心因性(気分の問題)ではない、ということ。前兆、退職までの流れ、日々の浮き沈み、天気病、ゆり戻し、自殺念慮…… 自分も読み、母にも読んでもらいました。身近な人がうつになり、どう接していいかわからない方にオススメのコミックエッセイ。

  • うつ病を誰にでもわかるように、ユーモラスに描いてくれた。深いテーマを正面から捉えながらも、かわいい絵のおかげで重すぎない。「この本を作ってくれてありがとう」と作者に言いたい。

  • さらっと読んで
    あっさり読み終わる

    正直 然程感慨も残らないけど
    読むことが
    負担でもなかった感じ

    どっしりした内容の本を
    読んだあとの休憩とか
    頭の疲れない本を
    読みたい時とかに
    読む感じかなあ

    ゆるゆるっ

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著者プロフィール

細川貂々(ほそかわ・てんてん)
1969年、埼玉県生まれ。漫画家・イラストレーター。セツ・モードセミナー卒業。パートナーのうつ病を描いた『ツレがうつになりまして。』(幻冬舎)がベストセラーに。テレビドラマ化、映画化される。その他、水島広子医師との共著「それでいい。」シリーズ、今一生氏との共著『さよなら、子ども虐待』(創元社)、『凸凹あるかな? わたし、発達障害と生きてきました』(平凡社)、『がっこうのてんこちゃん』(福音館書店)、『こころってなんだろう』(講談社)、イラストを手掛けた『セルフケアの道具箱』(晶文社)などがある。現在、兵庫県宝塚市で、生きづらさを抱えた人たちが集う「生きるのヘタ会?」を主宰。

「2023年 『ココロの友だちにきいてみる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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