階段途中のビッグ・ノイズ

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 302
感想 : 74
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  • / ISBN・EAN: 9784344012462

作品紹介・あらすじ

暑い夏、無意味に熱かった僕たち、ビールなんて苦くて飲めなかったあの頃-。だめな先輩のせいで、伝統ある軽音楽部が廃部になってしまう。がけっぷちに立たされても、啓人は煮え切らなかった。しかし、幽霊部員だった伸太郎に引きずられ…。太ももが眩しい同級生への恋、頼りにならない顧問、不協和音ばかりの仲間たち。四面楚歌の状況で、啓人は「一発ドカンと」やれるのか!?振り返れば、すべてが懐かしく、愛しい。

感想・レビュー・書評

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  • 読み終えると夏の薫りとアンプの音が残っていた。
    楽しかった〜。

    お話は…
    まわりは田んぼばかりの県立大宮本田高校の軽音楽部。上級生が不祥事で退学処分となり、一人残された神山啓人は軽音楽部の存続を諦めかけていた。そんな時、同級の九十九伸太郎が現われ、校長に直談判し、条件付で部は存続することに。啓人と伸太郎は文化祭「田高マニア」でライブを成功させることを目標にぶつかり、汗をかき、走り回って行く…

    青春です!
    啓人、伸太郎、勇作、徹、みんなが青春してる、いい味だしてる。
    ヒロイン、敵、脇役みんないい味だしてる。

    田高マニア当日へと駆けあげるスピード感と突然襲う挫折感と焦燥感。
    ライブ前に下す決断に緊張した。

    そしてライブ感!
    音が、ざわめきが、熱気が、面前に広がった、伝わってきた。
    この日までの苦労がシンクロしてしまい涙が出そうになっちゃった。

    かっこいいよー。

    青春の中にあった大人ができることは、子どもを信じ、守り続けること。
    裏切られても一人でも多くを信じ守る。
    いい話もちゃんとある。

    えーってドンデン返し的なストーリーはないかもしれないけど、読後感がとても気持ちいい物語です。


    p.s.
    伸太郎は亜季のこと好きだったんじゃないかな?
    そんなことに触れずに終えた演出もいいなと思いました。

    • decoさん
      こちらこそフォローありがとうございます!
      読み終わって、同じく気に入ってくれるとうれしいです( ╹◡╹)

      この本が気に入ったならば「いとみ...
      こちらこそフォローありがとうございます!
      読み終わって、同じく気に入ってくれるとうれしいです( ╹◡╹)

      この本が気に入ったならば「いとみち」もぜひ!
      2013/07/19
    • 九月猫さん
      わっ、「いとみち」もおもしろそうですね♪
      三味線を習っていたので、すごい勢いで興味がっ(*>ω<)o
      しかも、うちの母親「いとちゃん」っ...
      わっ、「いとみち」もおもしろそうですね♪
      三味線を習っていたので、すごい勢いで興味がっ(*>ω<)o
      しかも、うちの母親「いとちゃん」っていうんですよー!

      楽しそうな本を教えてくださってありがとうございます♪
      2013/07/19
    • decoさん
      おおっーと。
      三味線のご経験者さんだとは!
      「いとちゃん」繋がりもあるとは!w

      もし気に入ってもらえたらうれしいです!
      本仲間さんが増える...
      おおっーと。
      三味線のご経験者さんだとは!
      「いとちゃん」繋がりもあるとは!w

      もし気に入ってもらえたらうれしいです!
      本仲間さんが増えるきっかけを作ってくれたブクログさんに感謝♪
      2013/07/19
  • 高校時代、ブラバンでホルンを吹いていました。 定期演奏会での緊張、演奏後の興奮を思い出しました。 加藤先生は、凄いなーと感心しました。 水泳部の水着での写真撮影では、女子高生を想像してしまいました。 失礼❗️

  • どんどん気持ちが高校生になっていった

    思い出も蘇ったし懐かしかったぁ



  • 予想通りのオチ。王道だが、青春てこんなものでしょう。

  • 青春+バンドモノで、これぞど真ん中という印象でした。
    一つ一つ問題にぶち当たっては、喧嘩して解決して一番望んだところへ着地している。
    作中に出てくる曲を聴きながら読むと、ぐっとこみ上げてくるものがある。特に、グリーンデイのバスケットケースはその情景が鮮明に浮かぶほどよくあっていたと思う。
    そして最後のサプライズもとてもよかった。
    人物それぞれがそれぞれに葛藤して、不要な人物がおらず、エグみもない。気持ちよく爽快に駆け抜ける作品だった。

    音のあるものを、音のない媒体で表現するのは難しい。
    映画化したらきっとすごい爆発力のある作品だろうなと思いました。スウィングガールズに通ずるものを感じました。

  • 青春ですな~。

    先輩2人がドラッグに手を出し、廃部を言い渡された軽音楽部の啓人。
    そこに幽霊部員の伸太郎(導火線短め)がやってきて、
    校長室に軽音学部の存続を直談判しに行く。
    厳しい条件を付けられた上で活動を許可されたものの
    部員もいない!!顧問もいない!!
    軽音のイメージも超絶悪い!!
    2人は文化祭にバンド出場できるのか?!

    ベタな展開ではありますが、
    こちらが思っているベタ展開を
    しっかりなぞってくれるような安心感がありました。
    ラスト1ページで驚愕!とかのほうが売れるんだろうけど、
    こういうものがいい時もあるよね。

    こういう青春を送ってきた人は、懐かしさを持って、
    そうでない人は、うらやましさをもって、
    青春を疑似体験することができます。

    おすすめ。

  • 青春ですねぇ。
    多分にあおくさいお話でも、だから青春ということでのせられてしまう。
    音楽やスポーツごとの高揚感を文字で表現するのは難しいと思うが、ハイな感覚をクライマックスで味わうことができる。

    本当に上手くなりたいから基礎を繰り返すくだりで、グッと話しに引き込まれた。ほどよいリアル感。

    それにしても、知らない曲ばかり。グリーンデイとクイーンくらいしか分からんかった。

  • いやー、これいい!青春だね?(^▽^)すごく気持ちの良い小説。そしてちょっとジーンとくる。面白かった?。越谷オサムの他の作品もぜひ読んでみたい。

  • 伝統ある軽音部、廃部の崖っぷち
    一発、ドカンとかましたく奮闘する青春記

    カトセン覚醒、期待どおり♪

  • 青春の活劇である。若い頃の思い出に深りたいなら、この一冊。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。2004年、『ボーナス・トラック』で第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『階段途中のビッグ・ノイズ』『いとみち』『陽だまりの彼女』等がある。

「2021年 『まれびとパレード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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