ぽろぽろドール

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著者 : 豊島ミホ
  • 幻冬舎 (2007年6月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344013414

ぽろぽろドールの感想・レビュー・書評

  • いろいろな「人形」が話の中で大きな役割を果たしているストーリーを集めた短編集。
    印象深かった話はふたつ。
    「ぽろぽろドール」
    恐らく精神を病んでいるであろう叔母から、涙を流す人形を譲り受けた主人公の少女。
    かつての叔母がそうであったように、少女はイライラすることがあった時、その人形の頬をうち、涙を流す様を見て心が満たされていくようになる。

    「めざめる五月」
    主人公の小学生の少女は、転校先の田舎町で一人の少年と知り合う。彼は自室に主人公そっくりの人形を隠し持っており、主人公の前でそれを愛撫する。少年の自室で繰り返されるこの行為は二人だけの秘密だった、彼が愛するのは人形だけで、主人公ではない。どうあがいても代わりになれないと知った主人公は、さいご、その人形を破壊する。

  • ティーンズコーナーでよく見かける作者さんですが、物語に奥行きがなく、正直期待はずれでした。
    テーマが「人形」なので、どうしても容姿に執着した話になってしまうのだと思いますが
    どの主人公もみな同じ思考回路のため、書き手の経験不足や視野の狭さが浮き彫りとなった印象です。

    ただ、肩肘を張らずに読めるので、読書が苦手な女子中高生にはオススメです。

  • ミステリアスでどこか怖い、気味が悪くなるような情景。それでいて繊細でか細く、きれいな文章。後味が決していいとは言えないがどんどんと読み進めたくなり、読んだ後も思い出してしまうような、人形にまつわる短編集。数年ぶりに豊島さんの本を読んだが、この独特の世界観が以前の私も好きだったのだと思う。

  • 装丁がめっちゃ可愛い

    人形を題材に扱っためずらしい短編集
    どの話もひんやりとした怖さがありました・・・

    主人公のポジションが地味系っていうのは
    豊島さん作品のお決まりだけど、
    今回はだからこそ余計になんかリアルだった

  • 人形。理想を投影したり、優越感に浸ったり。人の形をしたそれに人は何たる感情で接するのか。いけない香り漂う秘密の世界を覗き見させてもらった。

  • 短編

    純粋なのに官能的でとてもよかった

  • 人形に切ない思いを託す人々の物語。

    装丁がきれいで思わず手に取った本だったが、物語は妖しく、恐怖すら感じるものだった。子供のおもちゃに過ぎないはずの人形。一方で人の形をしているが故に、人々は人形を特別な存在としてとらえることもあった。人形は憧れや憎しみ、愛情といった現実世界で叶わない思いを解放する対象であり、心のバランスを保つための存在であるとも言えるのではないだろうか。そしてそれに強い思いが込められた時、まるで命を持っているかのように人間を魅了し、心を支配していく。

    表題作「ぽろぽろドール」で主人公の少女は涙を流す人形をぶつことを、学校で降りかかった嫌なこと、不条理なことの捌け口にしていた。しかし主人公の少女が思いを寄せる男子が自分の意のままにならないと悟った時、人形は自分の為だけに涙を流してくれる存在として、主人公にとって唯一無二の存在となる。それは人間側の勝手な思いである。ただの物体であるはずの人形に、人間を対象にする以上の強い思いが込められた時、そこに狂気を感じた。しかし同時に、その思いは心からの願いであるにもかかわらず人間相手には叶わなかったものであり、思いを込めた人間の悲しみも感じられた。

  • 装丁の美しさに惹かれて図書室で借りてきました

    すごく幻想的で繊細で・・・。独特な世界観。

  • 装丁が可愛くて借りた。人形に魅入られた人たちの短編集。お人形のお洋服を作る地味な女の子のお話とマネキンを作るおばあちゃんのお話が良かった。万人には理解し難い世界観だろうけど、私は結構好き。小川洋子の小説のような世界観だった。2011/607

  • しっとりした文章。
    いかがわしくはないのに濡れたような色気。

    表紙は一見メルヘンなようでグロテスク。
    中身は可愛らしいようでとってもロマネスク。


    女性的、だと思いました。
    「人形」という題材がではなく、その捕らえ方が。
    こどものおもちゃではない人形。
    その意味。
    ある意義。

    licoシリーズ、イメージはSDです。

    私にとって人形は「怖い」ものだったけれど、読んで少し変わりました。
    自分を写すもの、というか・・・
    隙間を埋めるもの?

    自分であって、自分でない。


    どれも好きだけれど、1番を決めるなら『ぽろぽろドール』です。
    1番どきどきしたから。

    書き下ろしの『僕が人形と眠るまで』もたまらない。
    完全な世界。
    完璧に、美しい世界。
    なんというか、思春期特有の自意識と排他的な感情。
    「いじめ」と「同情」の残酷さ。同じ物が根にあっても現れ方が違う。
    外見ってそこまで大事かな・・・大事か。
    大事さの種類は違う気がするけれど、いくつであっても大事かも。

    そういう意味では人形って完全な世界に住めるのね。

  • 人形に関した話が盛りだくさんで興味深かった。

  • 2013/8/29

    もっと綺麗で素敵なお話かなー?と思って読んだらびっくりしました。
    おわりが、「え?」や、「なにこれ?」と思うものばかりで、ただ読みやすかったかな。
    特にめざめる5月がすきになれないです。

  • 人形を中心に据えた短編集。
    人形をテーマに扱っているため、ちょっと怖いというか、何とも言えない気持ちになる話もあった。
    独特の世界観に引き込まれる。

  • 人形にまつわる短編集。
    一つ一つのお話がミステリアスで、気がついたら夢中になって読んでいるけど後味がいいかんじにすーっと消えていくような気持ちになります。


    私が読んできた本の中で五本の指に入るほど素敵、且つとても面白かったです。


    比喩表現や、丁寧な言葉遣い、こちらがドキドキするような主人公のリアルな心情などすべてが大好きです。


    図書館で借りたのですが、自分のぽろぽろドールが欲しくなってしまったので今度買いに行こうと思います。

  • あたしも運命の人に出逢えるかしら…

  • 「ぽろぽろドール」「手のひらの中のやわらかな星」「サナギのままで」は好きだが「めざめる五月」「きみのいない夜には」「僕が人形と眠るまで」は好きになれなかった。

  • 久々の豊島さん。
    図書館で借りました。
    素敵な装丁です。

    こみあげてくる、暴力的な気持ち。

    痛くて痛くて、ひりひりするような気持ち。

    その感覚は、
    中山可穂さんが一番ですが、
    豊島さんの作品の方が
    身近かもしれない。

    おばさまから譲り受けた涙を流す「ぽろぽろドール」
    憧れのあの人にそっくりな人形を手に入れた「手のひらの中のやわらかな星」
    たった二ヶ月、山奥の小さな町での秘め事「めざめる五月」
    製糸工場の坊ちゃんを追いかける女中の時代物「サナギのままで」
    本当の運命を求め続けた「きみのいない夜には」
    全てが完璧だった僕は、事故で端麗な容姿を失った「僕が人形と眠るまで」

    人形にまつわる六篇。
    怖いんだけど、
    登場人物たちの心の不足している部分を
    人形が補填してくれていて。

    登場する人たちは、
    みんなどこか壊れています。
    なのに、
    暴走しつつも、
    物事を俯瞰で見ていたり。

    欲しくて欲しくて、
    それでも手に入れられず満足できないもの。
    そんな欲求を、
    人形たちは何も言わずに、ただただ受け入れます。

    人形の役割ってなんだろう。
    どうして人形は存在するんだろう?

    真夜中にひっそりと涙を流すような。
    かきむしるような。

    作品達でした。

  • 人形と人が関わる短編集

    2012 4/30

  • 小さなわたしの大きな秘密。たとえば朝霧の森のなかに小熊が見つけたアカシヤの蜜や、あるいらママがパパにないしょで買った野薔薇の金細工が入った万年筆。そういうものよりずっと、違う、その類のものを全部かき集めて、甘みだけ取り出して結晶にしたものよりずっと、私の胸をぐっとつかんで中身をしぼり出す秘密。

  • 人形にまつわる短編集。

  • 「人形」を題材にした短編集。恋愛小説にこんな表現を使うのはアレかもしれませんが、萌えます。大人向け少女漫画が好きな人には是非読んでほしい一冊。

  • お人形にまつわる短編集。不思議で綺麗でちょっといやらしくてせつなくてきゅんとする。豊島さんらしさが出ててすごくいい。

  • 人形と、それに纏わる人々の話。
    いわゆる人形者的な話は半分くらい。
    話に出てくる大きさも種類も様々な人形は、元々の存在が虚構的なせいか、どこか幻想的で奇妙に蠱惑的です。

    自分は人形者だった時期があり、今でも人形は嫌いではないので、面白いなあと思いながら読み進めていましたが、そうでなければ気持ち悪いと思わなくもない。
    人の代わりは人形には出来ないけれど、人形の代わりも人には出来ないのですよね。

    なんか自分の思考が気持ち悪くなってきたのでこれで終わります。

  • 装丁がキレイだったのと豊島ミホだったので面白いだろうと思って手にとりました。
    豊島ミホさんはL25の連載で知り、それしか読んだことがなかったので読んで見たかった作者の一人です。

    ぽろぽろドール他、すべてのお話に人形がでてきます。ブライスも基になってるのかな・・・?
    不思議な感覚ですが読むのをやめられなくなりどんどん読めました。

    豊島ミホっぽいなあと思う一冊でした。(どんなだ

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