ビター・ブラッド

著者 :
  • 幻冬舎
3.34
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本棚登録 : 751
感想 : 151
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344013711

作品紹介・あらすじ

ベテラン刑事の父親に反発しながらも、同じ道を歩む息子の夏輝。夏輝がはじめて現場を踏んでから一カ月が経った頃、捜査一課の係長が何者かに殺害された。捜査本部が疑う内部犯行説に、曲者揃いの刑事たちは疑心暗鬼に陥るが…。初の現場でコンビを組む事になったのは、少年時代に別離した実の父親だった-。「犯人に告ぐ」、「クローズド・ノート」で各界から大きな注目を集める著者、待望の最新ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 今春に佐藤健さん主演のドラマの原作。
    家内が妙に楽しみにしていたせいか、図書館で目に入ってきました。

    雫井さん、コレがお初だったりします。

    ドラマの舞台は銀座周辺ですが、こちらは新宿周辺になるのかな、、
    それぞれの、所轄と捜査一課に所属との設定も異なっています。

    主人公は、刑事になりたてで諸葛に配属された佐原夏輝と、
    本庁の捜査一課にいる夏輝の父、島尾明村。

    夏輝が幼いころに離婚して、母方に引き取られるも、
    その母親も数ヵ月後には蒸発してしまったとの、なかなかに重い設定。

    夏輝は仕事にかまけて家族を捨てたと明村と見切っていたのですが、、
    何の因果か、その二人がコンビを組むところから物語が始まります。

    といっても、父明村は鷹揚と夏輝を包み込んでいたりもするのですが、、
    その辺りの機微は、ある程度のおっさんでないと分からないかも、知れません。

    ドラマの方では、二人とも同じ視線で喧嘩しているので、
    その辺りも含めて新鮮な設定には見えました、ふむ。

    さて、本書では二つの事件が綴られていますが、
    軸になるのは一人の情報屋、「貝塚剛久」。

    なかなかにエゲツナイ正確に描かれていて、
    刑事たちの過去にまで触手を伸ばしているとかいないとか。

    ドラマではその部分をもっとクローズアップしているようで、
    冒頭から面白い伏線が張られているようでもあります。

    この辺りの差を楽しみながらドラマを見るのも楽しそうです。

    登場人物たちがどれも魅力的ですので、
    連作短編のような続編が出ると、面白いかもですね。

    ラスト、夏輝の明村に対する屈託も多少は解消されるのですが、、
    さて、その辺りがドラマではどう描かれるのかも楽しみです。

  • 半分読んでも「検察側の罪人」と同じ作者さんと気付かなかったです。
    出だしはコミカル系なのかなって思ったけれど、目立ったのはお父さんのキャラだけで、他は言うほどイロモノではなかったかも。
    個人的にイロモノ系は苦手だったりするので、私としては助かったけれど、読む人によっては中途半端に感じるかもしれないです。
    主人公は嫌いでもないけれど、親が相手とはいえ職務中や年上の相手に言葉を崩してるのは、個人的に印象は良くはなかったかも。本当に嫌いならずっと他人行儀で接するから、そうでないこのと表しなのかもしれないけれど、親子とも読んでいて好き!とはならなかったです。
    もしかしたら(あれば)次作ぐらいで好きになるのかも。

  •  ひさびさ(14年ぶり)に読み返し。

     『犯人に告ぐ』『火の粉』等が気に入って本書を購入。初読ではコミカルなところに気を取られ、ストーリーに入りにくかった。

     再読では前回気が散った部分は流して読むことができたので、展開を十分に楽しめた。
     きちんとサスペンスとしての定型を踏んでおり、伏線回収も納得できるものだった。
     案外(失礼!)いい作品だと思った。

  • ドラマがとっても面白かったので、図書館で借りて読んでみました♪登場人物の名前と主要キャストの設定は同じだけど、それ以外はだいぶ違いますね(´・_・`)これはこれで面白かったけど、ドラマの脚本の方が勝ってる気がする。おじいちゃんは最初に既に死んじゃってるし、鍵山さんは殺されちゃうし、最終的に5係のあの人が犯人だし、なんだかドラマの方が明るく楽しい5係だったので残念で(;´ω`) でも、相星の役所や葉月の女将さんなんかはいい味が出てて、これはこれで楽しませてもらったかな(笑)

  • 父親を含めたキャラの濃い刑事軍団の中で奮闘するジュニア刑事。
    エンタメ性の高い作品ではあるが、その分重厚さに欠ける。最後のほうもバタバタ感否めず。
    ちょっと期待はずれ。

  • 親子刑事の話

  • キャー面白かったわ
    TVドラマで見たので始め
    篤郎君と
    ダブって何かなぁと思ったけど
    ちょっとまだるっこいとこもありましたが概ね良かった

  • 2008.1

  • 途中登場の相星という情報屋に心惹かれました。
    正直読んでも読んでも事件の核が見えてこないじれ感があったんですが、相星がわいわいやってくれたお陰で楽しめた。

    彼が一番好きだ。

  • キャラクターが際立った刑事登場にギャグ風味か?と思いながら読んでいたのですが、主人公の夏輝が新米ながら頑張る姿と、真相に少しずつ迫っていく様子に「どうなるんだ?!」と展開が気になって思わず最後まで読んでしまいましたっっ(*´∀`*)うまい具合に謎が絡まっていて面白かった★私のお気に入りキャラだった相星の結末が残念で仕方ない(T_T)切ないよ!!!

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著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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