阪急電車

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著者 : 有川浩
  • 幻冬舎 (2008年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344014503

阪急電車の感想・レビュー・書評

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  • 初有川作品。
    かなり出遅れた感は否めないけれど、初めて有川さんの本を読んでみた。図書館戦争あたりから、売れてるな~とは思っていたけどなかなか手に取る機会もなく。
    考えてみたら図書館に行ってもいつもどの本も貸し出し中だったんだ。それほど人気作家なんだな、なるほど。

    生まれてこのかたほとんど関東在住。
    関西の文化はケンミンショーなどを見聞きして知る位。
    でもこの本、絶対関東を舞台にしたらあり得ないでしょう。
    こんなおせっかい(良くも悪くも)な人たち、都内の電車にはいないし!
    他人とかかわらないように知らんぷりしてる人ばっかり。
    どの程度リアルなのか分からないけれど、こんな素敵なおせっかいが日本にはまだ残ってるのなら捨てたもんじゃない。

    余談ではあるが、学生の時にライブで一人で大阪球場までいったことがある。歳がばれる(^_^;)
    アーティストの都合でどんどん開始時間が遅れ、このままだと始まって数曲で会場を後にしないと最終の新幹線に間に合わない。
    困り果てた私をたまたま隣り合わせた女性が「うちに泊まっていけば?」
    と誘ってくれた。見ず知らずのずいぶん年下の私を泊めてくれるなんて!
    ありがたく彼女の好意に甘えてしまった。翌朝早くおにぎりまで持たせて見送ってくれた。
    やっぱり大阪の人はあったかい。
    世の中捨てたもんじゃないです。

  • 電車がひと駅進むごとに、小さな出逢いが幸せの種を蒔いていく素敵なおはなしです。

    有川さんらしい小気味よい会話も、
    「折り返し」をはさんで往路と復路の間に時間の経過があるという構成も、
    章が進むごとに路線図を電車がかわいらしく進んでいく扉絵も、
    とにかくぜんぶすばらしい!

    いつか阪急電車に乗って小林駅に降り立つ日のために、
    ハードカバーの他に、バックに忍ばせる文庫本も買ってしまいました。

    映画では、おしゃべりおばさん軍団に鉄槌を下すシーンで
    征志の「券売機でモラルは~」のセリフがなかったのが残念でした。
    あのセリフは、この作品での好きなセリフベスト3に入るほど
    お気に入りだったので。。。

  •  阪急電車今津線を利用する人々の、縁が織り成す物語。


     図書館で互いに顔を見知り、電車に乗り合わせた男女。寝取られた男の結婚式に、純白のドレスを着て出席した女。暴力オトコを彼氏に持つ女子大生。忠告する老婦人。大学デビューを目論む男女。グループの非常識を正せず追従している主婦。等々、大なり小なり彼らの行動が絡み合い、話が展開されていく。


     こんなに電車の中で、恋って芽生えるかなあっていうツッコミは置いといて、電車内での何気ない会話や行動、目線が捉えるものって、案外他人に注目されているのかもしれないなあ。
     乗り合わせた他人同士が、期せずして互いに影響を及ぼしあう。

     電車って、不思議な空間だなあ、と再認識した。

     阪急、大学生時代には利用していました。今津線ではなかったけれど。
     とはいうものの、私は、電車で通学や通勤をしたことがない。あまり、電車も利用しない。
     けれど、自分の最寄り駅にたどりつく前の、別の駅でふらりと下車してみたり、気になった人にちらりと話しかけたりしてみたいなと思った。


     逃していた出会いを、捕まえられるかもしれないなあ。

  • ──電車の中でのさりげない一言があなたの人生を変える。

    わずか十数分間の出会いは偶然か必然か。毎日淡々と続く電車内での日常。
    ふとしたことがきっかけで、今まで何の関わりもなかった乗客同士が会話を交わすことに。
    互いに相手のことを詳しく知っているわけではない。でも──。
    その何気ない言葉が、勇気をあたえ、新しい一歩を踏み出させてくれる。
    電車の中でのささやかな出会いによって織り成される世界、紡がれる言葉が生み出すハートウォーミングストーリー。
    是非、多くの方々に読んでもらいたいお薦めの作品。
    (もう、すでに多くの方が読まれているのでしょうが。未読の方は是非!!)

    有川浩作品二作目。私は遅すぎるほどでしたが、やはり間違いなかった。
    喜び、恥じらい、切なさ、悲しさ、悔しさ、そんなものがたくさん詰まった人々のエピソード。
    そのエピソードは、心通う大切な友人から届いた贈り物のように、ふと幸せな気持ちにしてくれる。

    阪急電車今津線。
    同じ電車に乗り合わせた人たちの様々な思いが、一駅ごとに交差し、絡まりあう。
    その展開が見事で、実にさらりと爽やかに話が続いていく。
    図書館で時々見かける、自分と同じ嗜好の本を読むかわいい女性。
    その女性と偶然同じ電車に乗り合わせ、しかも彼女が隣の席に座る。
    川に架かった鉄橋を渡るとき、突然彼女が後ろを振り向き、窓の外を見る。
    そこには“生”という字が石を積んで造形されていた。
    それをきっかけに、思いがけず彼女に話しかけられ、会話が弾む。
    ──そして彼女が降りる駅にさしかかったときの一言。
    「次会ったとき、一緒に呑みましょうよ」
    “え、次なんて言われても“ ”いったい何処で“ と戸惑う男性に彼女が続けて放った驚きの言葉。
    「中央図書館。よく来てるでしょう。だから、次に会ったとき」
    ──男は自分だけが彼女を意識していたのかと思っていたらそうではなかったのだ。
    もう、この台詞一発で「胸ぐらを摑まれた」じゃなかった、「首根っこを摑まれた」でもなかった、ハートを摑まれました。
    高橋源一郎風に評するなら「完璧!!」
    その他の次から次へと駅ごとに出てくるエピソードも、笑いあり、涙ありで読者の心を放さない。
    それでも、「そして、折り返し。」までの行きの電車だけで物語が完結していたら、ここまで心響くものにはならなかっただろう。
    「ああ、ほんわりした気持ちのよい小説だなあ」と感慨にふける程度の読後感だったと思う。
    この小説の懐の深さは、「そして、折り返し」から続く、その後の話の展開に尽きる。
    その後の彼、彼女、或いは様々な登場人物たちは、時が経ち、季節を越えてどうなったのか。
    その展開が、時を経た帰りの電車の中で深く描かれているところにこの小説の醍醐味がある。
    勇気を持って踏み出した一歩が、けして無駄ではなく、明るい未来に向かって駆け出すきっかけの一歩になったという内情が語られる。
    人生はこんな簡単にうまくいかないだろうけれど、それでも、後日談とも言うべき、その後のみんなの話は未来に希望を抱かせてくれる。

    各々のキャラクターの百人百様のそれぞれ異なった個性もなんと魅力的なことだろう。
    殊にベタ甘なおばあさんかとおもいきや、孫にしっかりと躾や規律を教える時江さんのキャラが粋だ。
    というよりも、全編の主人公のキャラがみんな最高なのだ。
    久々に心震える物語に出会った。
    文庫化されているので、是非購入し、手元に置いておきたい一冊だ。
    映画化もされているようだが、映画を観ても間違いなく感動してしまうだろうという確信がある。
    もう今からでもレンタル屋さんにDVDを借りに行きたい気分。
    うーん、ホントに借りに行きたい。雨さえ降ってなければなあ……。
    それほど素晴らしい作品でした。
    こんな話を創り出せる有川浩さんに脱帽。

    (追記)結局我慢できずに、レンタル屋さんに在庫を確認し、この雨にもかかわらず、今DVDを借りに行って帰ってきたところです(笑)
    旧作じゃなく準新作だったので100円ではなかったけど、これから観るのが楽しみ。

  • 映画化にもなった本だが、映画も観られず、ひたすら待ちに待った1冊の本でした。
    関西のローカル線だが、読んでいて本当、キュンとなりました。
    子供も就職して路線内に住んでいるが、こんな出会いがあると良いなとも思いながら読んでました。
    乗車されてる一人一人にも色んな人生があって乗り合わせてる。
    次回、電車に乗る時もそんな色んな事を想像して乗るんだろうなと思わせてくれるほのぼのとした素敵な本でした。

  • もう、大好きです。
    学校の図書室で読んで「欲しい欲しい欲しい」と思って単行本で買いました。
    たかが片道15分の電車内で起こる人間ドラマがすごすぎです!
    恋愛小説ですが、そういうのが苦手な人にもお勧めします。
    ホントにいい本です。

  • 物語の構造がすごく好きです。
    同じ時刻の同じ電車に乗り合わせる赤の他人の乗客たちが
    それぞれ色んな気持ちを持ち合わせて時間と空間を共有し、
    それが複雑にすれ違い、絡み合い、それぞれの気持ちに作用しあうという、一期一会の物語☆
    「電車でそんな多発しやしないよ」って思うような
    別れや出会いのエピソードが1本の電車に沢山詰まってる。
    でもそのエピソードがどれもホッコリするようなステキなものばかりなので「こういうの、あったらいいなぁ」って思って気持ちが温かくなりました。

    今の時代こんなこと起こらないってわかってるけど、
    実際に普段から電車に乗る時に
    「今私の横に座ってる人はどういう生活の流れでこの時間を過ごしているんだろう…」
    って想像してみたりするもんね。
    だからこういうエピソードが日常でもっと自然に起こったらステキなのに、って思いました☆

    往路を受けて、時間軸をズラして復路。
    折り返してからの復路は、往路エピソードのその後が知れたので
    面白かったです。
    1番好きなシーンである翔子とミサが「年の離れた友達」になる場面も
    往路復路を経た2人だったからこそ。
    往路から時間が経って成長した2人だからこそ好きになったんだと思います。

    あー映画も早く見てみたい!

  • 良かったー。
    映画化されて、それをちょこっと
    テレビで見かけてて…
    理由もなく敬遠してたんやけど
    もっと早く読めば良かった。
    そして、映画が割と原作に
    忠実なのがわかった。

    なんかね、物凄く
    微笑ましくなる本。
    あったかくって、すっきりする。

    なんか、読んでたら
    すっごく阪急電車に乗りたくなった。

  • 阪急電車のこの沿線は何度も乗ったことがあるので、具体の風景が頭に浮かんで、ストーリーが進むにつれ次々と脳内で映像化された.
    自分の気持ちを大事にしながら、自分の周りの人たちの気持ちを思いやれるカッコイイ女子に、私もなりたいと思った.

  • 私は有川浩ファンになっているようです(^^

    「阪急電車」映画になるんですね。
    有川浩さんにでてくる人たちって素が気持ちいい。
    sweetでもありsmartなアマアマ。

    満足感いっぱいの読後感でした!

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電車は、人数分の人生を乗せて、どこまでもは続かない線路を走っていく-片道わずか15分。そのとき、物語が動き出す。

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