シグナル

著者 :
  • 幻冬舎
3.28
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本棚登録 : 99
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344014640

感想・レビュー・書評

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  • レイジこわい!!!
    話は展開が気になってすごくおもしろかった。
    「君に舞い降りる~」より好き。
    期待していなかった分、意外なおもしろさに楽しめた。

  • 学費が払えなくなったため、東京の大学を一時休学して渡良瀬川の見える地元にアルバイトをしに戻ってきた恵介は、子供の頃よく弟と通った思い出のある古い映画館で、足の怪我をした映写技師が完治するまでのアシスタントとして働くことになる。
    三つある劇場の映写をすべて手がけているのは、恵介と同い年の少女、ルカだった。彼女は高校卒業後から三年間、映画館から一歩も出ずに暮らしているという。
    雇用時の約束に彼女の過去を詮索しない、という項目があったため、恵介はルカに惹かれながらも彼女が映画館に閉じこもり続ける理由を聞きだせずにいる。果たして彼女の抱える秘密とはなんなのか。
    やさしさと、そのために負った過去の傷、という設定はありがちだけれど、映写室、スクリーンに映し出される映画という小道具が物語を引き立てている。

  • 後半のベタな盛り上がりの展開は面白かった。
    ただ、いまいちヒロインの性格を好きにはなれなく、残念。

  • 面白かった。
    「ウルシダセブン」って語呂がおもしろい。
    本当にレイジみたいな人がいたら怖い。
    絶対私も騙されそう。

  • 人間の強さとか弱さとか脆さとか、そういったものを描くのがうまいな。噛み砕くように丁寧におしえてくれる。でも今回はなかなかルカに馴染めなくて。だからって、3年間も映写室に閉じこもることないんじゃない?と思ってしまう。

  • 新刊コーナーで手に取った1冊は、これまたひきこもりの女性が出てくる。
    こちらは映画館に3年間暮らしている映写技師の女性。
    そこでバイトを始めた男性の目から、彼女との出会いや恋を描く。
    自分を正当化し、相手に押し付け、受け入れられないと怒り出す、弱い人間が何人も出てくる。
    ほんとこんな人間ってどこにでもいるんだよねー。

    〔図書館・初読・3/20読了〕

  • 職場の映画館には、3年間も映写室にこもって暮らしているというかわいい女の子がいた。なぜ?
    こまかな描写によって独自の世界にひきこまれるので、丹念に読んでほしい一冊です。後半で一気にストーリーが加速しますが、かなりベタな展開です。

  • いいなあ関口尚。ホロ苦くて甘酸っぱい青春モノかかせたら天下一品だと思う。
    今回は舞台が映画館。しかも映写室。
    映写技師のバイト経験のある著者だからこそのディテールの細かさも興味深い。ヒロインのルカがはかなげでしなやかで優しく強く、ある種、少年の想う理想の女性像。ウルシダセブンの伝説なんてとってつけたようだけど青春小説というファンタスィの中ではしっくりはまるのであった。それにしてもウルシダくん怖い。
    (200802)

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著者プロフィール

1972年栃木県生まれ。茨城大学大学院人文科学研究科修了。映画館の映写室でアルバイトをしながら小説を執筆し、2002年『プリズムの夏』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。07年には『空をつかむまで』で坪田譲治文学賞を受賞。他の著書に『ブックのいた街』、『はとの神様』、『ナツイロ』、『シグナル』、『潮風に流れる歌』などがある。

「2018年 『サニー・シックスティーン・ルール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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