萌える日本文学

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 82
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344014831

感想・レビュー・書評

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  • 「ダメだコイツら、早く何とかしないと」と、ページをめくる度にツッコミを入れたくなるような、文豪たちの性癖の数々。
    下手なエロゲよりよっぽどエロいかもしれないが、タイトルから想像して「作品」そのものを紹介しているのかと思ったら、「作家」を紹介しているので、前者を期待している人は読まない方がいい。「萌えシチュ」「萌えセリフ」を例として挙げているが、どこがどう萌えるのか分からない(萌えの個人差もあるし)。
    紹介方法をもっと工夫すれば面白さも感じられたかもしれないが、個人的には期待ハズレだった。

  • 日本文学における美少女萌えを見出したガイド。日本文学の美少女萌えを属性分けして萌え要素をいちいち書いてあるためガイド本としては優秀かもしれない。しかしこの女性著者の立ち位置が怪しい。美少女萌えってことは可愛い女の子好きのオタクなのか?女性学者が文学萌えを語るのなら「草の花」とか「燃ゆる頰」とか純文学BL的視点は外せないはずだ。源氏物語はエロゲーの元祖だけではないぞ。薫×匂宮など腐女子視点は必須だ。男性向けサークルの女性作家が描いた男目線の美少女萌え同人誌を見せつけられたようで女のオタクとしては大いに不満。

  • タイトル読みだったが、それほどの内容ではない。どうせ谷崎潤一郎とかいっぱいあるのだろうと思ったら予想通り出会った。ブックガイドというのが正確な位置づけであろう。

  • はじめにある、清少納言の「枕草子」を現代萌え訳にしたもので
    ガッチリ掴まれた(笑)
    掴みは肝心とは、よくいったもんだ。

    日本人がムッツリスケベって言われるのも、このガイドを読むと
    否定できないなぁ・・・。
    紹介されている本をこういう面だけから見るのはどうかと思うけれど
    (私は川端康成が好きなので、そう見られたら困るというか笑)
    キッカケとしては、オッケーなんじゃないかと思う。

  • なるほどなるほど
    読んだことない本ばかり紹介されていたので
    素直にへぇと読みました
    とりあえず 室生犀星よんでみます

  • 妹萌えとか、なんとか萌えーとかで日本文学を分類。
    ブックガイドとして。
    あくまでも、こういうのがあってねーっていう紹介の域を出ていないけれど。

    ブックガイドのところ、読みやすさが☆で示されているんだけど(たぶん少ないほうが読みづらい)更級日記とかの古典と大江健三郎が共に☆ひとつだった。たしかにー。

  • 萌えという言葉だけで「オタク」っぽさがでてしまうが、内容は普通の文学紹介。
    わかりやすく優しい言葉で、面白い角度から紹介しているので、全部読みたくなってしまう。

  • 『萌える』文学ブックガイド。
    日本人は今も昔も『萌え』ていた!?
    ナボコフなんて目じゃないぜ、というくらいの“主人公もしくは作者の”萌えオンパレード。
    興味深く読んだものの、で、結局“萌え”って何よ?という疑問は残る。

  • もうちょっと1冊を深く考えてくれるとよかったなあ
    でも日本人て昔から変態なんだねえ

  • 妹、姉、ツンデレ、メガネっこ…その萌属性ごとにさまざまな小説を紹介しているブックガイド。「萌属性」で女子を分けると今も昔もそれほどその数は変わらない。筆者曰く、「源氏物語」はエロゲーを先取りした萌え小説、らしい。ロリあり、ツンデレ、ヤンデレ、義母、近親相姦、もりだくさん。百合、少年、メイドに飽き足らず、腕、足、胸にまでいかんなく「萌え」を描き続けた川端康成は「萌え文学の帝王」だそうです。
    文学をそれだけで語るな、という気もしないでもないが、読み物としてはとても面白い。部類で分けるとこんなに単純になってしまうが、面白い話かどうかは「何を語るか」ではなく「どう語るか」で決まる。

    自然主義文学のさきがけと言われる田山花袋の「蒲団」に出てくる芳子はツンデレ。エリートながら、作家になりたいと寝言をいう恋人のために学校を退学。で、主人公、時雄は、芳子が派手な格好で男友達と遅くまで遊びにいったりするのを内心苦々しく思いながらも、そんな女学生がオレの話をじっと目を見て聞いてくれる!セックスがない二人の間にある魂の結びつき…というふうな萌え方をしております。芳子が他に男がいることがわかると、グレて大酒飲んだり、木の下で寝てみたりと、海外小説(当時はお洒落小説だったのでしょう)のまねをして自己陶酔。お洒落文学してる自分に萌え、ツンデレ芳子はそのための小道具、というのが時雄の特徴でもあります。
    ただ、木の下で寝てたつもりが目覚めたらトイレの中だった、とか、最終的には芳子の蒲団や寝間着のにおいにハアハアしながら号泣など、失笑を禁じえないエピソードを盛り込むことで、「萌え」で語るとするならば、「お洒落文学している俺」に萌えていたが、「ツンデレ女学生」にも「お洒落文学」にも萌えること自体を拒否られた哀れな中年の話というところでしょうか。
    これだけ萌え萌え言ってきたが、「萌え」という言葉がいまだにつかめない。

  • 日本文学の萌えどころ紹介かと思ったら、文豪や名作の萌えているところ(姿)紹介だった。似て非なるもの。

    本当にかわいいところもあるにはあるけれど、男の萌えどころの気持ち悪さを揶揄と共に紹介しているという印象の方が強い。
    批判ならきっちり批判してくれれば面白そうなのに。

    萌え紹介としては本気で萌えてるわけじゃないところが萎え。
    (女子である)著者自身の萌えどころを前面にだして欲しかった。

  • 作者に情熱と根気がないと、こんなにも強引にカテゴライズできないよ。。。
    昔の人は文学→ゲーム・映画の流れが
    今の人はゲーム・映画→文学の流れになっている。
    これは昔は時間はあるけど、機会というか映画館であったりビデオ、ゲーム機っていうハードが無いけど、
    今はハード揃ってるけど、時間が無いのかしら。。。
    でもゲームコンプするのには時間掛かるしな〜

         

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著者プロフィール

1973年生まれ。文筆家。早稲田大学第一文学部卒。著書に『エモい古語辞典』(朝日出版社)、『女の子は本当にピンクが好きなのか』(河出文庫)、『不道徳お母さん講座』(河出書房新社)、『スゴ母列伝』(大和書房)など、訳書に『自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界』(河出書房新社)、『だからわたしはここにいる』(フィルムアート社)、『ギタンジャリ・ラオ STEMで未来は変えられる』(くもん出版)、 『ガール・コード』(Pヴァイン) など。

「2022年 『「女の痛み」はなぜ無視されるのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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