奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録

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著者 : 石川拓治
制作 : NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班 
  • 幻冬舎 (2008年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344015449

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録の感想・レビュー・書評

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  • 完全無農薬のりんご。
    農業に疎い私でさえ、りんごといったら農薬でしょ?というくらいの認識はあったから、
    無農薬でもできるんだ~と興味をそそられて読んだ。

    最初はリンゴの減農薬から始め、それから無農薬に踏み切った途端、
    とってもとっても際限なく湧いてくる虫に、襲いくる様々な病気。
    リンゴの木からは葉っぱがなくなり、花が咲かなくなり、ついには枯れるものも出てきて…
    絶望から死のうと思ってロープを手にし、死に場所を求めて彷徨ううち、
    行き着いた場所のどんぐりの木の下の土がふかふかなことに気付く。
    自分はりんごの木の上ばかり見ていたけれど、実は土だったのではないか…
    土の改良に専心し、そしてついに、りんごが1つ実をつける。

    想像よりもずっと、りんごの無農薬栽培というのは「不可能」の領域にあって、
    木村さんがどれだけすごいことをやり遂げたのか、「すごい」しか感想はない。

    それにしても、9年間ほぼ無収入という壮絶な生活を耐え抜いたご家族もすごい。
    なんせ石川さんは婿養子ということで、りんご畑も義父母から引き継いだもの。
    無農薬という無謀な挑戦を始めた婿が、「かまどけし」と侮蔑されるのを、
    小さな集落内で耳に入らないはずはなく、9年もの間耐え続け、さらには
    一緒に虫をとったりできる限りの協力をしていたとのこと。
    娘たちの学校に必要な鉛筆などの文房具さえ事欠く状態だったというから、
    どんなにつらかったことだろうと思う。

    『そうだ、葉っぱを売ろう!』を読んだときも思ったけれど、貧乏に負けず、
    周りの嘲笑や非難を受け流し、奇想天外な発想を実現するまでの困難な道のりを
    乗り越えて成功した人たちの影には、そんな夫を支える家族がいたんだなぁと思う。

    木村さんのリンゴは「食べたことがないくらいものすごく美味しい」らしいけれど、
    入手は極めて困難とのこと。
    木村さんが無農薬に成功し、そのノウハウを惜しみなく提供している現在でも、
    無農薬をしようという農家は本当に少数なところをみると、リンゴの無農薬が
    いかに難しいことなのかがわかる。
    いつか食べられる日がくるといいなぁ。

  • 奇跡のリンゴというタイトルがついている。
    奇跡のように甘く、
    生命力が凝縮されて涙が出るほどらしい。

    大地に大きく根を張り、地中深くのいろいろな栄養を吸い上げているので、
    単純に甘いとか酸っぱいとではなく、
    濃い味のするリンゴだそうです。

    そんなリンゴができるまで、8年間リンゴの実がならなかった。
    農薬で守られてきた、体力のなくなったリンゴの木は、土地は、農薬散布を止めた途端に虫や病気が広がってしまった。

    自然の生態系が崩壊してしまっていたのだ。

    自然の力を取り戻していく中で、
    ある年は特定の虫が大量発生しても、
    次の年には全く出なくなる。
    そうして、少しずつバランスを取り戻して行く。
    生態系というのは不可思議で面白い。

    生活にも困窮する状態が8年続いた。
    そんなに長く結果が出ないのに
    なぜ諦めなかったのか、
    木村さんの人柄が少しずつ見えてくるにしたがって、気持ちが理解できてくる。

    行き急いで生きている我々は、
    何を得ようしているのだろうかと
    疑問に思ってしまった。

    木村さんは、
    自分が頑張ったんじゃない、
    リンゴの木が頑張ったんだと言うけれど、
    真面目な性格と、探求心と、人柄とで
    間違いなく頑張った。
    そして奇跡を起こした。

    リンゴが花を付ける場面、
    著者がリンゴを食べる場面、
    揺さぶられました。

  • 素晴らしいの言葉の他ない。木村さんの人生そのものが哲学だ。
    無農薬どれほど無謀であり得ないことかも書かれているため、無農薬リンゴがいかに奇跡であるかを痛烈に感じる。しかし、まさか、終わりにしようと全てを諦めた瞬間が、スタートラインだったとは。小説ではないのに、ハラハラした不思議。
    奇跡のリンゴ、食べてみたい…。

  • 農家・木村秋則さんの紆余曲折の半生を描く。

    リンゴを無農薬で育てる。
    ただそれだけのことが、いかに困難か。

    現代のリンゴは工業製品のようになってしまったのだ。
    最適な農薬を最適な手順で散布する。リンゴにとって最低限安全とされる基準で。
    しかしそれは生産者やリンゴの木、土地、地球にとっては、まったく安全ではない。
    地球の工場化。見えない汚染。

    それに立ち向かったため、試行錯誤を何年も繰り返した結果、
    大半のリンゴの木は枯れ、ご近所や親戚からは村八分・絶縁状態。
    財産を手放し、家族にも貧しい生活を長い間、強いてしまう。
    自殺しようと、山に登ってロープを掛けようとしたどんぐりの木。
    そこに、ヒントが。

    農薬の代わりに酢を最適なタイミングに最適な場所に使う。
    化学肥料の代わりに大豆を植える。
    草も生えたまま。
    刈るのは秋が来たことを知らせるために秋に一度だけ。
    肥料が十分ないのでリンゴの木は自分で根を伸ばし、栄養を探す。
    葉を喰う虫もいるが、その虫を餌とする蜂やてんとう虫もいる。
    そこに、小さいが独特のうまさのリンゴらしいリンゴが実を結ぶ。

    リンゴとジュースをネット販売するが、人気が高すぎ、なんと抽選。
    今期は不作で販売もままならないようだ。

    自然の本来の力を最大限に生かす、このあたりまえとも言える方法、
    ほかにも通じるものがある。

  • こんなに泣ける本は他に無い。こーゆー人、大好き!

  • 農業の勉強始め出して感じていた違和感に答えて貰った気がする本でした。

    百の仕事をこなす百姓。そんな百姓は現在数少ないんじゃ…って思う。

  • 無農薬のリンゴ作りに情熱を燃やし続け、
    ついに不可能と言われたリンゴの無農薬栽培に成功した
    木村秋則さんの物語。
    (著者は石川拓治さんというノンフィクションライター)

    絶対不可能と周囲に非難されながらも、
    家族や生活を犠牲にしてでも、無農薬のリンゴ作りのために、
    ありとあらやる試みをし、研究をし、そのために、
    人生のすべてをそこにつぎ込み…

    執念という言葉では言い表すこともできない情熱。
    「死ぬくらいなら、その前に一回はバカになってみたらいい」
    という言葉がありますが、日常の中で、
    「それは無理」とあっさりと線引きしてしまう事、
    もっと粘り強く努力する事、思えば結構あって、
    この本を読めば、教えてもらう事、たくさんあります。

    間もなく映画となるようです。
    是非、読んでみてください。お勧めの一冊です。

  • この表紙の歯抜けのじいさん。すごいです!
    「絶対不可能」と言われていたことを覆した不屈の男の物語として読んでも面白いのに、現実の話です。
    願望実現手法のヒントになるかもしれません。
    多分、奇跡はそこら中に、いや、自然の中に転がっています(^ ^)

    レベル:566

    まあ納得の数値です。
    へたな宗教やスピリチュアル本なんかよりはるかによろし。
    読むべし!

  • 文句なしに素晴らしい

  • 絶対不可能と言われた“リンゴの無農薬・無肥料栽培”
    それをやってのけちゃった、青森のリンゴ農家 木村秋則さんと奇跡のリンゴの話


    TV放送はちょっとしか見れなくて、ずっと気になってた。

    ここには語られていない部分もあるのだから、その苦労は想像を絶する。それが、この木村さんの笑顔を見てると一緒になって笑ってしまう

    木村さんの考え方とか、思いや姿勢が、ただただ凄いなと

    自然の不思議さに、口が開きっぱなしだったり、涙したり、すごく哲学的なことに繋がっていたり

    なんだろう。このリンゴの様に、いろんなものがギューーッと凝縮された1冊だった。リンゴの話を聞いてるはずなのに、人生相談してる気分



    木村さんのリンゴ、食べてみたい

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奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録の作品紹介

ニュートンよりも、ライト兄弟よりも、偉大な奇跡を成し遂げた男の物語。

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録はこんな本です

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録のKindle版

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録の文庫

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