恋のかけら

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 342
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344015487

作品紹介・あらすじ

ずっとひとりで生きてゆくしかないのだろうか(『ラテを飲みながら』)。失恋すると、胃が痛くなる。腕がしびれる。苦しい(『電車を乗り継いで大人になりました』)。まさか男を囲うとは思わなかった(『アンセクシー』)。同期の女がどんどん結婚退職するのを横目で見ながら、戦ってきたんだよ(『ちょっと変わった守護天使』)。足りないのは、あれだけ。キスとセックスだけ(『雪女のブレス』)。奥さんが死ぬまで、待て、と言うの?(『無人島』)。好きとか恋とかいう話ではなくて、ただ近付きたいと思った(『銀縁眼鏡と鳥の涙』)。どんなことでも、慣れれば普通になるもので(『粉』)。-8つの恋物語。

感想・レビュー・書評

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  • 全体を通して、ちょっとから回る女性がよく出てきて、出てくる女性たちがなんだかとても愛おしくなりました。

  • 唯川恵さんと小手鞠るいさんの名前があったので手に取りました。

    唯川恵 - ラテを飲みながら

    「恥なんてかくためにあるんじゃないの。
     いいじゃん、困った時は周りに頼れば。
     たまに羽目をはずして飲んじゃえば。音痴でも歌っちゃえば。」

    いつも思う。
    この人は女性を書くのが上手すぎる。。。


    小手鞠るい - 無人島

    奥さんが死ぬまで、待て、と言うの?
    他人の悲しみと不幸の上に
    どんなに上塗りを重ねても、人は幸せにはなれない。

    やっぱこの人の話、好き。
    淋しい話も悲しい話も、甘酸っぱい苺みたい。


    豊島ミホ - 銀緑眼鏡と鳥の涙

    好きとか恋とかいう話ではなくて、ただ近付きたいと思った。

    「でも、他のはみんな、スナップ用の笑顔じゃない?」

    人と人との距離感みたいなのが絶妙でいい。
    これぞ・・・青春だね。 若いし青い。


    みんな違う、8つの恋のかけら。

  • 食傷気味の癖にまたこの手のアンソロジーに手を出す自分は何者だろう?
    他人の恋愛をみて、何を感じ取りたいのだろう?

    たいして心動かされないまま読み進めていき、豊島ミホの作品で引き込まれた。
    彼女は他の作家さんと比べられるアンソロジーで、個性が際立つ作品を書ける人だと思う。
    恋愛とは何かをストレートに描かずに、けれど、読み終わると胸がきゅんとなる。
    前向きな明るい毒をもっている感じ。

    そして、対照的なのが井上荒野の作品。
    なぜか心がささくれだつというか、落ち着かなくなっていく。
    うまくいっているはずの夫婦の不協和音がどんどん響いてきて、たえられなくなる。
    知らない間に毒をもられ、身動きがとれなくなる感じ。

    とまぁ、こんな風に作家の持ち味を知りたいから、アンソロジーに私は手を出すんだろう。
    多分、恋愛うんぬんを語りたいのではなくて。

  • 短編のさまざまな恋愛小説。
    ラテを飲みながら 唯川恵
    電車を乗り継いで大人になりました 山崎ナオコーラ
    ちょっと変わった守護天使 山崎マキコ
    雪女のブレス 南綾子
    無人島 小手鞠るい
    など。
    久しぶりにこの手の話を読むと懐かしい感じがする。
    これを機に各作者の本を読んでみたいと思った。

  • 雪女のブレス/南綾子
    銀縁眼鏡と鳥の涙/豊島ミホ

  • 改めてやっぱりナオコーラさんの文章が好きだと思った。

    主人公が女であれ、男であれ、好きな人にアプローチするときの態度や言葉の使い方が好きだ。

    素直でシンプルなのに野暮ったくない。
    洗練されている。
    心にすとんと届く。

    こんなふうに淡々とでも誠実に
    好きな人に好きって伝えられたらいいな、
    といつも思うし、
    こんなふうに好きって言われたら
    嬉しいだろうなって思う。あこがれる。

    大人になったけれど、好きな人とは上手くいかず、好きになってくれた人とは上手く向き合うことの出来ない、不器用な感じも今の自分とダブってすごくよかった。

    不器用だけど素直で正直な酒井、大すきだよ。

    ナオコーラさんのお話だけ、
    好きすぎて3回繰り返し読んだ。

  • 恋愛に関する様々な作家の短編集。

    この中では山崎マキコさんの話がとっても面白かったです。
    「34歳は熟女なんですよ」と褒める意味で言ってくる同僚で年下のオタク青年と、不倫の果てに花形職業のバイヤーから降格された「熟女」とのキャンプの話。

    すったもんだの末に二人は「付き合っちゃおうか」という事になるんですが、そこは二次元しか興味ないと思っていた男。「しかたないから、僕の童貞あげます」と告白する。

    なんかね、そのセリフだけ聞くととんでもない言葉なのだけれど、私にはぐっときたよ。

  • 以前から気になっていた山崎ナオコーラさんも参加していたので読んでみました……が、総じてつまらなかった。
    強いてあげるとすれば「ラテを飲みながら」は、軽いタッチで描かれたOL二人の雰囲気がなんとなく良かった。

  • 豊島ミホ目当てだったけど、他のもおもしろかった。
    切ないの多めだったけど。
    共感できる話も多かった。

    写真部の美人の先輩は、関めぐみのイメージ。

  • 豊島さんが読みたくて手に取った一冊。

    守護天使…が一番面白かった。
    読んだことのない作家さんだったので
    きっかけになる一冊でした。

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