君が降る日

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著者 : 島本理生
  • 幻冬舎 (2009年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344016569

君が降る日の感想・レビュー・書評

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  • ・君が降る日=長き夜の章= =浅き春の章=
    ・冬の動物園
    ・野ばら


    何とも言えない展開に度肝を抜かれてしまった「君の降る日」
    苦しかった。でもこの苦しい感じがいやじゃない。
    『ありえな~い!』と思いつつも
    ところどころ、すごくもえキュンでした。ドキドキしちゃった♪

    主人公の志保がどうして、あそこまで五十嵐と接近するのか
    分かるけど(分かるような…分からないような…)
    理解できなかった。
    (ちょっとノルウェイの森を思い出してしまいました)
    二人の共通項は事故でなくなった“降ちゃん”
    二人の間に降り注がれる降ちゃん。

    「冬の動物園」ホッとしました。
    島本さんのこういうキュートな作品は貴重かも。

    「野ばら」
    こういう作品好きです。
    特に祐の兄聖人さんのような人は島本さん作品には
    必要不可欠かも。(聖人さんに惹かれてしまう)

    「あなたはそこに」という谷川俊太郎さんの詩の使い方が
    あまりに素敵すぎて、読んだ瞬間、心にずぎゅーん。

    この作品も切なくてハラハラ、もえキュン♪
    ドキドキしました。


    あと「あとがき」が必見ですね。
    =一秒先になにが待ち受けているか分からない毎日の中で、
     普通に生きて明日を紡いでいくことが一番難しいと思います=

    に、思わず納得。じーんとしてしまいました。

    先日読んだ「真綿荘~」が、あまりにインパクトありすぎて。。。
    その後にこれを読んだのでライトに感じられ星3.5かな。

  • 久々の島本理生。今回は、交通事故で恋人をなくす人の話。
    「かけがえのないものを失ったけどもう遅い、でも生きている」を描くのが本当にうまい。人間の心の弱さや、揺れ動きが、スタンダードに伝わってくる。いたって普通の登場人物たちが、まるで自分の知人のようにすぐ近くで物語を進める。
    高校の時からずっと付き合っている彼氏って、どんな存在なんだろう。数年しか付き合っていなくても、まるで運命共同体で、結婚することを疑わなくて、間違いなく明日も一緒にいると思えるんだろう。
    冒頭で、交通事故に遭ってから「降ちゃん」が死ぬのは一瞬だ。
    五十嵐さんは、影付きの不思議な加害者だ。全然、好きになれないのに、気づいたら惹かれてしまう怖さがある。
    表題作は、なんだかすんなりわかりすぎてしまって、気が滅入る作品だった。
    お気に入りなのは動物園の話。ずっと付き合っていた彼氏に新しい女の子ができてふられて、悲しみにくるまっている時に、年下の男の子と触れ合って、なんだ別れて良かったじゃん、って今後思えそう!という、希望がちらちら光って終わるから、好き。

    島本理生やっぱりすごい。この人は、些細な出来事と少ない登場人物で、人の転機を果てしなく描いて行く素晴らしい作家だと思う。
    ごちそうさまでした!

  • 喪失と気づき。失ってからでは遅いけど、でも、失うからこそ得られるのだとも解釈できる。やっぱり何事も見方次第なのだ。

    表題作「君が降る日」
    これからもずっと一緒にいるはずだった降ちゃん。辛さも悲しさも怒りもすべて覆ってくれるくらいのしあわせに包まれていた日々。もう戻らない。もう帰れない。だけど、気づく。果たして自分が思い描いていた未来が、失ったと思っていた未来が、本当にその死のせいで叶わなくなったものであったのか、と。

    「冬の動物園」
    見えていなかったものが見えたとき、人は動き出せるのかもしれない。反対も然り。英会話スクールでの年下との出会いなんて素敵すぎる、なんて思ってしまったのは紛れもなく私です。

    「野ばら」
    最後の1ページ。もうほんとにそれだけ。いや、それだけではないんだけど、もうそこに息苦しくなるくらいのぜんぶが詰まってた。たったひとつ、それだけでいいのに。無知は、残酷なんだろうか。
    『おまえは、俺の、なに』

  • 表題作は恋人を失った女性と、その恋人を死なせてしまった男性の話。
    降ちゃん(君が「降」る日と「降」ちゃんなことに今気がついた…)が志保を振って、志保が五十嵐さんとくっつくような未来もあったのかなと思った。五十嵐さんの一番の問題は降ちゃんを死なせてしまったことではないからどちらにせよ無理だったかな。
    この二人、特に五十嵐さんは、この先一生あの闇を抱えて生きていくのだろうか。苦しい話だった。

    「君が降る日」や「野ばら」は美しいけれど、個人的には「冬の動物園」が好きでした。苦しい話に挟まれた箸休めのような、ほっとできる良い話。

  • 《野ばら》の痛々しさが好き。

    祐くんが佳乃に詩の話をするところは、彼なりの小さな告白だったんだろうな。

    お互い大切でも、恋人っていう明確な関係がないと、ずっと一緒にいられないもどかしさ。

  • ある日、突然恋人を事故で失ってしまう主人公。その事故を起こしてしまった友人との関係が描かれている。同じ痛みを持つもの同士、距離が近づいていく。単純に、怖いと思った。こんな風に突然いなくなってしまったら、どうしたらいいのだろう。どう前に進めばいいのだろう。そんな主人公の気持ちにやりきれなくなった。

  • 甘酸っぱすぎる!

  • 表題作の「君が降る日」も良いけれど、「野ばら」が好き。そしてその中で一部引用されている谷川俊太郎さんの「あなたはそこに」がとても素敵で思わず探してその詩を読んだ。そしてこの詩に出会わせてくれてありがとうと思った。

  • 3編どれも切ない。何事にもタイミングってあると思う。

  • 好きだった人を思い続けている時間。 立ち直って成長したっていう話じゃなくて、思い続けながら変化していく感情を繊細に書いた作品。 島本さんのとても優しくて、心に寄り添う文章が胸にジンときます。

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