ハッピー・リタイアメント

著者 :
  • 幻冬舎
3.23
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本棚登録 : 785
感想 : 144
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344017511

作品紹介・あらすじ

定年を四年後に控えた、しがない財務官僚・樋口慎太郎と愚直だけが取り柄の自衛官・大友勉。二人が突如再就職先として斡旋されたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。その体質に今イチ馴染めない樋口と大友は、教育係となった秘書兼庶務係の立花葵から、ある日、秘密のミッションを言い渡される…。

感想・レビュー・書評

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  • シリアスな時代物のシリーズが好きだ。現代物の、それはたいていなぜかコメディで。面白いのだけどね。あまりエネルギー使っていないというか。ライトノベル。新幹線向き。オチも今さら・・・あれじゃ驚かない。あと一ひねりあると思った。

  • たまたま見た再放送ドラマが面白かったので読んでみましたが、今一つな作品でした
    序盤から中盤はやたらと視点がコロコロ変わり、結末はドラマと違って全然スカッとしません
    くどくどとした余談にも疲れました

  • ユーモアもあり、文章もうまいと思うが、嫌味のようにやたらと難しい言葉を挟んでくる。

  • 元自衛隊出身の大友勉、元財務官僚の樋口慎太郎、40歳過ぎの立花葵女史の3人が繰り広げる人生最後の大逆転。
    浅田次郎のギャグも満載で、非常に楽しく読み終えることができました。
    ドラマ化したら面白いのにと思ったら、やっぱり佐藤浩一、石黒健、石田ゆり子のキャストでテレビドラマ化されていました。

  • ちょっとまった。
    もしかして、本屋の店先でこの本を買おうかどうか迷っているのなら、購入意欲を減退するタイトルと表紙の油ギッシュな喪黒福造みたいなオヤジ(矢島純彦)にひるむことなく、読んでみることをオススメしたい。

    読み始めて分かったのは想像したような退職の話ではないことにまずはひと安心。
    皮肉もたっぷりに天下りや世襲といった日本の既得権益者への糾弾も忘れていない。
    そして、後半のキーパーソンであるヒナさんが登場する辺りで胸が空く。
    「あるものはある。ないものはない。あったとがなかったことになるはずはない。」
    は主人公のひとり大友勉の弁。自民党のヤツラに言ってやりたい台詞だ。

    オチがいまひとつ分からん。ヒナさんにしてやられたんかいな?

  • 定年を四年後に控えた男二人が天下り先として斡旋されたのは、JAMS(全国中小企業振興会)。
    仕事は特になし。

    ”最高の人生とは『たいそうな給料をもらい、テキトーに仕事をする』ことである。”
    天下りってそういうもの。
    しかしそれを良しとしない元官僚・樋口と元自衛官の大友は、秘書兼庶務係の立花葵から極秘任務を言いつかる。
    それは、時効を迎えた未返済の立替金を回収することだった。

    時効が成立している借金を返すなんてありえない?
    人の心はそれほど単純ではないのだ。
    そこを深堀するのが浅田次郎は絶妙に上手い!

    そして、元自衛官の大友のキャラクターが最高にいい。
    自営帝の中の生活しか知らずに定年を迎えた彼は、ハンバーガーを食べたことがなければ、人ごみを見たこともない。
    建前を真実として生きてきた彼は、できる人でありながら持て余され、しかし世間知らずゆえ世間と自分とのずれに気づくこともないまま定年を迎えてしまった。
    そんな彼の目で見る世の中の常識という歪みが、苦い笑いを呼び起こす。

    ただ、最後のオチは不要だったかなあ。
    それをも跳ねのける強さが彼らに備わった、それこそがハッピーなのかもしれないけれど、直接頑張ったんだからご褒美いいじゃん。

  • 再読。すっかり忘れていて、結末をドキドキしながら迎えられた。
    誇り高く生きるとはどういうことか。
    登場人物たちがそれを教えてくれる。
    競馬場の親切なおじいさんも、誇り高きひと。
    三人がこれからどうやって生きていくのか、その姿が見たい。
    はずれのない、浅田次郎さん。

  • 楽しかった!
    日本のサラリーマン制度の下では外では使えない人間がほとんどではないだろうか…今の時代はちょうど過渡期。
    せっかく身軽なんだ、私もなんかしたい‼︎

  • 定年を四年後に控えた、しがない財務官僚・樋口慎太郎と愚直だけが取り柄の自衛官・大友勉。
    二人が突如再就職先として斡旋されたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。
    その体質に今イチ馴染めない樋口と大友は、教育係となった秘書兼庶務係の立花葵から、ある日、秘密のミッションを言い渡される…。
    (アマゾンより引用)

    ラストは想定内だった< ;`∀´>
    一番おいしいとこ持ってったおばちゃんは、そんだけおいしい思いするほど苦労した人生だったんだろうか…(´・ω・`)
    残された3人がハッピーな人生を送れるといいな< ;`∀´>

  • 浅田節炸裂か、と思わせる箇所がいくつかあるもののやや不完全燃焼。「世の中はそれほど不公平やないで。一所懸命に生きとる人間をお天道様は見捨てへん」

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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