- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344017986
作品紹介・あらすじ
池袋のフレンチレストランに集まったのは、往年の人気少女漫画「青い瞳のジャンヌ」をこよなく愛する「青い六人会」。無様に飾り立てた中年女性たちが、互いを怪しい名前で呼び合い少女漫画話と噂話をするだけの定例会だったはずが…。いつのまにやらメンバーの度重なる失踪、事故死、腐乱死体発見!ヒロインになりたい女たちの、暴走ミステリ。
感想・レビュー・書評
-
「青い瞳のジャンヌ」の私設ファンクラブの幹部たち。お互いをマルグリット、ジゼル、ミレーユ、シルビア、ガブリエル、エミリーと呼び合い会合を重ねる6人が次々と事件に巻き込まれる。
かつて少女時代に夢中になった漫画を通して知り合った、更年期世代の女性たち。誰もが自分を取り繕い、嘘を重ね、現実逃避している。女性世界のドロドロが最後の展開で真実味を増す。読んでいて怖いと思うと同時に、他人事とは思えない何かを感じた。 -
面白かった
ミレーユの実母の介護に追われるところとか
生々しくて、、次は誰が殺されるのかとか
楽しく読めました -
「青い瞳のジャンヌ」という昔の少女漫画にはまった
おばさま方が集まる会が「青い六人会」。
それぞれ、マルグリット、ジゼル、ミレーユ、シルビア、
ガブリエル、エミリー、とハンドルネームで呼び会う。
そんな青い六人会のメンバー内で殺人事件が起きる。
殺人事件は、別々に起こるけど、どうやら犯人は
青い六人会のメンバーのようで…。
いろいろと読んでて、騙されましたー( ゚ε゚;)
そういう意味では、おもしろかったなぁー。
いい大人のおばちゃま方がドレスを着て、巻き髪して、
って思うとちょっと笑えた。
年齢相応の姿が、自然なんだよねー。
話は変わるけど、ジャンヌって聞くと、私は
「神風怪盗ジャンヌ」だなー笑
(分かる人がいたら、嬉しいー(*´艸`*))
そういう意味では、当時熱狂的に読んでたし、
このおばちゃま方のはまったジャンヌに対する気持ちは
わからんでもないかもなぁー。 -
まだ更年期の歳ではないけど、中身が若い頃とあまり変化ないなと思ってる自分にはズキッドキッとする題名が秀逸。
最初はカタカナ名の人物把握とディープなオタクの世界に混乱したが、すぐにジェットコースターのように一気に転がり落ちてズブズブと底なし沼に搦めとられていく感覚にハマってしまった。好きを拗らせるのは恐ろしい。真梨さんお得意の、真相や正体が判明してからガラッと様相を変える登場人物(青い六人会)の更なる奇っ怪さが何とも言えぬ後味。
いくつになっても、よそ行きの笑顔の下でペロッと舌を出してる生き物だなぁ、女って。 -
更年期なのに少女って面白いタイトルだなぁ。
女はいくつになっても若くありたいってことかしら(笑)。
とある漫画に入れ込んでいる人たちの話。
漫画の世界であろうがそれ以外の世界であろうが、夢中になれる何かがあるっていいなと思う。それで何かが満たされて気分がよくなるんじゃないのかな。家庭不和であったとしても、そんなに夢中になれる世界があり、それに没頭できるなら幸せなこと。そこで理想の自分を演じればいいんだもの。そうでもしないと精神の均衡を保てないってこともあると思う。だから、それについて奇妙に思えても、他人は意見しちゃいけないのだと思う。そっと見守る。
そんな世界あたしにもあるといいな。 -
完全にジャケ借り。
縱髪ロールのキラキラ乙女の表表紙を開くと、そこには中年のキラキラ乙女の姿が(^ω^;);););)
中年女性のオタクなサークルで巻き起こる、オバサン達の暴走が止まらない。
狂信的なサークルでありがちなリアルな確執。
マインドコントロール、異常な嫉妬。そして、それぞれの現実の家庭状況。
中盤までは、結構引き込まれたのだけど、後半辺りから、オバサン達の狂気っぷりに、だんだんついていけなくなり。。
最後は、、あーあー。。( ´△`)アァ-
面白くはあったのだけど、、疲れた(o´Д`)(笑)
初の真梨幸子さんだったので、他の作品で気になってるのがあるので、それも読んでみようと思う。 -
『更年期少女』 真梨幸子 幻冬社
文庫化された本書は、『みんな邪魔』と改題されています。これを借りるのは自虐的?と言う疑問符を自分の頭に乗せながら図書館で借りて来ました。
表紙は松苗あけみさんの絵で、金髪、ティアラ、リボンに囲まれた美しいお姫様。裏表紙は、同じく縦ロールにフリフリのドレスの…かつてお姫様。そしてバックは黒く、最終薔薇か…と思ってよく見たら血痕でした。内容ぴったり…。
池袋のフレンチレストランに集まった、中年の女性達。かつて日本中の少女達が熱狂した少女漫画『青い瞳のジャンヌ』のファンサイト「青い伝説」の中核「青い六人会」の六人が、一人六千円のランチを食べながら、貴婦人の様な言葉使いでそれぞれをマルグリット、ミレーユ、シルビア、ジゼルなどとハンドルネームで呼び合い、たわいないおしゃべりと、漫画の話に花を咲かせる定例会。
喫茶店では、一杯千五百円の紅茶を頼んで会報の打ち合わせ。つまり、彼女達は「漫画ヲタクなオバさん」のトップ。
女性おたくの街として認識されている池袋を舞台に始まる話は、次第にメンバー一人一人の実生活の歪み、荒みを表して行き、ついに殺人事件が…。
『殺人鬼フジコの衝動』の真梨幸子さんの作品らしく、爽やかさの欠片も無く、実に小気味よいほど登場人物が暴走し、加速し、破滅して行きます。人間の嫉妬、狂気、思い込みがこれでもかと書かれ、いや、これ更年期関係無いでしょう⁉︎と拒否る気持ち悪さ。醜さ。
でも…。人生思う様にならない事ばかり、気づけば40過ぎ。すぐ50。
空虚になった心の隙間を埋める様に少女時代に夢中になったものを懐かしみ、互いに依存し、現実を自分の都合で粉飾し、現実逃避。ネットのサイトにのめり込む。ん?いや、自分じゃないぞ。ドキドキ。
『孤虫症』が生理的に受け付けなくて読めなかったのですが、真梨さんのこの作品は、怖さと不気味さと、妙なリアリティーで、一気に読んでしまいました。 -
ドロドロしてた。
うっわぁ…とドン引きながらも、
ついページを捲るのを止められずに一気読みした。
後半がやや性急だったけれど、話自体は面白かった。
ストーリーや登場人物に妙なリアリティがあって、
有り得ないとは言い切れない話なのが一番怖い。
実際に「青い瞳のジャンヌ」を検索してしまったw -
往年の人気少女漫画「青い瞳のジャンヌ」のファン定例会は今回も池袋のフレンチレストランで行われた。参加者の6人はお互いをエミリー、マルグリット、ジゼル、ミレーユ、シルビア、ガブリエルなどと高貴な名前をつけて呼び合っているが、そのほとんどが趣味の悪い派手な服を着た中年のオバさんたちであり、実は周りからは失笑を買っている。思う存分ジャンヌの話をし、会報を作るために原稿をかいたり挿絵を入れたりするだけの楽しい会だったはずなのに・・・。見えない確執、そしてメンバーに連続して起こる不幸な死。実はこの「青い瞳のジャンヌ」、最終回が少女漫画にはありえない展開で物議を醸したという曰く付きの作品。一連の事件はこの作品の呪いなのだろうか?
オタクのおばさん達が、それぞれが現実にかかえる問題(DVだったり介護生活だったり子供の不登校だったり)をひた隠しにしてこの定例会でだけは華やかな世界を楽しむというその姿は、滑稽でどこか悲しくて。でも自分も似たようなものだから、それを決してバカにできないのが悲しいところ(爆)。まぁ一線だけは越えないようにして、ここまではならないようにしないとなぁと改めて心に誓った(苦笑)。各章で6人それぞれの現実に抱える問題が明らかになっていくとともに、メンバーがどんどん不幸な死をとげていく。関連はあるのか?そして、みんなが憧れる唯一若くて美しいガブリエルの正体は?真相は正直全く予期していなかったものだったので、最後を読んで「やられた!」と思った。そういう前提で話を読み返すと、また全然印象が違う。若干反則的な表現もあったけど、やっぱりうまい。これがなくても十分楽しめる作品だっただけに、油断していた。おもしろかった! -
更年期突入の女性らのファンクラブはお金がある分優雅に会合。
だが、実体は複雑な家庭事情を抱えている。小説では大げさにかいてあるがみんな直面する問題で読んでいるうちに入り込んでしまう。
次々に起こる殺人事件、そしてメンバーの内情を容疑者の子に語る大人たち。
嫌な感情が押し寄せるけど、読むのをストップできない。読ませる力があるような気がする。
タイトルからして怖いです(^_^;)
ちょっとドキッとしてしまいました。
この作家さん、前々から気になっているの...
タイトルからして怖いです(^_^;)
ちょっとドキッとしてしまいました。
この作家さん、前々から気になっているのですがまだ読んだことがありません。
手始めにこれから読んでみようかな♪
こんにちは!
コメントありがとうございます(^-^)
私はこの作家さん二冊目なのですが、
前回読んだ...
こんにちは!
コメントありがとうございます(^-^)
私はこの作家さん二冊目なのですが、
前回読んだのもネグレストの話だったので
きっと怖いんだろうな~と思っていたら案の定。
自分には起こり得ない遠い世界だと思いつつも
本当に起こり得ない?と思う自分もいて(^_^;)
かなり心理的に怖かったです。
気持ちの良い話ではありませんが(笑)
機会があれば読んでみてください♪