- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344018341
作品紹介・あらすじ
「つまんねー」「くだらねー」「やる気しねー」と生きることから逃げてばかりいた高校生がひょんなことから入部したのは、校内一マイナーな「昆虫部」。昆虫の驚くべき生態を知れば知るほど…。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
こんないい作品書けるんじゃないですかー。今まで
安っぽいシチュエーションホラーや、ミステリーばかりだった
ような気がしますが、ガラリ一変のド直球な青春ものです。
ありきたりな展開にありきたりな恋愛要素を絡めて、
ありきたりなラストなんですが、そのありきたりの
完成度が自分的には凄く高いです。
きっと多くの人が嫌悪感を持っているであろう昆虫を
題材にしつつも、その主人公が我々と同じ目線で昆虫を
語ったり、触れ合ったりするところに無理がなくて
好感度高し!
その主人公と共に昆虫部を必死に守る2人の部員の
キャラも凄くいいです。微妙な距離感で主人公と絶妙な
掛け合いをするさまは本当に微笑ましい。ニヤニヤしちゃいます。
各章が昆虫にちなんで展開してるのも心憎い演出です。
あまり幻冬舎が営業しなそうだからw、書店でも展開が
地味っぽいですが(昆虫だしね)、凄くいい内容でしたよ! -
昆虫になんて全く興味のない孤高の高校生、小栗颯太郎は、昆虫部に誘われて、ちょっとのぞいてみるつもりだっただけだった。それなのに、いつのまにか企画の主催者として……まきこまれ型部活青春もの!
にゃー!文化祭は盛り上がるにゃー!(笑)弱小昆虫部がいかに文化祭に参加するかは、読んでのお楽しみですが、ちょーもりあがります。これこそ、文化祭のだいご味ですねー。青春部活ものがお好きな方ならおすすめです。にこにこ。 -
絶賛厨二病を発症している主人公と虫が好きな昆虫部部長、虫は好きじゃないけど昆虫部部員の女子の三人が送る学園生活。短編集かと思ったら、章分けされた一つの話である。各章毎に虫の説明がされており、それがどう物語に絡んでくるのかと思ったら、思ったよりもあっさりと絡んでいたのでやや肩透かし感はある。 全部活を巻き込んでの文化祭は若さ故の無謀な考えと、無謀を可能にしてしまう熱さがあって、微笑ましくなる。
-
夢中になれるものも好きなものも得意なことも特になく、だからといって落ちこぼれでもない。そうした学生が学校生活全般を「くだらない」「つまらない」と思いこもうとする。最近のYA文学の導入はそんな鬱々とした青少年であふれている気がする。この物語の主人公・小栗颯太郎もそんなひとり。一匹狼をきどって中庭でお弁当を食べる毎日。そんなとき、同じ一年生の蛍に校内一マイナーな「昆虫部」に勧誘される。部長は颯太郎と同じクラスでいじめられっ子の五十嵐航平だった。文化祭で昆虫部の存在をアピールし、航平のいじめを解消しようと提案する颯太郎。文化祭に向け奮闘するうちに「自分には何も取り柄がない」ということに改めて落ち込むが・・・。
ストーリーそのものはありきたりだが、題材の選び方が面白いと思った。昆虫もだし、文化祭において颯太郎が果たす役割が特にそうだ。社会に出る前、職業やしごとについては、分かりやすいものしか、目標として出てこない。しかし、この颯太郎のような役回りは、社会において様々な局面でなくてはならないものである。そのことが得意であっても、学生時代はなかなか具体的な職業イメージがつかみにくく、将来を思い描くに当たり不安に思う人は多いと思う。YA小説において、こうした役回りにスポットをあてていることは、時代を映し出しており、面白いと思う。今後にも期待。 -
お話はベタだけど、楽しぃ青春小説でした。
昆虫部といぅ部活の設定は、よかったです。
登場人物も、浅めの設定でしたがよかった。
ライトノベルなので、深さは求めなぃけど、
程よぃ程度で、今時の学校問題も絡めつつ、
ちょうどよぃスピード感の展開が、心地よかったです…。
でも、最後の伏線なしのどんでん返しは、頂けなぃな~。
いい雰囲気のエンディングを台無しにしちゃった感じ…。
やっぱり、王道のままで終わらないといけなぃと思ぅ…。
最後のどんでん返しだけ、ピンポイントでダメだけど…、
全体的には、面白かったですね。 -
ごく普通の少年の前に、ちょっと不思議な美少女があらわれて、振り回されながら彼女のペースに巻き込まれてゆくっていうのは、みんなが好きな設定なんでしょうか。 こういうの多いですよね。最近の傾向かと思いましたが、『BOYS BE・・』だってそんな感じだったような・・。
会話だけでストーリーが長々と進んでいくのは慣れていないので、途中で誰のセリフなのか、すぐに分からなくなってしまいました。ラノベを読みなれている人ならいいのかも。 -
なんだか愉快そうなタイトルとはつらつとした表紙に惹かれて読んでみました。
特に昆虫が好きだというわけではありません。むしろキモイと思ってるくらいです、蟻とかトンボとかカブトムシとか、ある程度のもの以外は。
好んで孤独に浸る男子高校生、ネットが趣味で、傍から見れば人とつるむのが苦手な陰気な高校生が、ちょっと可愛いけれど昆虫好きという変わった女の子に声をかけられ部員2名の「昆虫部」に巻き込まれていく…という話。
青春物です!
「何の呪文だ?」と思うくらいほんとにムシの話(しかもほとんどが知らないムシ!)ばっかりで、多分相当な昆虫マニアだとかいう人でもなければ全くわからない話ばっかりなのではないかなと思う。
だけど、そのわからない話がほとんど苦痛じゃない。
知らないムシの特徴を上手く話の筋の中に取り入れてあって、人間にもムシに似ているところがあるんじゃないか!とか思えて面白い。
恐らく文芸部が書いたのであろう各章頭の昆虫紹介もなかなかユーモアに富んでいてよかったです。わかりやすい!
最初読んでた時は、「ムシの紹介文にしてはどこか奇妙な文章だ」と思っていたけれど、読み進めるとどういうことなのかがわかる。
なかなか勉強になったところも多かったです。
図鑑がなぜ写真ではなくてイラストなのかという理由もなるほどと思いました。
この作品読んでると昆虫に愛着がわいてくるから不思議。
ラストのどんでん返し(?)、面白かった(笑)
颯太郎と一緒に「え?」「あれ?」って思いつつ、「いやいや蛍ちゃんそりゃあないって!wひどすぎる!w」とつっこんでしまいました(笑)
ムシが嫌いな人にこそおすすめしたい作品だと思いました。
そろそろ昆虫たちがもぞもぞと動き始める季節、ムシを見かけたら注意深く見てみようかなぁと思います。
(でも特にゴキ○リだけは勘弁!!w)