ハタラクオトメ

著者 :
  • 幻冬舎
3.39
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本棚登録 : 467
感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344019669

感想・レビュー・書評

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  • 自称イジれるデブキャラのごっつぁんは時計会社の日高に勤めていた。ある日突然、役員のバンザイから企画部以外の女性で時計をデザインすることになる。ごっつぁんのほんわかキャラ、絵里様の出来るキャラ、ラッパーに美人秘書、ジミー先輩の助けを借りて新しい時計作りに邁進する。社内のみんなのキャラがたっていて面白く読めた。

  • もっと底抜けに明るい話かと思ってた。

    序盤のイジっていいデブ枠を獲得するという行動で、「あ、これ、天然の明るいデブの話じゃないのか」つてなった。フィクションだと多いじゃん、自己肯定感&自己評価爆高の天真爛漫デブのお話。結構好きなんだ。

    違った。虐められた経験から、デブとしての処世術を身に付けた、社会性の高いデブだった。

    虚しさ9割、喜び1割の言葉が出てくるだけあって、ビタミン本ぽくはない。

    自分の意図してない行動が周りに認められたり、
    それぞれのやり方で同じ目標を目指したり
    過程は割と紆余曲折する感じ。

    求めていた内容と違ったので星3つだけど、
    先入観なければもう少し楽しめたかも。


    んー。会社外の人間関係、必要だったのかな。
    なんか、どっち付かずな広がり方な気がするな。
    やたらお菓子配るせいで、料理上手もあんまり活きてないような。ちょっとハマりきらなかったです。

  •  主人公の北島真也子は中規模の時計メーカーで働く、157cm100kgを誇る大食漢。明るく愛嬌のあるデブキャラで周囲の癒やし的存在だ。
     総務部人事課のOLだが、ある日、重役の思いつきで女性ばかりの製品開発チームのリーダーに指名され、苦難の日々を送ることに。

         * * * * *

     軽いお仕事コメディーかと思ったら、なかなかリアリティのあるストーリーでした。

     まずは社内の人間関係。特に部長連中のつまらないプライドからくるくだらない鞘当て。そんなものがあるから「根回し」が必要になるのです。会社にとってはマイナス要素のほうが大きいと思いました。

     重役の思いつきプロジェクト。これもよくあります。(「気が変わればハシゴ外し」もよくあります。)

     そして物語の中心となる真也子以下のOLたちのキャラ設定にも無理がなく、実在しそうで文句なし。
     さらに彼女たちによる社員のあだ名付け。皆よく特徴をとらえており、まさに言い得て妙でセンスさえ感じます。(あだ名をつけてももらえない人間はかわいそうに思えてくるほとです。)
     これらは現実にも目にする光景で、物語のリアリティを高めてくれています。

     シロウトばかりのチームゆえ1度目の企画はボツに終わったものの、2度目で見事にヒット商品を生み出す展開は多少できすぎにも思えるけれど、応援せずにはいられないストーリーなのでよしとしたい。

     なぜか登場人物に実在する俳優を当てはめて読んだ(真也子には渡辺直美です)ため、もうドラマを観るような感覚で大いに楽しめました。
     ただ竹内係長にもう少し活躍場面を与えてやって欲しかったと、個人的には思います。

  • 久々にめちゃ楽しめた。
    食いしん坊の自虐するデブのごっつあん
    時計メーカーに勤める彼女が仕事に目覚める過程がリアルに面白く上手く描かれている楽しい1冊
    ものづくりのメーカーに勤めている私にはよりリアルに感じれた。何かを作り出すって面白い

  • チームワーク、女子、時計

  • 2021年6月29日
    書き出しから中盤までは、ちょっと退屈。
    挫折しそうでした。
    でも企画に参加してからは、一気に面白くなった。
    デブの習性はちまたで見るデブに等しい。いちいち食べる、常に食べ物を持ち歩く。
    息絶え絶え。
    いじめをいじられキャラに変えた展開は素晴らしい。
    でも、実社会では痛々しいかも。そうしないと受け入れてもらえないとしたら辛いから。性格的にできないデブはいるだろうし、できるけど身を削ってやって苦しい人もいるはず。
    会社のいろいろな性格の人たち、牽制し合う派閥。ハードル高いだけに突破した爽快感は一緒になって感じることができた。

  • サクッと読むのにはいいボリュームのお仕事小説。

    日高という二流、三流の時計メーカーで働くごっつぁんが仕事の面白さを見つけていく話。

    現実はそううまくいかないよ、と思いつつも中小だとこよくらい舵のとりやすさや自主性があるのかなあと思うと少し羨ましかった。

  • 時計のメーカーの人事部で働いている主人公は、デブを売りにして顰蹙をかわないようにしている。読んでいくうちに、デブだからじゃなくて、その人柄で彼女はみんなにうけいれられているんだなあと実感できました。主人公はいきなり思いつきのような「女性だけの素人プロジェクトチーム」のリーダーにさせられて、商品の企画をさせられるんだけど、それが当然うまくいかない。そこからの展開がニヤニヤしてしまいました。とちゅうまではいらいらするところもあったんだけど、読んでみてよかった。主人公のつくったメシ食いたい!

  • 自ら「ごっつぁんと呼んでください」と言ってしまうなんて…。それが私、周囲に遠慮させないようにしてくれているのが可愛いけど。
    女性だから男性だからというのではなく、その人にあった仕事が出来るのが1番だよなぁ。自分に適した仕事を一つひとつ丁寧にやっていくに限るな。

  • 20161111
    時計メーカーで働くOLのごっつぁん。
    みんなでがんばって企画して仕事して、青春みたいなことっていいなぁって思った。

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著者プロフィール

一九六五年東京都生まれ。大妻女子大学卒業後、会社員、フリーライターを経て、二〇〇三年『死日記』で「作家への道!」優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『県庁の星』『嫌な女』『ハタラクオトメ』『頼むから、ほっといてくれ』『残された人が編む物語』『息をつめて』など。

「2023年 『じゃない方の渡辺』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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