- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344020856
感想・レビュー・書評
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中田氏は政治家としては優秀であると認めますが、この本は特に買って読まなくても日頃TVで言われていること。買わなくて図書館で借りてよかった。
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マスコミの書くことは嘘ばかり、という。そうかも知れないが、筆者の書くことが全部本当かというとそれは分からない。たとえば大阪市と比べて横浜市は効率が良いみたいなことを書いているが、日本一腐敗した市と比較しても仕方ないだろう。そういう印象操作をする人がそれほど正直とも思えないのだ。まあ、言いたくても言えないことは山ほどあるんだろうけど。
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自分が今住んでいる横浜市も中田市長が来る前は役人天国で、会社員では考えられないような特別手当がいろいろ出て、市民の血税を貪っていたのかと考えると改革後の横浜市でそれなりに快適な生活をおくれていることで彼に感謝したいと思った。あとマスコミや週刊現代の酷さは優良な政治家を陥れる害悪な存在と思ったが、マスコミがいないと政治は腐敗するという論にも納得した。週刊誌も裏取りがされていない記事を書くなどもってのほかではあるが、政治家の資格もない都知事候補者を事前に排除したりもしているので悪いとばかりは言い切れない。
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既得権益が自分の利権を守るためならあらゆる手段を講じる事が良くわかる本。またメディアも如何にいい加減な情報を垂れ流しているかを感じる。結局はそれらの情報をどう判断するかは個人に委ねられるが。
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前横浜市長(その後衆議院議員も務めた)の中田宏氏が、自らに降りかかった「スキャンダル」の裏側を告発している。中田氏がいうには、持ち上がった「スキャンダル」はすべて事実無根なものばかりであり、中田氏が行財政改革を行い、利権に切り込んだことで恨みを買った勢力によりでっち上げられたものだという。裁判でも勝訴しているそうであり、本書を読む限り、中田氏の主張に偽りはないように思われる。
「スキャンダル」がでっち上げれたら、それがたとえ事実無根でも政治家に与えるダメージは大きい。本書を読んで、政治の世界のおどろおどろしさを改めて感じた。自分にはとても無理である。また、政治家の「スキャンダル」については、その真偽をよくよく吟味しないといけないなと思った。
通勤手当を1ヶ月分支給から半年支給にしただけで大反発が合ったり、市長あてに「死ね」メールが職員から送られてくるなど、当時の横浜市の実態にも驚いた。このような公務員はごく一部だと思うが、危機感が欠如していると言わざるをえない。また、職員組合という組織にもやはり問題はあるのだろう。 -
もと横浜市長の中田宏氏の横浜市長時代の活動と週刊現代等の誹謗中傷記事との戦いを綴った本。
桜井よし子氏の記事を読んでいて、この本が紹介されていたので、電子書籍を買って、一気に読みました。
質の低いメディアが一部あるとは思っていましたが、事実関係を確認せずに何週間も特集を組むというのは、何ともひどい話です。
一企業(ここでは講談社)である以上、社会的責任という問題はあるものの、有名人の下世話な話題を提供して部数を稼ぐのは、しょうがないと思いますが、裏を取らずに、情報提供者の話をそのまま鵜呑みにして記事を書いてしまうというのも酷い話だなと思います。 -
2002年に史上最年少の政令指定都市市長として、横浜市長に当選した著者。当時桜木町の駅前で箱の上に乗って演説する(立ち止まって聞く人は皆無)中田氏に、応援の意味で遠くから手を振った私に箱から飛び降りて駆け寄って来て熱く話をされた。誰も当選するとは考えていなかったが選挙戦の最後3日間で逆転し、4選を狙う高秀氏に競り勝った。その後横浜市の大改革に乗り出すも、様々なスキャンダルがテレビ・新聞・週刊誌に報じられ、徹底的に市議会等で糾弾される。しかし、それらスキャンダルは反改革派による全くの捏造であったことが判るのは、後の裁判が終わったときであった。この本は改革により自らの利権を失った者達が(それが議員や公務員であっても)あらゆる手段を使っても、改革つぶしをするものであり、またマスコミ(大手テレビ・新聞社であっても)も自らの都合次第で、捏造報道をばら撒くことに躊躇が無いことを国民は知るべきだと説く。昨今の原発推進派キャンペーンは言うに及ばず、小沢一郎先生や植草教授事件等、マスコミが先導する報道に疑いを持ちつつ読むことが大切だ。
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横浜市民、年代も近いということで興味深く読んだ。正直、政治には殆ど興味もないので、在任中の中田氏の業績やスキャンダルについては、そうだったんだ程度の認識しかない。
ただ、やはりマスコミの報道の仕方が、本書通りだとすると(恐らくほぼ真実)暗澹たる気持ちになる。いくら、自分の頭で考えるのが大事にしても、そもそも、与えられる情報が歪んでいてはどうにもならんだろう。
中田氏の政策そのものは、まっとうなものが多かったのは本書で、漸く少し理解できたが、あの当時の市民の感じでは、あまり、理解されてない部分も多かったようにも思う。
色々な誤解や中傷を受けるのは、中田氏本人も認めているように、性格的に損をするような事が書かれていているが、政策を実現する為の説明不足が一番大きかったのではないだろうか。これができていれば、一般市民も含めもっと味方を増やせ、ひいては、中田氏のやりたい事ももっとできたはずだ。 -
中田宏氏の業績というのはご本人の口から語られるだけではないだろう(良いことばかりではなかろうという意味)が、とにかく狙った政治家を嘘をついてでも貶めようという立場の人間がいることはわかった。そうした一派の圧力にさらされながら正気を保てた部分には素直に尊敬の念を抱いた。息子とのお遍路の記述も良い。