- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344021020
感想・レビュー・書評
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続きが気になって一気読みしちゃいました。
普通の主婦だった小夜子が徐々に常軌を逸した行動をとっていく。
突然、美容師の海斗のストーカーになってしまう。
人が狂うスイッチってなんなんだろう。
一番怖いと思ったのは、小夜子自身は自分がおかしいと認識しているのに、夫がそれを認めないことで(薄々はわかっていても本人には言わない)小夜子がなんだか不満そうなこと。
自分がおかしいと認めて欲しかったのかな?
小夜子の目的がわからなさすぎて狂気を感じた。
海斗の件は解決したけど、小夜子は次のターゲットを見つけてしまったし、根本的な解決はしてないなと思ったし、小夜子が元に戻ることなんてないのかもしれない。
むしろ狂ったことに慣れてしまっているのが怖いなと感じたラスト。
映画化されるので映像ではどんな感じに仕上がるのかも気になります!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ホラーでもサスペンスでもない。でも、それ以上の戦慄、恐怖…!そして、傑作。
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ちょびっとのズレが、どんどんと大きなズレになっていく怖さ。
井上荒野さんの書く本、ものすごく好きだーっ。 -
普通の主婦が美容師に入れ込んで壊れていき、家族やその美容師に界隈もなんだかおかしくなっていく話…ということで間違ってはいないけれど、「そうじゃないんだよ!」と突っ込みたくなる、なんともうすら寒い小説。
何かわからないけど、得体のしれない気持ち悪さ、怖さが漂っていました。
原因もわからず、日常のはずなのに歪が生じる感覚。
みんな普通の人なだけに、怖さ倍増でした。
最後、主人公は日常に戻ったのか、夫の会社の後輩相手に似たようなことをやっちゃうのか…あー怖い!! -
流石の一言。
何気ない日常を紡ぎあげてく中に不調和な違和感を織り混ぜて、それが徐々に不協和音を奏でていく感じは、この人にしか描けないんじゃないかと思わせるほど、自然でリアル。
それゆえに読後には背中にヒヤッとしたものを覚えた。 -
2012.1.19読了。
いやー、面白かった!
小夜子の、私は何も悪いことをしていない、私は普通、という行動がこれまた怖い。