- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344021259
作品紹介・あらすじ
2020年、高齢者が国民の3割を超え、社会保障費は過去最高を更新。破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法」を強行採決する。2年後に施行を控え、宝田東洋子(55)は「やっと自由になれる」と喜びを感じながらも、自らの人生の残り時間に焦燥感を隠せずにいた。我侭放題の義母(84)の介護に追われた15年間、懸命に家族に尽くしてきた。なのに妻任せの能天気な夫(58)、働かない引きこもりの息子(29)、実家に寄りつかない娘(30)とみな勝手ばかり。「家族なんてろくなもんじゃない」、東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて…。すぐそこに迫る現実を生々しく描く。注目作家、渾身の書き下ろし小説。
感想・レビュー・書評
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おもしろかった〜。
我儘な義母の介護に追われる東洋子さんを見ていると自分の親なのに何にもしない夫、小姑、自分のことしか考えていなかったニートの息子にイライラ...。
七十歳死亡法案...いいのかもしれないと思ってしまいました。
あまり書くとネタバレになってしまいますが、夫の友達、藤田さんが夫に喝を入れてるシーン、最後の夫が妻の東洋子さんに電話しているシーンが泣けました。
みんな、旧友に救われている感じがして友達ってやっぱりいいなぁと思いました。 -
この独特な装丁とショッキングなタイトルから読んでみたいと思っていました。日本政府は2年後に「七十歳死亡法」と施行とすると発表、主人公の宝田東洋子は義母の介護の介護から解放されると期待していた…。けれど、義母は嫁に頼り切り、夫も無理解な上に、娘も家を出て、息子は引きこもり…限界に達してしまっていた。「七十歳死亡法」とバラバラな家族…行き着く先は…?読み始めは東洋子さんが本当に健気で可哀想に思えてちょっとしんどい感じでしたが、後半よい方向に進めたのがよかったです。ちょっといいエンディングになりすぎた…かなって少し感じてしまいしました。
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nori-kokkosanさん、こんばんは!
コメントといいね、フォローまでしていただけて嬉しいです(^^)
ご縁ができたことに感謝です...nori-kokkosanさん、こんばんは!
コメントといいね、フォローまでしていただけて嬉しいです(^^)
ご縁ができたことに感謝です。ありがとうございます。
垣谷美雨さん、読みやすくすんなり入っていけますよね…!
もっといろんな作品も読んでみたいと思っています。
2022/08/29 -
かなさんのレビューを読んで「秘密結社LadyBirdと僕の6日間」図書館に予約入れました~
喜多川泰さん初読みです(=^ェ^=)かなさんのレビューを読んで「秘密結社LadyBirdと僕の6日間」図書館に予約入れました~
喜多川泰さん初読みです(=^ェ^=)2022/08/29 -
nori-kokkosan、おはようございます。
嬉しいです♪喜多川泰さんの作品もまだ3冊しか読めてないけど
どの作品もすごくいいですよ...nori-kokkosan、おはようございます。
嬉しいです♪喜多川泰さんの作品もまだ3冊しか読めてないけど
どの作品もすごくいいですよ(^^)
なんだか、自分のレビューから読んでみたいと思ってくれるなんて
感慨深いです。ありがとうございます!2022/08/30
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過激なタイトルなのに、ハッピーエンド。
東洋子さんの家出をきっかけに、すべてがいい方向に向かっていくのはちょっと出来過ぎな感じがするけど…
長生きしたい、誰もがそう思える未来であってほしい。-
nori-kokkosan初めまして。
私もnori-kokkosanと同じような気持ちを抱いたので
勇気を出してコメントしました!
...nori-kokkosan初めまして。
私もnori-kokkosanと同じような気持ちを抱いたので
勇気を出してコメントしました!
そうですよね、誰もが安心して長生きできる…そんな未来であるように…
そう願いたいですね!
nori-kokkosanの本棚も覗かせていただきました。
私と同じ本を登録されてもいたので、嬉しくなりました♪
フォローさせていただきますので、よろしくお願いします。2022/08/29
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おもしろかったー!!
映像が終始浮かんで、映画を一本観終わった気分。
柿谷美雨さんの小説は、読みやすくて面白くて、でも奇想天外ではなく日常に近くてリアルで、次々読みたくなる。
この法案はかなりのインパクトで非現実だけど、コロナ禍で、寿命間近の寝たきり老人を救うために日本のトップがしてきた選択、それで失われた、奪われた若者たちの貴重な経験を思う時、この小説を読んであるべき国の姿を考えてみるのもいいのではないかと思った。
私自身は、この法案に、条件付きで賛成。
選択肢が増えることは生きやすさにつながると思うから。
命の残りを意識する機会は、あった方がいい。当たり前のものなんてないと知るのも大事なこと。 -
はじめパロディかと思った。はじめての垣谷美雨
やっと手にした。
おもしろい!
逆転の発想で
俯瞰で見て、間違ってるところ
シニア、息子、娘
夫、妻
男と女という考え。最終的には
自分たちの客観的状況、間違いに気がつき
いい終わり方
一度考えてみるといい
大体がはじめから
自分はこんな考え方だから
おかしいことだらけと思う
こんな変革の仕方はあり。
早くこの作者の全部の本をよみたい。
サクサク読める簡単な文章。
まず題名が面白すぎる。
老害もあるし
シニアはもっと賢くならなければ。 -
最近はまっている垣谷さんの作品4冊目。
本書でも主婦の東洋子さんに大いに感情移入して読んだ。面白かった。
垣谷さんの作品はたいてい御自身と同年代の平凡な主婦を題材にしているので、男性が読んでも「面白味」はわからないだろうと私は思っている。
しかし本書は是非とも夫に読んでもらおうと思う。
東洋子さんに私の気持ちを代弁してもらうために。
でも読んだところで夫は何も気づかないかもしれない。 -
「七十歳死亡法」が施行される。
70歳になったら、みんな死ななきゃいけない。
パラレルワールドではあるが、私は70歳までどう生きよう…と考えながら読んだ。
生真面目な性格の東洋子さんが1人でおばあちゃんの介護をしつつ家庭を回す。
早期退職して遊ぶ旦那、元エリートのニート息子、恋と仕事ごちゃ混ぜの娘、イジ汚い小姑たち。
ひどい社蓄地獄から抜け出せない沢田くん。
若くして家業を継いだ峰さん。
前半はもどかしくて辛かった。
ほんの一歩、踏み出す事で状況は良くなっていく。
東洋子さんの決断、峰さんの行動力は見習いたい。
「命にタイムリミットがあるから」より良い人生にするのではなく、時代や社会のせいにせず、自分で能動的に動く事が大事なのかな?…と、ふと思った。
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ご都合よいかもしれませんが
最後に光が見える終わり方が好感が持てますね
誰かが犠牲になることで
家族を支えるのはおかしいと思いますね
また 余命を突き付けられることで
高齢者も 若者も 生き方を考えることになったかも