望遠ニッポン見聞録

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344021501

感想・レビュー・書評

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  • 若い頃はイタリア、現在はシカゴに住み、その他たくさんの国へも訪れているらしく、
    海外生活が長い著者からみた日本に関するあれこれ。
    日本人のこだわり・イタリア人のこだわり、各国の人々の性質などから、
    トイレ・ビール・女性・美容院・歯医者・旅番組・家電製品等の観点から分析され、
    地理・環境・気候によって培われたそれぞれの国の人々の違いなどが書かれている。
    すごく面白くって、あっという間に読んでしまった。
    島国である日本の感性と国同士が地続きで繋がる場所で暮らす人々の感性の違いって
    これほどまでに顕著なんだなあ。
    震災後の日本人の冷静さ・辛抱強さ等が世界中で話題になったが、
    外からは、中にいる私たちには見えない日本が見えるんだろう。

    私は高校生の時にイギリス留学したくてバイトしてお金を貯めたが、
    結局は親の許可が出ず、行けなかった。大学にも行けなかった。
    この著者は海外に出ていくのを良しとした家庭だったようで、
    17歳であっさり出て行っている。その後は経済的な苦労があったようだけど・・・
    私はいまだに、もし反対を押し切ってでも行っていたら・・・と良く考えるが、
    約30年前にそれは無理な話。東西冷戦時代、海外はものすごく遠かった。
    今は昔に比べて若者が海外に行くのを拒むと聞く。
    現に、私も娘に何度も海外留学を薦めたが、まったく行きたがらなかった・・・
    お金も用意されていて、昔よりも行きやすくなっているのに、もったいないと思う。

  •  海外での生活が長くて、人生経験も豊富な
    売れっ子漫画家のエッセイ。
    それが面白くないはずがない。

     異文化に触れる体験が好きだけど、なかなか外に
    出ていけない小市民にとって、テレビの紀行番組同様
    こういうエッセイも欠かせない好物であり、ありがたくて
    しようがない。

     トイレ文化の話、よく登場する姑の話(彼女が一番興味深い)
    しゃがむ話、CMの話、一億総おしんの話が特に楽しかった。
    当たり前に思うことも、一歩外から見ればおかしな
    ことってたくさんあるんだな、と思った。
     続編の出版、希望!!

  • テルマエロマエで一躍人気漫画家?の仲間入りしたヤマザキマリの初エッセイ。

    漫画より彼女の実生活をのほうが面白いのではないか、と思わせるほど波乱万丈な生活にビックリする。

    ほぼ海外での執筆活動。しかも住んだ国はイタリアに始まり、中東、ポルトガル、アメリカ・・・と多岐にわたる。

    様々な国に住んだ彼女ならではの海外からみた日本の印象が滑稽に感じられるのが面白い。
    そしてイタリア人の夫を持つ彼女のならではの、イタリア人家族の生活描写がなかなか笑えます。

    日本の当たり前は世界じゃ通用しない!?

    ちょっとしたカルチャーショックを受けたい方にお勧めです。

  • 面白かった。
    日頃漠然と感じている違和感を、的確に分析して言葉にしてあるので、読みながら「そうそう」とうなづいてしまう。
    漫画も楽しみだが、これからももっとエッセイが読みたいと思う。

  • すっごくおもしろかった。
    外国生活が長くてご主人がイタリア人というヤマザキさんならではの、日本についての鋭い考察。といっても硬い内容ではなく読みやすくておもしろい。ヤマザキさんてものすごく文章うまいですね。ものすごく賢そう。
    外国から見た日本、なるほどなあーと何度もうなずいたり。個人的に、東洋人には「さりげない着こなし」みたいなのはムリなんじゃないか、っていう話がとくにツボだった。骨格とかからして、外国のかっこいいマダムみたいにはなれない……。
    ヤマザキさんのエッセイやマンガエッセイをもっと読みたい!(失礼かもしれないけど、わたしはテルマエより好きかも)。

  • 面白くて大好きなヤマザキマリさんの本。
    彼女ならではの日本観が面白そうで読んでみた。
    読んでいる瞬間はとても面白かったけれど、読み終わったら内容があまり残っていない感じ。なぜなんだろう?さらっと流れてしまうような。

  • 外国文化が分かるのはいいけど、段々文体に食傷する。この人は漫画だけでいいかも。

  • あぁ、だからヨーロッパで「しゃがんだ」私への反応があんなに激的だったのかと腑に落ちた

  • テルマエロマエの作者によるニッポン評
    大したことはない。

  • マリさんは文章よりラジオで声を聞いた方が面白い。
    とは言え、この本もそこそこ面白い。
    世界を知ると日本を知ることができるし、自分を知ることができる。ステキな経験。

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著者プロフィール

訳:ヤマザキマリ
1967年東京生まれ。北海道育ち。漫画家・文筆家・画家。17歳でイタリアに渡り、フィレンツェ国立アカデミア美術学院で美術史・油絵を学ぶ。1997年、漫画家としてデビュー。比較文学研究者のイタリア人との結婚を機に、シリア、ポルトガル、アメリカなどで暮らし、現在はイタリアと日本を往復する。2010年、古代ローマを舞台にした漫画「テルマエ・ロマエ」で手塚治虫文化賞短編賞、マンガ大賞受賞。2017年、イタリア共和国星勲章コメンダトーレ章綬章。著書に「ステーブ・ジョブズ」「プリニウス」「オリンピア・キュクロス」、「望遠ニッポン見聞録」「国境のない生き方」「ヴィオラ母さん」「ムスコ物語」「歩きながら考える」など多数。

「2023年 『だれのせい?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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