ダンス・ウィズ・ドラゴン

著者 :
  • 幻冬舎
2.85
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感想 : 119
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344021839

感想・レビュー・書評

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  • 井の頭公園の奥深くにある、夜にしか開かない図書館。
    そこに龍と関わりを持った人だけが招かれるようにたどり着く。
    館長の長岡。司書として働く巽スグル。
    離婚後、そこに雇われた滝田オリエ。
    スグルの血の繋がらない妹 マナミ。
    そして、謎の女性 キリコ。

    伝説や神話に登場する龍(西洋ではドラゴン)を
    未来永劫、輪廻転生などに絡ませて、お話が進む。
    『信じがたいような必然はあっても、偶然はない』と言い切るキリコ。
    夢か現実かわからないような中で〈あれ〉と一体となり、
    『目には見えないものをこそ、信じる』マナミ。

    ファンタジーであり、性愛小説であり、白ムラヤマでもなく、黒ムラヤマでもない、
    新しい村山由佳の世界。
    ドラゴンのタトゥーを足首に入れている著者のように
    私は龍に思い入れもないし、あまり興味もないけど、神秘的ものを感じた。
    ただ、ちょっとわかったようなわからなかったような結末が残念かも。
    この夜にしか開かない謎の図書館、行ってみたい。
    ・・・全然関係ないけど、
    私、絵本の「My Father’s Dragon(エルマーのぼうけん)」が大好きだった。
    娘も好きで、しょちゅう読んでた。

  • さっぱり分からない。

    図書館で借りたからまだいいが、買ったのなら金返せだ。

    こういう本に感激する人は私の周辺にはいない。

  • 「ダブル・ファンタジー」以来久々に読む村山さん。
    真っ青な装丁がすごく綺麗。
    どこか幻想的でいて官能的。
    あまりハード本は買わないのだけど、わくわくしながら購入。

    結論から述べると、読み終わった今、残念なことに消化不良。
    物語がどうしても中途半端で、もどかしい。
    とはいえ、ところどころ好きな要素も散りばめられていて。

    お気に入りは、選ばれた者のみが辿りつける、不思議な夜の図書館。
    吹き抜けのロビーに、古書のにおいに包まれた空間、時代を感じさせる蔵書たち。
    行ってみたいなあ、そんな図書館。想像するだけで、わくわくする。

    龍の話や生まれ変わりなど観念的な話も散りばめられてましたね。
    そうだよね、と思う反面全体的に薄く感じてしまったのは、あれもこれもと風呂敷を広げ過ぎたから?
    官能的な話を描く「黒村山」も好きだけど、果たしてここに官能場面は必要?と首を傾げたり。
    想像力が足りないせいか、龍との官能場面が頭にうまく描けない。
    まして、5歳の妹相手に一体何がおきていたのやら。
    と、これ以上はネタバレになってしまいそうなので自粛。

    肩透かしをくらったと感じた理由の1つは、ファンタジーなようでいてファンタジーじゃなかったこと。
    もう1つは、帯にある「地獄だっていい、ふたりでいたい」とありながら、最終的に地獄でなかったこと。

    それでも、「白村山」時代からおそらく彼女の核として存在する孤独感、孤立感が愛しくて、大好きな作家であるのは変わりません。

  • ドラゴンと関わる人間達のお話。わかったようなわからんような結末がなんとも腑に落ちません。

  • 夜にしか開かない図書館に招かれた人々と龍との交わり。
    設定とか最初の話はよかったんだけど、兄妹の話からは、全然イケてない。
    壮大なファンタジーかと思いきや、薄っぺらい恋愛話かよって感じで、なんかもったいない。

  • 見えざる物の中に永遠がある…見えない物を信じる〜マナミ
    果たして無限か無の物をどう信じようか…わからない。
    ファンタジーorフィロソフィalso?

  • 著者には珍しいファンタジーだ。
    井の頭公園の文化園の奥深くに存在する不思議な図書館を舞台にした、龍をめぐる物語だ。
    登場する事物は王道のファンタジーなんだけれど、単純にファンタジーとも割り切れず、なんとなく立ち居地が中途半端な感じでどう読めばいいのか迷ってしまった。
    ちょっと消化不良な感じ。

  • ファンタジーぽいの普段あまりすきじゃないけど、今回はおもしろいとおもったヾ(°ω°)

  • 「地獄だっていい。ふたりでいられるなら、地獄でいいの」
    愛する人の顔を見るたびに甦る、濃密な哀しみ。でも、離れてはいられなかった――。
    井の頭公園の奥深くにある、夜にしか開かない図書館。<龍>を祀る旧家に育った血のつながらない兄妹が、吹き抜けの読書室で時を経て再会した。互いの親に連れられ、初めて目と目が合ったとき、幼い妹はほろほろと泣いた。記憶と今を結ぶため、ふたりは哀しい秘密をのこした故郷を訪れる。
    心は、とっくに一線を越えていた。
    ファンタジーよりロマンティックで現実より生々しい、ひたすらな愛の物語(amazonより抜粋)

    あっというまに読めましたが、・・・私がファンタジーが苦手のせいなのかあまり面白くなかったです。
    龍との交わりと輪廻転生の一冊でしたが、読んでいても何も響かないし。何も残ってくれませんでした。
    非現実的な展開の中に隠れている同感を求められている気がしましたが、素直に頷けません。
    村上さんの最近の作品は本当にあまり響いてくれない。

  • 夜の図書館を舞台に、ドラゴンにまつわる恋愛と因果で過去と未来をシャッフルしたお話。だけど、テーマも何もかもがよく分からなかった。ドラゴンが若い女性とセックスすることで夢や記憶を食べる?ということもこじつけのようで、こういう場面が書きたかったのかと思った。本の装丁は幻想的で美しいが、内容はなんか中途半端で不自然だった。

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著者プロフィール

村山由佳
1964年、東京都生まれ。立教大学卒。93年『天使の卵――エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞をトリプル受賞。『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞受賞。著書多数。近著に『雪のなまえ』『星屑』がある。Twitter公式アカウント @yukamurayama710

「2022年 『ロマンチック・ポルノグラフィー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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