日本よ、いったい何を怖れているのか

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344022508

作品紹介・あらすじ

LIBORの不正、ユーロ危機、TPP、デフレ、政治の迷走、原発、尖閣諸島、オリンパス…。混迷を深める現代に生きる日本人は不幸せだと言う奴がいるが、余計なお世話だ。日本経済・企業経営の最前線を見守り続けてきた最強弁護士が、日々の考察と実体験から導き出す、働く人へ向けた「新・幸福論」。

感想・レビュー・書評

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  • 本書は、企業法務に関する小説を書いている牛島信氏が書いたエッセイのうち、2011年から2012年までの分をまとめたものです

    時期的には、東日本大震災後、菅直人が首相を辞め、野田佳彦が首相になり、消費税増税法案を可決、オウム真理教特別手配犯3人が逮捕され、橋下市長率いる大阪維新の会が大勝利、石原慎太郎元都知事が尖閣諸島購入を表明、、と言った時期。
    その時期に著者が、「目の前を過ぎてゆく事象をほんの少し注意してみて、疑問に感じたことを反芻してみた結果を文章に綴ったもの」というだけあって、本書を通じた明確な主張というものはありませんが、まさに「日々のちょっとしたことについて考えてみた(ドヤ)」ッて感じで面白く読めました。

  • チェック項目12箇所。国民に選ばれた人に総理大臣をやってほしい、と、国会議員と党員だけで国民抜きで総理大臣を代えないでほしい、と。150年後に日本は存在しているのか、日本人は日本人でなくなってしまっているのか。幕末から明治にかけての「第一の開国」は、独立を守るために戦っての開国でした、戦争に負けて押しつけられた第二次世界大戦後の「第二の開国」とはまったく性格の異なるもの。失うものを持った人間は弱い、失うことを怖れる人間は、もっと弱い。日本国憲法は当時日本を占領していた一部のアメリカ人たちが彼らの理想とする社会を築き上げるために書き上げたものです。日本人のうち東日本大震災の被災者でない人々のほとんどは、「私は、今、ここで、こんなことをしていて良いのか」と自らに問うたに違いないように思われる。人の死は突然来る、葬式に来てくれる客が一番の客なのである。「大統領に選ばれるために、現政権に何が足りないのか、自分だったら何をするつもりなのかを言ってまわるのが上手だからといって、実際にそいつが実現できるとはかぎらない、政治とはそういうものだ。」。(弁護士を辞めたら)「何もしない、何もしないってことをしたいんだ。」。「毎日を人生最後の日であるかのように過ごせば、かならず成功することができる」(スティーブ・ジョブス)。船旅の時代に時差はなかった。人は自立して生きることで自尊を獲得することができ、自らに誇りを持つことができる、自らに誇りを持つ人間は、自分の人生に生き甲斐を抱く、自立とは、働くことであり、人は、働いて報酬を受けることがあればこそ、自らの心のなかで、自分を社会と対等に位置づけることができる。

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著者プロフィール

弁護士、作家/1949年生まれ。東京大学法学部卒業後、東京地検検事、広島地検検事を経て79年に弁護士に。現在、M&Aやコーポレートガバナンス、不動産証券化、知的財産、情報管理、国際訴訟などで定評のある牛島総合法律事務所代表。日本生命保険社外取締役、朝日工業社社外監査役、一般社団法人東京広島県人会会長、NPO法人日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク理事長。97年に『株主総会』で小説家デビューしベストセラーに。『社外取締役』『少数株主』などの企業法律小説やエッセイも多数。近著に『日本の生き残る道』(幻冬舎)がある。

「2023年 『会社が変わる!日本が変わる!! 日本再生「最終提言」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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