- Amazon.co.jp ・本 (487ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344023567
作品紹介・あらすじ
別名『氷の聖女』。子爵令嬢にして英国公爵令嬢・修野まり。頭脳明晰だが、感情面に難あり。『冷血柏木』柏木照穂。気の強さは天下無双。無類の文学狂い美少女・峰葉実香。降りかかる厄災と大人たちの思惑、はりめぐらされた罠に、3人が立ち向かう!脱出不能の華館に蔓延する致死ウイルス。しのびよる殺人鬼に刻々と近づくタイムリミット-絶対絶命の状況に、3人の高校生が挑む。
感想・レビュー・書評
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再読。天帝シリーズ。作品内の時系列としては「果実」の次となる。今作の語り部はいつもの古野まほろではなく修野まり、柏木照穂、峰葉実香のそれぞれの視点で進行していく。本作はパニック小説とサバイバル小説の両面を兼ねているがそれにミステリも備えているという充実ぶり。状況説明や場面描写などが多くミステリとして多少弱い面はあるが、それでもこの奇矯な状況での犯人当てには素直に感嘆した。別作品の「群衆リドル」との繋がりや、あの「虚無への供物」を連想させるような言葉などもありミステリファンならば思わずニヤリとしてしまうかもしれない。
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天帝のやどりなれ華館
181222読了
今年110冊目今月6冊目。
#読了
#古野まほろ
#天帝のやどりなれ華館
純度から言えばミステリではないのかもしれない、批判もある。でもね面白きゃいいんだと思う。
衒学趣味は控えめだが、却ってリーダビリティを高めていて、一気読み。
柏木照穂、スペック上もまほろを食ってるんじゃないか。
このシリーズたまらない。 -
東京駅ステーションホテルのスイートフロアで、エボラ出血熱が発生! というトンデモな事態のお話なんだけど、シリーズで一番読みやすかった。
何故なら! まほちゃんが語り手ではないからだ!!wwww -
図書館にて借りる。これから東京駅使う時に思いだしそう。
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天帝シリーズだけど、ちょっと番外編という感もあるかな? あ、一作目と二作目の間の物語なのですね。
バイオテロの発生により、封鎖されたホテル。その中で起こる殺人事件。感染の恐怖と殺人者の恐怖と、しかもタイムリミットが来れば軍によって抹殺されてしまうという、そりゃもう救いようのないスリリングすぎる状況。それなのに冗長な語りを繰り広げるのねやっぱりこの人たちは(笑)。
この状況で殺人を犯すことの動機等についてはきっちり本格。でもこのいろんな手がかりはちょっと難しかったかな。○○の違いについては全く分からなかった……。 -
新種のエボラウイルスが蔓延するクローズド・サークル内における連続殺人。シチュエーションの異様さに対して、推理パートは堅実そのもの。謎解き部分にもっと、ウイルステロの最中だからこそのアクロバティックな発想や動機を組み込めていれば、よりレベルの高いミステリに仕上がったと思います。とはいえ、アウトブレイク系のパニック・サスペンスとしては充分以上に面白い。「天帝」シリーズの番外編にして『群衆リドル』の元凶であり、『セーラー服と黙示録』や『復活』ネタを回収しつつ、「探偵小説」シリーズがなぜコモの独壇場だったのかという裏話も明かされる、“まほろワールド”史上最も重要な位置付けにある一作です。
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古野まほろ最高。