- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344024793
作品紹介・あらすじ
「僕は先生ではなく、紺野佑太です」窓際にたたずむあの人が、ぼくに教えてくれたのは、医者の心得よりもっともっと、大切なものだった-。訳ありベテランドクターとさとり世代研修医の交流を描いたハートフルストーリー。
感想・レビュー・書評
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2015.7.13 読了
このたび 晴れて
大学病院勤務となった藤山真吾。
同じ職場の先輩医師 紺野先生。
紺野先生に挨拶するも
「僕は君の先生じゃないよ」
先生らしくない先生。
医師らしくない医師。
それ以来、真吾は 紺野先生のことが
気になりはじめる。
ときを同じくして 真吾の同僚となる
沢野瑞希も 交えての日々の淡々とした交流。
紺野先生の隠された過去。
意外な事実。
章が短いので、サクサク読めます。
なんとなく続きが気になって
どんどん読み進みました。
最後 ニヤニヤしてしまいました。。。
続編 読んでみたいなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
爽やかな青春物語と言った感じ。
読後感がスッキリした。 -
図書館でジャケット借りした。
ストーリーとしては、患者さんと向き合う窓際ドクターは孤高存在でかっこいい、と言う浅いところもあるけれども、主人公が少しずつ成長しながら、立ち振る舞いを模索する様子は、移入しながら読めた。
一方で、患者さんと向き合わない松田先生とか、ミズキの話とか、もうちょっと掘り下げてももっと良さそう。 -
校閲ガールを読んだあと暫くしてからドラマ化された。今回図書館の書棚に並んだこの本を手にした。青春を切り取った内容が楽しくなってニヤニヤしながら読み通しました。
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さくさく読める作品だった。「自分のことを好きになれない人間が、人を好きになれると思うかい?」、欠点だらけの人間でも″そんな自分が好き″でいいんじゃない?というセリフは、心に響いた。
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面白かった。
医療の世界でよくある権力闘争や巧妙心などはさほど描かれず、医師としてのスタンスにスポットが当てられていた。
少し浅い気もするが、ドロドロゴテゴテがないぶん、読みやすく考えやすかった。 -
作者はパチプロや会社勤務を経て引きこもりを経験、30歳で医師を目指して37歳で医学部卒業の経歴を持つ。
この物語では、社会人経験を経て医師を目指して大学病院の「窓際ドクター」となった人物を研修医の目を通して描いている。
前半はやや展開が緩く、ものすごく引き込まれる訳ではないがジワジワと「窓際ドクター」に興味が生まれてくる。
『自分自身に満足していない人間は、決して周囲の人々に安らぎや満足感を与えられない』という言葉は、作者の経験から生まれたものなのだろうと思った。自分に厳しい人は他人にも高いレベルを求めがち。人に優しく出来る人は自分自身を好きでいられる人なのだろう。 -
2020年12月5日
表紙に惹かれて借りた本。
あの人の話をもったいぶっていて、ずいぶん気をもたされた。
つながる運命だったんだね。
気になるあの人、私のベクトルももだんぜんあの人に向いている。
欠点だらけの自分でもそんな自分が好き。自己本意に生きること。
そんなのずっと前からしてるけど、今までのことでいいんだと思い、自分はちょっと図図しいのかなぁと恥ずかしいような、ホッとしたような気持ちになった。 -
専門も持たず、論文も書かず、デイルームで入院患者としゃべり、定時に上がる。
研修医が出会った、大学病院の医師らしからぬ〈あの人〉とは。
医療行為よりも、ひとりの人間としての話が中心で、医療ものとはまた違った雰囲気で、ほのぼのする。
ただ、大学病院には大学病院の使命があり、それを怠っている紺野を持ち上げて美化し、ほかの医師をさげる描写には、ひっかかる。
また、年齢のわりに経験の浅い紺野に、なぜ特例が許されるのか。説明なしにうまくいきすぎるのは、ファンタジー。 -
2014.7.29読了軽く読める病院もの。患者を診るのか、病気を診るのか考えさせる作品だった。