面倒だから、しよう

著者 :
  • 幻冬舎
3.85
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本棚登録 : 1831
感想 : 159
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  • Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344025066

作品紹介・あらすじ

小さなことこそ、心をこめて、ていねいに。幸せは、いつもあなたの心が決める。120万部突破のベストセラー『置かれた場所で咲きなさい』待望の第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • フォローさせていただいているブク友さんのご紹介で読みました。

    「神はその人の力に余る試練を与えない。」
    正直言うと、私はこの言葉が少し苦手でした。
    それなら、乗り越える力を持たない人のほうが楽でいいのでは…なんて思っていました。
    でも、それはどうやら間違ったとらえ方で、
    「試練にはそれに耐える力と逃れる道を備えて下さる。」
    ということのようなのです。

    以下、心に留めておきたいと思ったこと。
    *「生きている」と「生きて行くは違う」ということ。
    *価値があるから生きるのではない。生きているから価値がある。
    *何ができてもできなくてもいい。どんな人でも生きているだけで価値がある。
    *許しなさい。仕返しをしたらすっきりするけれど、相手を傷つけたことからくる心の痛みを味わうことになる。
    そのためには思いを断ち切ること。
    こだわっているといつまでも相手の支配下にある。
    許すことで自由になれる。
    *この世に雑用という名の用はない。用を雑にしたときに生まれる。
    *人にはその人にしか果たせない使命がある。
    その人しか与えることが出来ない愛がある。
    *置かれた場所で咲くも咲かないも自分次第。


    本書には、「病になる」ではなく、「病をいただく」とありました。
    幸せはいつも自分の心が決める。
    物事はすべて、自分の受け止め方次第なんですよね。
    自分に配膳された黒焦げのトーストを見て、焦げてると嘆くのではなく、
    裏返してみて、「あぁ片面だけで良かった」と思えるようになりたいです。

    素敵な本をご紹介下さって、ありがとうございました!

    <覚書>
    渡辺和子氏は、2.26事件で命を落とした渡辺錠太郎氏の次女。
    9歳の時、お父様が撃たれる瞬間を目の当たりにされた。

    • koshoujiさん
      うさこさん。ご無沙汰しております。お元気なのでしょうか??
      このレビューを読んでいると体調が良くないのかな? と思ってしまいましたが。
      ...
      うさこさん。ご無沙汰しております。お元気なのでしょうか??
      このレビューを読んでいると体調が良くないのかな? と思ってしまいましたが。
      杞憂であれば何よりです。
      うさこさんとの会話のお陰で台中の仲間と40年振りに会えたのが3年前の9月。
      そのきっかけになった河北新報にブログが掲載されたのは明日9月16日です。
      あれから3年、早いものです。
      季節の変わり目、お体ご自愛下さい。
      私は毎日、子供たちと楽しい1日を送っています。
      ビジネスマン生活の最後に、こんな天職のような仕事に巡り合えるとは思ってもいませんでした。
      これも、うさこさんのお陰かと。
      ちなみに、本学園の図書室の本は金港堂から購入しているようです。(^O^)/
      本は相変わらず全く読めていません。
      でも歌は歌っています(笑)。
      この夏休みに曲をいくつかアップしましたので、体調が万全な時にでもお聴きくださいませ。<(_ _)>
      「ひとりで生きてゆければ」
      https://www.youtube.com/watch?v=Cr59fUz6v1A
      「夏の終り」
      https://www.youtube.com/watch?v=caCoQs_tHwo
      「夏の終わりのハーモニー」
      https://www.youtube.com/watch?v=CIufUaFwGAM
      「もう歌は作れない」
      https://www.youtube.com/watch?v=2uv1mY39myk
      「ひとりで生きてゆければ」
      https://www.youtube.com/watch?v=Cr59fUz6v1A
      「昨日への手紙」
      https://www.youtube.com/watch?v=a6-92n2E26Y
      2018/09/15
  • 以前、ビジネス系の自己啓発本ばかりを読んでいた時期がある。現状から一歩前に進みたくて、自分の経験に著者の経験を重ねてその先を模索していた。熱にうかされたように・・・。
    今思えば、何か焦りのようなものがあったのかもしれないなあ・・・。最近は小説の中のきらりと光る言葉や場面にはっとさせられることを楽しむことで充分満足している。
    また、状況が変わればブレークスルーを求めて、アマゾンを彷徨う日がくるかもしれないけど・・・。

    そんな私が新聞の下段にある広告を見て気になっていた本。
    そこには、いくつかの示唆を与えてくれる言葉が書かれていて、最も心に残ったのは、この言葉。

    『不親切ではなくても親切さに欠ける自分に気付く』

    少し前、仕事で少し厳しい状況が続いたとき、過去の自分に与えられていた温かさや周りにいた親切な人たちを思い出すことがあった。当たり前のように楽しくしていたけれど、なぜそのとき、ありがたいことだと感謝できなかったか。
    友人も丁度同じような思いをしていたようで、「今のこの厳しい状況を必死に乗り越えようとこれだけのことができるのだから、『なぜあの時もっともっと相手の人たちに親身になって、ベストを尽くさなかったのか?』と、悔やまれて泣ける。」と言っていた。
    確かにそうだと思った。
    その時はベストを尽くしていたつもりだけど振り返れば、反省することばかり。
    つい人の優しさに甘えてしまったり、自分のことを優先させてしまったり。

    立ち止まって自分の姿を振り返ったり、進むべき道を確認したいときに、きっと気づきを与えてくれる1冊になると思います。ふとした時に開くことができるよう、手の届くところに置いておきたいな、と。
    著者であるシスターの人生からにじみ出る温かな人柄と自分に対する厳しい目。恐らく、相手にとって必要なときに最も適する講話を行った中から厳選されたものようで、短い文章の中に感じさせる、力のある言葉が多くあってどれも大事にしたい。

    以下は、心に残り、覚えておきたいと思った言葉の数々。


    面倒だからしよう。したくても、してはいけないことはしない。したくなくても、すべきことはする。自由の行使こそは、人間の主体性の発現にほかなりません。(P17)
    一回一回が仕事始めで、仕納め。(P21)
    つまづくのはあたりまえ、ただ、その時くじけてしまわないことが大切なのです(P49)
    この世に‘雑用‘という名前の用はない。用を雑にした時に生まれる。(P55)
    よく生きる。よりよい生き方を選ぶ。(P60)
    愛想が尽きるような自分を見捨てないこと。(P82)
    「未見の我」を見出してゆく。(P83)
    自分の感情を認めること。認めた上で、大ごとにしない。(P95)
    「今」を確実に生きる。(P109)
    決断と実行。結果に責任を取る覚悟。(P117)
    ふがいない自分を受け入れ、機嫌よく感謝を忘れず生きる。(P125)
    嫌いな相手でも、その価値は否定しない。(P128)
    失敗しても立ち上がって、次にはもう少し上手に失敗するのです。自分で自分を自分らしく鍛えていく。(P133)
    「あなたの大きさはあなたの心を乱すものの大きさ」「あなたには、他人の生活まで暗くする権利はない」一生の終わりに残るものは、我々が与えたもの。(p145)
    「我以外皆師也」(P147)
    ほかの人になる必要はない。また、ほかの人をあなたと同じだと思うのは大間違い。(P150)
    誰がいったかではなく、何が問題かに中心をおくこと。(P152)
    愛の反対は憎しみではなく、無関心。(P159)
    不親切ではなくても親切さに欠ける自分に気付く。(P162)

  • 本書のなかで、2・26事件で、目の前で渡辺氏の父親を殺した元兵士と同席する番組に出席した話が出てきます。
    番組が用意した、コーヒーを一口も飲めなかったこと。
    「汝の敵を愛する」とのイエスの言葉に対して、「頭で許しても体がついていかないことがある」とのことを語られます。人間は弱いもので、それを体験できたことは恵みだったとお話されていることが、頭からはなれませんでした。

  • 図書館で借りて読んだ。
    「置かれた場所で咲きなさい」と同じ渡辺和子さんの著書。
    書いてあることは「置かれた〜」とだいたい同じ。
    現状を嘆くのではなく、そこでより良くやれるように工夫したり努力したりしなさい、という話。
    1冊読んでおけばあとはいいかな、という感じ。


  • 面倒だから、しよう。の意味を間違えてました。
    さっさと片付けようだと思っていました。
    ちゃんとした考えがあったのです。
    何というか、心が落ち着きました。


    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    渡辺/和子
    1927年生まれ。九歳の時、二・二六事件で父・渡辺錠太郎を目の前で暗殺される。聖心女子大学卒業後、56年、ノートルダム修道女会に入り、ボストン・カレッジ大学院に学ぶ。その後ノートルダム清心女子大学学長を経て、同学園理事長。2016年12月帰天(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、kindle_edition版に関連付けられています。
    内容(「BOOK」データベースより)
    小さなことこそ、心をこめて、ていねいに。安易に流れやすい、自分の怠け心と闘ったときに初めて、本当の美しさ、自分らしさが生まれてくる。時間の使い方は、いのちの使い方。この世に雑用はない。用を雑にしたときに、雑用は生まれる。“置かれた場所で咲く”ために、実践できる心のあり方、考え方。毎日を新しく生きるためのベストセラー第2弾。新シリーズ!こころの文庫。 --このテキストは、kindle_edition版に関連付けられています。
    著者について
    一九二七年生まれ。九歳の時、二・二六事件で父・渡辺錠太郎を目の前で暗殺される。聖心女子大学卒業後、五六年、ノートルダム修道女会に入り、ボストン・カレッジ大学院に学ぶ。その後ノートルダム清心女子大学学長を経て、同学園理事長。二〇一六年一二月帰天。一二年に出版した『置かれた場所で咲きなさい』は二三〇万部を超 え、五年連続でベストセラーランキングに入る。 --このテキストは、kindle_edition版に関連付けられています。

  • マザーテレサの考え方や渡辺和子さんご自身の経験をもとに、キリスト教の教えだけではなく善の教えや孔子の教えを交えたエッセイでした。
    信仰に限らず、全ての人達が生きる上でのヒントになりそうな言葉がたくさんありました。
    人として当たり前なこと、でも、出来ていない人がたくさんいる。一人一人がこのように考えられたら、世界はもっと素敵になるかもしれないと自分の今までの行動を見直したい、改めたいと思いました。

  • いい事書いてるな~とは思うんですが、どうも私には上滑りしていくような話ばかりでした。
    特に、聖書やマザー・テレサの言葉を引用した部分。
    あまりに正しく、清らかすぎて、どうにもピンとこない感じです。

    この本で私が個人的に印象に残ったのは、「ブレない」という話。
    優しくしてくれる人には優しい顔を向ける。
    意地悪な人にはこちらも敵意の顔を向ける。
    そうでなくて、相手がどうであろうと私は私、人は人として生きる、という話。
    それが芯が一本通っているという事であり、「統一的な人生観を持つ」という事である。
    自分が環境の奴隷でなく、環境の主人であるということ。
    これは成熟した一人格としてとても大事なことである。
    人の出方に左右されないで自分らしく生きていく。
    この話は、正に自分が理想としている姿、いつも毅然として生きていたいと思っているので心に響きました。

    また、もうひとつ印象に残ったのは作者の父親が目の前で軍人に無残に殺されたという経験があるという話。
    それで後に父親を殺した人を許しているという話をした事があるが、実際、その人物に会う機会があり、実は許してなかったと気づいたという話。
    こういう立派な本を書く人でもそうなのか・・・と思い人間味を感じました。
    私自身は人をそうやすやすと許せない性格で、自分を傷つけた人間は許す必要ない、と思い、自覚もしているので、その点において自分を厳しく観察しているのかもしれないとは思いました。

    私がこの本を読んで思ったのはここに書いてある事を素直にそうだな~と受け取れる人はそれだけ心に余裕がある人だし、純粋な人なんだろうという事。
    いい事を受け取るにはそれなりの土壌が必要なんだろうなと思いました。

  • 美しく生きたい、と思いました。
    きれいは、お金で買えるけど、美しさはお金では買えない。
    本当にその通りです。

    忙しさを理由に、色々なことを「片手」で扱ってきたように思えます。
    面倒だからこそ、人やものを「両手」でいただきたいと思います。
    ものごとを丁寧に扱うことは、美しく生きるための第一歩かもしれませんね。

  • 『置かれた場所で咲きなさい』待望の第二弾、ということで購入。
    本書のタイトルは、著者が教鞭を執る大学で学生たちと一緒に使っている合言葉なんだとか。

    今回も心に刺さる言葉がたくさんあった!
    とくに印象的だったのは、著者の体験から見出した〝「汝の敵を愛する」ことの意味〟のお話。(113頁~)
    人を許すということは、本当に本当に本当に…難しい。
    その時は許したつもりになっていても、その気持ちに追いつけない自分がいて、何かの拍子にその心の傷がひらいてしまうこともある。
    そんな時は、「許したいけど許せない」という思いを抱えている自分をきちんと認めて、そんな自分を許すのだという。そして、せめて相手の不幸を願わないようにすることが(著者にとって)精一杯の「汝の敵を愛する」ということだ~と語っている。
    それは口先だけ綺麗事を言って上辺を取り繕うことよりも、ずっと正直で素直な気持ちの置き方だなあと感じた。

    許すということ…これはもう、永遠のテーマだなと私は思う。
    ちゃんと考えて、いつか自分なりの答えが導き出せたらいいなと思っている*

  • すごく心に響くし、泣きながら読んだ箇所もあるんですが、いかんせん自分がキリスト教徒ではないため、要所要所で出てくる聖書のたとえが分かりません。
    とくに、盲目の人をキリストが直したくだりの解釈の仕方が分かりません。

    それにしても、強いタイトルだと思います。
    「面倒だから、しよう」という一言だけで、すべての言い訳を覆す説得力がある。

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著者プロフィール

1927‐2016年。修道者。9歳の時、二・二六事件で父・渡辺錠太郎を目の前で暗殺される。聖心女子大学、上智大学大学院卒業後、ノートルダム修道女会に入り、アメリカに派遣されてボストン・カレッジ大学院で博士号を取得。その後、36歳の若さでノートルダム清心女子大学学長に就任し、のちに同学園理事長、日本カトリック学校連合会理事長となる。『置かれた場所で咲きなさい』(幻冬舎、2012年)は230万部を超えるベストセラーとなる。その他、『面倒だから、しよう』(幻冬舎)、『目に見えないけれど大切なもの』(PHP研究所)、『幸せはあなたの心が決める』(PHP研究所)、『どんな時でも人は笑顔になれる』(PHP研究所)等、数々の名著を世に贈りだした。

「2018年 『あなただけの人生をどう生きるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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