先生と私

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 178
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344025196

作品紹介・あらすじ

誕生から高校入学までの15年間、両親・伯父・副塾長・牧師…多大な影響を与えた先生たち。知の"巨星"の思想と行動の原点を描いた自伝ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 中学生で哲学書を読んで先生に質問できるぐらいの頭の良さ、そして理解力や探究心のすごさに圧倒された。頭の良い人が考えている事や物の見方が知れてよかった。次に読む15の夏が楽しみ。いい先生に恵まれるには自分を知って、自分の考えを伝える。大人の今もそれが大切だと知るいい本に出会えてこれからの人生、知ることにもっと貪欲に生きたい。

  •  佐藤優さんの子供のころの話。読んでてほんわかします。

     ご両親は、子供の教育に金の糸目をつけない主義のようで。うらやましいけど、私はそんなに勉強することができないので、まあ投資されないのもしかたがないのかなと思います。

     中学時代、毎日夜の3時まで勉強されてたらしいんですが、何をそんなに勉強することがあるのかなという気もします。この方の頭だったら、中学三年間分の学習内容はすぐ終わってしまい、公立高校なら問題なく受かるのでは? と思うのですが。私とは地域も時代も違うのでそのへんは何とも言えないです。

     佐藤優さんって思想スタイルが「団塊の世代」っぽい。1960年生まれなのになぜだろうと思っていました。
    ★「団塊世代(1947年(昭和22年)〜1949年(昭和24年)生まれ)」
     塾の先生方が、いわゆる「団塊の世代」で、その影響を受けておられるのでは、と拝察します。あと、お母さんとそのお兄さん(この方々は沖縄出身で戦中派)

     私個人は、佐藤さんのお父さんと考え方が近い。でも子供はやっぱり母親の影響が大きい。これも仕方のないことかなと思いました。
    「理科の基礎知識のないものが、負ける戦争をする」


     

  • 佐藤さんの高校受験を含めた中学校時代の話。

    自分がどう生きるべきか考えるきっかけを作った本です。

    自分が読んでる佐藤さんの小説の中で一番おもしろかったです。

  • 怪人・佐藤優氏はどんな子ども時代を過ごしたのか。まず過去をこんなに詳細に語れるその記憶力に驚き、そしてその知的好奇心の強さに驚く…。ご両親だけでなく、家庭の外にもよい導き手が複数いらしたことは、佐藤優氏が元々もつ強さが引き寄せたものなのだろう。
    学ぶということを教わることができた。

  • 佐藤優氏の卓越した記憶力はいったいどのように培われたのだろうか?常々、不思議に思っていたが、中学時代に受験勉強の枠を超えた「知の技術」を指南してくれる塾の先生たちと巡り会えた幸運は否定できまい。
    それだけでなく、電気技術師の父、沖縄出身の敬虔なプロテスタントの母、日曜の教会で英語を教えてくれる牧師などなど、大切な思春期に人生のあり方のヒントを与えてくれる大人に恵まれたこと。そして、何より好奇心・探究心が旺盛で、本当の意味での「勉強」(自分の頭で考える)訓練を自らできる力があったことが大きい。
    また、人一倍正義感が強いが、狡猾さも持ち合わせ、そうした自分の弱さも本書では、きちんと記しており、佐藤少年が青春時代、何を思い悩み、何を考えていたかを知れ面白い。
    浦和高校・同志社大学時代を綴った「私のマルクス」も楽しめたが、本書も当時の会話を、まるで昨日のことのように再現する手法で一気に読ませる。

  • セールで購入。佐藤さんの中学生時代はすごい。今の中学生はこんな話をしないだろう。私も中学生の時トルストイは読んだけど、ドストエフスキーは無理だった記憶が…。

  • -

  • 2014 12/7

  • 佐藤優が素晴らしい大人に囲まれて育ったことがよく分かった。自分を振り返ってみて、また自分の子供について、いろいろと考えさせれるところが多かった。「読書というのは、他人の頭で考えることだ。それだから、気をつけないと本ばかり読んで物知りになっても。人生はまったく豊かにならない。」、その通りですね、耳が痛いです。

  • 団地暮らしの普通の家庭に生まれた少年の知への欲望と探究心が瑞々しく、面白い少年小説になっている。ちょっと優等生過ぎて、親や教師への反発がないので、ここまでは反抗期というものがなかったのか?というのが疑問ではある。特に通ってる中学の話が殆ど出てこないというのが不思議で、どのような学校生活を送っていたのか?が謎である。生活は塾中心で15時までは適当にやり過ごしていたのだろうか?また、埼玉の男女別学システムは男女間のライバル心が生まれない(互いの成績を意識せずに本音で話せる)というのは興味深い点であり、この独特の教育システムが中学生活に与える影響についてはもっと考察されてもいいような気がした。(思い返すと、浦和、川越、春日部、熊谷出身は概ね面白い男が多かったような記憶があるし)
    自分の15歳までと重ね合わせて読んだが、早熟なようで井上陽水が理解できない等々のアンバランスもあるし、高校受験には結構苦労したようなので、勉強家ではあるが要領はあまりよくないのかな?という一面もあり興味深い。基本的に頭が固く頑固なのだろうと思う。反面、従順さと人の懐に入り込んでいく度胸も兼ね備えており、その辺に「人たらし」の片鱗も垣間見える。50過ぎてから中学時代を思い返して書いているので、思考は整理されているし当時の感覚そのままではないのだろうし、多少は割り引いて読む必要はあるかな?って気もするけど。
    佐藤氏のようにたくましく生きるための教訓は、塾でオモシロイ先生に出会え、公立高校へ行け、大学受験をしろ。(できれば教会に通え?)って事なんだろうが、概ね正しいような気はする。あとは両極端な父母の影響も大きい。教育とは何か?考えさせられる内容。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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