- Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344025639
感想・レビュー・書評
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最後に急ブレーキがかかったように諸々が解決していくところが物語的に惜しく感じたが、最後の最後のオチにまた捻りがあり、どういう感情を抱けばいいのか複雑な思いに取り憑かれた。
金融知識を中心にしたサスペンス・ミステリー要素の濃いエンターテイメント小説
前作『マネーロンダリング』が最高傑作過ぎて、比べてしまうと劣るかもしれないが、読むと頭が良くなった気がする感覚と、底辺まで落ち込みたい堕落願望を刺激する良作。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
悪徳政治家の錬金術について記載あり、大手建設会社の役員と手を組んで「公共事業」の口利きで裏金をつくる。公共事業の予算が減ると今度は「戦後賠償、経済援助」の名目でその多額の予算から裏金を捻出する。これも下火になると「ODAマネー」予算は紐つきで大手の建設会社が仕事を受注し、口利きをした政治家にはキックバックされる仕組みになっているんだとか(P294参照)
まったくあほらしい、政治に金がかかるのがいけないってことは誰にで理解はできるが、政治家の利権に群がる人心を無くすことが出来なければ、どんな制約をつくっても悪を断ち切ることはできない。わかっちゃいるが止められないってこと -
橘氏の本は好きだが、小説を読むのは初めてだったな。著者得意の金融関係の話をベースにハードボイルド風サスペンス。
脱税元銀行屋今脱税幇助屋の主人公が知人の夫の死をきっかけに、金の行方を追う話。描写も情緒的だし、内容も面白く、脱税の話なんかも私には関係ないが、こんな風になっているかな感で知的好奇心は楽しい。 -
シンガポールが舞台のマネーロンダリングミステリー。ビンタン島も出てきて私には懐かしい。
税金のこともいろいろ書かれていて興味深い本でした。 -
誰が何をしたのかというのは分かるんだけど、その真の狙いや誰からの依頼ってのがいまいちはっきりしないままだった。
それと、何十億、何百億というお金をくすねたり、ゆすったり、賠償したりするシーンがあるけど、もちろんそれにはそのための材料があるんだけどそれだけの額が動くほどのこと?という感じであまりピンと来ていなかった。 -
税金を巡って抜け道が沢山あるんだなぁと
国がしっかり使ってくれれば脱税も減るのにね
無駄なことばかりしてるから皆払いたくなくなる
彼の復讐がどうなったのかは気になるところです -
シンガポールを舞台としたマネーロンダリングのミステリー。登場人物の実像が見えにくい描写が多く誰が誰かわかりづらい部分もあったが、楽しめた
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マネーロンダリング、永遠の旅行者と読んで、主人公(古波蔵想定)が同じ人物に見える。3人とも世捨て人風で、クール。次は、三枚目の主人公とかないかな。
その意味ではマネーロンダリングが一番最初で面白かった。あえて違うテーマをこの本の中に探せば、高校時代の友情かな?
住んでいたシンガポールが海外側の主な舞台で、色々場所が分かっているのでその点は面白かった。 -
この作家さんの「永遠の旅行者」が好きだったので、期待して読みました。
金融社会を舞台にしていて、おもしろかったのですが…少々ドロドロしすぎで、それが現実に近いのかもしれませんが個人的にんーって感じです。
登場人物に共感できる人がいなかったのも原因かも。 -
マネーロンダリングなど国際金融の裏事情を描いている。シンガポールを舞台に東南アジアの国際情勢に加えて、大物政治家や北朝鮮などが関係するスケールの大きな話になっている。