女の子は、明日も。

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344025929

感想・レビュー・書評

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  • 14年ぶりに再会した同級生女子4人。33才という年齢もあって、結婚・妊娠・出産の話題が濃い。
    そんなに年代も離れてないし、実際友達も子供産んでるし、重なる部分がチラホラあったかな。

  • 大人になってから再会した元同級生の女の子四人。
    女の子、と呼ぶには若干微妙な三十路の女性たちだ。
    不倫略奪愛の結果眼科医の奥様となった満里子、雑誌編集部で猪突猛進気味に働く悠希、不妊治療に悩み平凡であることに引け目を感じている仁美、翻訳した物語が一躍ベストセラーになった元帰国子女の理央。
    全員既婚者ではあるけれど、夫の収入もキャラクターも関係性もまったく違う。個性も立場も異なるそれぞれの「女の子」の、その性であるからこその楽しみ、おかしみ、悩み、嫉み、鬱屈、そして友情、そういったものが描かれていて、ああなんかわかるなと共感したりそれは手厳しいなと思ったり。
    この著者らしい物語だった。

  • うーん、この本は男が読んだらアカンやつなんかも知れんなぁ…と思って、ブクログレビューみてたら「男の人もこういう本を読んで女性の大変さを少しは理解してくれたらいいのに」的な感想があってホッ。

    高校時代の同級生4人が社会人になって再開して、時々気の置けない食事会で楽しんでいる。その4人を主人公にした連作短編集。

    それぞれ仕事も立場も性格も全く違う4人,その4人が意図してだったり偶然だったりして交差しまた日常に戻っていく風景と心理描写を飛鳥井節で丁寧に織りなしていく。
    上手いと思うし、女性ってすごいなぁと思うけど、やはりこの本の真価は男では分からんのだろうなぁ。

    登場する男性たちもまた色々と凄い。4人のパートナーたちはそれぞれしっかり人生を生きている。この手の本に出てくる男パートナーって大概一人ぐらいは悪かったりどーしよーもなかったりするのが定石だけど、それをあえて踏まないあたり、飛鳥井さすがぁ~

    女性のことが、少しでも理解できたかどうかは分かりませんが、とりあえず家事や娘のことは今まで以上にしっかり分担しようとどーしよーもない男性パートナーは思うのでありました

  • *14年ぶりに再会した四人の女性達。妻子のいる男を略奪し結婚した満里子。企画が通らない女性誌編集者の悠希。不妊治療をはじめたマッサージ師の仁美。売れたことで嫉妬をかう翻訳家の理央。経済的安定。仕事での成功。愛する人との結婚、そして、妊娠、出産。30代女性のプライドと思惑が交錯し、生活や仕事、恋愛や体の問題に振り回されながら、確かな光を得るまでを描いた短編集*

    幸せの尺度は人それぞれ。わかってはいても、妬みや嫉妬の心が芽生えてしまう女性たちの描写は秀逸。
    ただ、特に妊娠・出産・子供に焦点を当てている点が特徴とは言え、設定自体に新鮮味がなく、既読感のある作品でした。30代の揺れる女子にはおすすめしたい一冊。

  • 結婚し、久しぶりに再会した4人の女性たちを描いた連作短編集。

    やっぱり、飛鳥井さんの女性の心の中の葛藤の描き方はとてもリアルで心に迫るものがある。
    隣の芝生は青く見える、そのとおり。
    本作では環境の違う4人の心の中がリアルに描かれていて、共感できる部分がたくさんあった。
    そして、それぞれ自分と向き合い、パートナーとも支え合って成長していく主人公たち。
    素直に感動しました。
    他人を羨む弱い自分を受け入れて、自分らしく生きていけたらいいな。

  • 女の子は、いつも。
    ぱっと見は単純でも心の中は複雑。
    複雑なように見えて実は単純。

    だから関係を保つのは難しいこともある。
    心を開いたらうまくいくこともある。

  • 眼科医の妻 満里子は、半年前に三十代女性向け雑誌に高校時代の友人 理央が翻訳家と紹介記事を見つけ編集部に問い合わせた。電話を受けたのは記事を書いた、同じく高校時代の友人 悠希。悠希が行く店でマッサージ師 仁美も再会した経緯で4人はそれから月1食事会をするようになった−仕事、結婚、子供…女性は同級生が10年たてば色々違う。「奥さんの、元気を守るのが自分の役目」って言った旦那さん、隣の芝の青さを羨んで全部負けてるなって、自分の弱さを認めることができてる旦那さんがカッコイイ。

  • 高校の同級生、タイプは全然違うけど女の子4人それぞれの物語。
    ちょっと前の自分と重なる所があった。
    ラストがすごく良く、読み終えた後気持ちが元気になれた一冊。

    2018.2.21再読①
    等身大でなんだかすごくリアルな感情や悩みに再読なのに一気読みだった。みんなそれぞれ自分の幸せのカタチを見つける事が出来て読後爽やかな気持ちになれた一冊。

  • この作品を愛おしめることが、女の醍醐味。彼女らの覚悟が好き。

  • 32歳でも「女の子」なんだなあ。24歳のわたしたちは「出産」ではなく「結婚」がテーマだけど、8年後には彼女たちのようになっているんだろうな。

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著者プロフィール

1979年生まれ、愛知県出身。2005年 『はるがいったら』 で第18回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。11年に上梓した 『タイニー・タイニー・ハッピー』 がベストセラーとなり注目を集めた。他の著書に 『君は素知らぬ顔で』(祥伝社文庫) 『女の子は、明日も。』 『砂に泳ぐ彼女』 など多数。

「2021年 『そのバケツでは水がくめない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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