ナオミとカナコ

  • 2127人登録
  • 4.00評価
    • (270)
    • (438)
    • (188)
    • (34)
    • (5)
  • 386レビュー
著者 : 奥田英朗
  • 幻冬舎 (2014年11月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344026728

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ナオミとカナコの感想・レビュー・書評

  • 面白いことは面白いんだけど、思ったほどでもなく。
    夫からDVを受けている妻とその友人が協力して夫を殺害・・・。
    うーん、ちょっと考えられないなぁ。
    正当防衛ならいざしらず、計画殺人となるとどうなんだろう。
    直美も加奈子も賢そうな女性だし、本来だったらもっと別の手段を考えるんじゃないかな。
    そんな思いが読んでいる間中渦巻いていて今一歩物語に入りこめなかったのが正直なところ。

    ところが読了後に奥田さんのインタビューを読んでびっくり。
    実際に友人と共謀して夫を殺害した女性がいたんですね。
    その陰にはDV被害があったみたいで。
    うーむ、事実は小説より奇なりか。

    最後の展開はスリリングで手にページをめくる手が止まらなかったけれど、何か物足らず。
    期待しすぎたのかもしれません。

  • 望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。二人は運命を共にし、男を一人殺すことにした。「わたしたちは親友で、共犯者」

    初の奥田作品は、一気に読ませる犯罪サスペンス。
    『それが友情です。ちがいますか』友情とは何かを考えさせられた。

    旦那さんを一緒に殺すことが本当に友情になるのか…。
    達郎は殺されても仕方ない男だけど実際殺すとなると違う気がして、もやもやした気持ちで読んでいった。達郎はどうでもいいけど、殺した二人の心に後悔と悲しみと罪が残るのではないだろうか。
    だけど、加奈子がどんどん強くなって、安らぎを感じているのをみると、これでよかったのかな、これは排除、私もそう思う事にした。しかし、二人のクリアランス・プランはあまりにも雑で時間が経つにつれいくつもの綻びが出てくる。
    達郎の妹陽子の執拗な攻撃が二人をどんどん追い詰めていく。陽子にだけは捕まって欲しくない。「ひゃー逃げて、逃げて」。
    ラストは…。このあと二人の運命はどうなるのだろう、どうなるのがいいのだろう。

  • ブクログでの評価が高く、気になっていた本。
    フォローしているお友達のレビューでますます気になっていたら、TVドラマ化。
    私はドラマを見ていないのですが、友人が「ドラマがかなり面白い!」というので、これは読まなきゃ~!と思っていたところ、日本人会図書館で借りることができました!!

    「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」

    仕事にやりがいを見いだせないナオミ。
    DV夫にがんじがらめにされているカナコ。
    二人は親友から共犯者への道へ踏み出す…

    カナコの夫を”排除”しようと企てるナオミとカナコ。
    自分たちの計画の完璧さに酔いしつつ、進んでいくのだが…

    ”DV夫を殺害”
    桐野夏生さんの「OUT」をちょっと思い出したり…

    面白くて一気読みでした!

  • 待ち望んだ長編、めちゃくちゃ面白かった!
    完全犯罪を目論んだつもりが、徐々にほころびが見え始め、
    義妹にじわりじわりと追いつめられるところでは、
    もう音が聞こえるくらい心臓がドキドキ。
    読みながら「あかん、そんなん危ないって!」と心で叫ぶ私は
    さながら3人目の共犯者。

    この話のキーを握るのは、李社長と替え玉の林、二人の中国人だ。
    平気で嘘をつき証拠が無ければシラをきり通し、
    でもいったん家族(仲間)と認めると厚情で裏切らない彼ら。
    日本人には思いもよらない行動をとる彼らに振り回される直美と加奈子。
    中国と日本の国民性の違いを上手く利用し、組み立てられたプロットはお見事。
    中国人の逞しさを見習い、どんどん強くなっていく二人の肝の据わり具合がいい。

    ラストの空港までの逃走劇は、最後の1行を読み終えるまで緊張の糸が緩まず、
    ドキドキを静めるため深呼吸などしながら読み終えたのでした。
    まさに極上のエンタメ小説。やっぱり奥田作品にハズレなしっ!!

  • 面白かった~!
    ヒヤヒヤしながらも一気読みです。

    始まりは老舗デパートの外商で働く直美のお話。
    もうね、これだけでも十分面白いです。
    そして、エリート銀行マンの夫と幸福な生活を送っているかに見えた加奈子。
    二人のお仕事と友情小説かと思いきや、まさかのDV夫の”排除”計画。

    ミステリーや警察小説をある程度読んでいると、
    二人の計画と行動の細部が気になって仕方がなくて…。
    「えっ、ほんとに殺しちゃうの?」
    「それ、まずいよ!だめだってば~~」
    とほぼ共犯者の気分でしたね。

    犯罪なんかとは縁のない普通の人生を送ってきた直美と加奈子。
    そんな二人がいとも簡単に殺人に手を染めて、どんどん落ちていく姿は、
    まるでジェットコースターに乗っているかのようでした。
    最後は李社長が一番まともな人間に思えてきたりして…。

    いつもなら、これはちょっと~とかあれこれ考えちゃうんですが、
    (加奈子の赤ちゃんの事とかね…)
    でも、まあいいかって思えるくらい面白かったです。

  • ナオミとカナコ。
    作品の中では直美と加奈子。
    テルマ&ルイーズを意識したらしい。1991年の有名なアメリカ映画で、オスカー ゴールデングローブともに脚本賞を受賞している。
    大評判だったあの映画、女性の感想は「かっこいい」「自立してる」が占めていた、と思う。
    そこが全然わからなかった。
    セクシーで華やかで鼻っ柱は強いが、情動的で支離滅裂・先を想像する力がこれっぽっちもない、いきあたりばったりで享楽的。
    理性ではなく力が支配する社会の“裏面”そのものだと思った。

    で、直美と加奈子。
    彼女達、ちゃんとしてるんですよね。ふたりともそれなりに社会に適合しているし、感情制御もしっかりできる。理性的。学習能力も高い。
    このキャラで、この展開はどぉしてもしっくりこなくて...
    とくに直美ですね。加奈子はまぁわからないでもないかな。。
    ノイローゼになりそうなほど仕事がうまくいってないとか、友達作れないとか、ショッパホリックとか、もそっと破綻してるところがないと、取り憑かれないだろう.....
    つまりテルマ&ルイーズの暴力性は無いんですよね....ああそうだ、あっち脚本はカーリ・クーリさん、女性だわ。
    なるほど、うん、桐野夏生のアレの方がリアルだわ。

    もちろん、奥田さんですから、文章はテンポよく、登場人物も魅力的。
    池袋の中華街には興味を引かれます。
    追いかけっこのところはドタバタものとして楽しめました。

  • ☆☆☆☆☆ 5つ!

    これは、もう何があってもこういう読書コミュの下手な感想文などで物語の結末をバラしては行けない本だろうなぁ、と思った。そのくらい面白いです。

    書かれているのは「人の気持ち」もうただそれだけ。
    人の気持ちの変化を実にわかりやすく書いてある。

    なので読みやすくて、物語の中にすっと入っていける。
    人の気持ちをとても素直に、妙なひねりなど無くスッと書くということは、なんだかフツーのことの様な気もするけど、小説作品を書く上ではとっても大切な事だとあらためて思った。

    『小説はわかりやすくなければ面白く無い!」 by りょうけん。 あ、すまぬ。

    で、今回こそは内容には一切触れない。
    、まあえて書くと二人の女性の苦しくも愛らしいラブストーリーです(^_^;)・・・うそ!

  • 読了直後でまだ心臓のドキドキが止まらない。
    ラスト一行でほっとしたけれど、すぱっと駆け抜けた感じなので余韻が消えていかないのだ。

    ついこの間「紙の月」という映画をみたばかりで、またしても「逃げ切る!」というタイプのお話。
    なぜか映画にも本作にも、非難めいた気持ちは持たなかった。むしろ共犯者となり、「逃げろ!早く!」と居ても立っても居られない気持ちでページをめくった。指が震えた。

    最初はナオミのほうから話が始まる。物語の始まりなので、若干気が重かった。つらく憂鬱な現実がこれでもかと描き出される。朱美社長とのトラブルもまたうんざりした気持ちになるものだった。

    ところが、朱美社長とのやりとり、特にナオミが彼女に親近感を抱き始めるところから、小説の雰囲気が変わり始めた。読んでいる私も、あきれつつも朱美社長に好感を持ち始めた。突き抜けたら案外好きになれるものかもしれない。
    「腹をくくる」ということの清々しさということを考えた。うじうじ、後ろ向きに、被害者的に物事を考えていたら悪いほうにしか進まない。済んだことは割り切って、これからどうするかを考える。この途方もない前向きさとエネルギーが、物語に明るい光を投げかける。
    カナコの章になると、風雲急を告げる展開になる。
    クリアランス・プランのずさんさが次々にあぶりだされるのだが、このあたりのほころび方がなんともリアル。
    読者として読めば「どうしてそんなことに気づかないのか」とか「「なぜそこで高を括るのだ」とじりじりしてしまうが、もし実際に自分がその立場だったら、きっとこんなふうになってしまうんじゃないかと思わせるから。
    暴力夫から逃れることについて、他人は簡単に「逃げればいい」とか「離婚すればいい」というけれども、自尊心が根幹から破壊された人間には、そういう選択肢はあり得ないのだ。殺されてしまってから初めて同情するのが傍観者。「殺されていい人間などいなのだ」というなら、DVで殺されてしまう人の立場はどうなるんだ。

    序盤であっさり殺されてしまうカナコの夫。彼の母親や妹の造形を見ると、ああ、こういうタイプの家系なのかと納得できるように描かれている。
    「母の愛」を絶賛する人は、カナコの夫の母親の姿が理想なのかな。まさにあれは「母の愛」だと思うが。
    女の強さの、いろんなパターンが描かれていて、非常に興味深かった。

  • 今年もたくさん面白い本を読んで来たけど、これも、ホントにたまらん一冊でした。
    まぁ、奥田さんの小説だから、面白くない訳がないわな、と割と軽く思いながら読み始めたんだけど、すみませんすみません、アタクシなめてました、奥田さん面白すぎ!
    タイトルやジャケットからして女の友情と裏切り、みたいな感じを思い浮かべるけれど、これがいい感じの裏切りの始まりで。
    物語が走り始めたら読むほうも立ち止まることはできない。先へ先へと息を切らして必死で付いて行く。
    読みながら、真っ当な人間なら同情を持つことはあっても絶対に責めたくなりはしない「被害者」の家族にさえまったくの共感できない私って…と自分の正義を疑ってしまったり。
    そして、この華僑たちの図太さとたくましさにも呆れつつ救われたり。
    ドキドキしながら、胃をきゅんきゅんと縮めながら、共犯として走り続けた読後の疲労感。はぁ、気持ちよかった。

  • 分厚いが一気読み。
    現実では許されないことなのだろうけど、ナオミとカナコを思い切り応援してしまった。単純に面白かった!

  • 百貨店の外商部に勤めるナオミが、夫のDVに苦しむカナコを救うために、二人で夫を殺害する。
    最後はどうなるのかが気になって、彼女たちを応援しながら先へ先へと一気に読んだけれど…。あまりにも安易な行動にはびっくり。特に、マンションや銀行の防犯カメラを意識していなかったというのは、衝動的な殺人ならともかく、綿密な計画を立てて予行演習までしたにしては、ずいぶんお粗末なのでは。
    こういう設定であるなら、徹底的に闇を描いてさらにパワフルな桐野夏生のほうが一枚上かな。

  • 面白かったー!!止められなくて一気読み!!

    間違いなく私は、彼らと共犯者だった。
    ドキドキして、ほころびに先に気付いて教えてあげたくなって、
    ひたすら応援して一緒にハラハラして共に悩んで…

    やむを得ず本を置いて自分の生活に戻った時に、
    「悪いことをして露呈しないか緊張している」あの感じが自分に付きまとい、
    ふと「あれ?私なにかしでかしたっけ?」と思い返してみたら

    やーん、それ本の話じゃん私じゃないじゃん!って驚く。

    読みながら、どう終わるんだろう…逃げて欲しいけど知りたくないしでも現実的には…って、
    終わり方が気になって気になってー(笑)

    そして最後、おぉ、まぁ、そうか!という感じ(´ー`)

    面白かった♪

  • 「ページをめくる手が止まらない」感覚を味わうのは、実に久しぶりだった。しかもその手が、ページを追うごとにどんどん冷たくなっていく。この感覚は初めてだった。

    直美と加奈子は大学の同級生で、今もたまに連絡を取り合う仲。ある時、加奈子が夫のDVに身も心も傷ついていることを直美は知る。一向に止まないDVを見かねた直美は、ついに加奈子に夫殺しを持ちかける。
    偶然知り合った、夫にそっくりな中国人を買収。彼を中国に脱出させる=夫の失踪に見せかけるという計画は細部も含めて完璧なように思えた。しかし、そこはしょせんド素人2人の犯罪。殺害後、さまざまな綻びが生じてきてしまう。執拗に兄の死の真相を追求する義妹をかわし、2人はともに生きようと誓った未来に踏み出すことができるのか……?
    計画を話し合う段階から、もう自分がそれに加わっているような感覚。綻びが現れるたびに自分もドキリとするし、ラストの逃亡劇では息苦しさまで覚えてしまっていた。

    後半150ページを一気に駆け抜け、最後の1行を読み終えた瞬間、思わずソファにぐったりと身を沈めてしまった。文句のつけようのない大傑作!

  •  厚さと重そうな内容に後回しにしていたのだが、奥田英朗さんの新刊はとても面白かった。後半はコミカルですらあった。と言っては、必死の直美と加奈子に悪いか。

     百貨店の外商部に勤務する直美は、学生時代からの友人の加奈子が、夫からの酷いDVに悩まされているのを知る。警察への通報を勧めるが、夫を恐れて首を縦に振らない。しかし、このままではいずれ殺される。かくなる上は…。

     物語は単純明快。2人でDV夫の殺害を決意する。もちろん、捕まる気はない。失踪を装い、知らぬ存ぜぬを貫く。短絡的といえば短絡的だが、様々な要因が成功を確信させ、背中を押した。大丈夫、計画に穴はないはず。ところが…。

     友人とはいえ、直美がどうしてそこまでするのかと思わなくもないが、ある人物との出会いが大きいだろう。仕事上のトラブルで、最初は嫌々相対していた。気がつけば、生き馬の目を抜く世界で生きてきた者の心意気に、すっかり心酔していた。

     そして、何より計画の鍵となるのは…。この偶然がなければ、こんな計画を思いつかなかっただろう。殺害そのものは簡単だ。本番はこれから。警察が失踪人捜索に熱心でないのは計算済み。夫の勤務先や親族を、どうやり過ごすか。

     いくらDV夫とはいえ、母からすればかわいい息子である。はいそうですかと納得するわけがない。対照的に、さっさと収束させたい勤務先。しかしここにも、彼の身を案じ、簡単に引き下がらない人物がいた。2人は徐々に、甘さを思い知らされる。

     確実に包囲網が狭まり、2人が追い込まれていく描写に、読むペースがどんどん上がる。ああ、こんなに楽しいなら、早く読むべきだった。完全犯罪の前提が崩れると、2人は丸裸も同然。現代社会の監視の目から逃れるのは、容易ではない。

     冷静に考えれば、最初から穴だらけの計画だったわけである。いよいよ万事休すという局面で、むしろ加奈子の方が肝が据わり、主導した直美の方が弱気なのは興味深い。最後のページまで執念と執念がぶつかり合う展開は、いっそ清々しい。

  • DV夫は許せないけど、この展開は……。
    逃げる道を選ぶな。自分がどうにかしなければと思い出すとこの結末に至ってしまうもの。
    朱美さんの図々しさが欲しい。

  • 最終行読み終えて、キャー!って声にでちゃった。
    あぶなっかしい2人に、途中イライラしてしまったけれど、そういう風にできていたんだ!やられた!(嬉)
    完璧な犯罪じゃない、犯罪のあとの魂のありようがテーマ、爽快。

  • 久しぶりの長編奥田英朗作品。やっぱり面白い。

  • デパートの外商部がどのような仕事をしているのか、わかって興味深い。
    また、中国人の出入国の問題について描かれているのも面白い。中国人のカタコト日本語がリアルに再現されていて驚く。

  • 計画が穴だらけじゃないか~ドキドキした。
    実際、普通に人の計画殺人なんてこんなもんなんだろうな。
    朱美は最初ほんとに嫌な客だと思ったけど、だんだんその図太さが嫌に感じなかったな。ナオミと一緒だね。本当にいたら友達にはなりたくないけど(^_^;)

  • ドラマの結末が曖昧な感じがして、
    原作はどうなんだろう、と思って手にとった。

    面白かった。

    映像でみると、いろんなところに見える杜撰さが
    文章だと主人公たちと 同じタイミングで「あっ」ってなったので、
    原作のほうが楽しめた。

    で、結末は、
    同じ終わり方なのに 主人公目線だとやったぁ!って感じになれた。

    不思議なもんだな。

  • ドラマ化原作本。

    本屋さんでみたとき本の帯に

    「いっそふたりで殺そうかあんたの旦那」

    と、衝撃のフレーズをみて気になり購入。
    奥田さんの女性目線の物語って本当にすばらしいと思った。

    やはり読みやすい。
    家事で忙しい最中でも3日で読んでしまった。

    文庫になったら手に入れたい。

  • 仕事に不満を抱いているOL・直美と専業主婦の加奈子。ある日直美は、親友の加奈子が夫からDVを受けていることを知る。
    「抵抗しても無駄。仮に離婚できたってアイツが生きている限り私は生きた心地がしない」
    自分の知らないところで、今も暴力に脅えた暮らしをしている彼女を心配する直美。
    やがて2人は加奈子の夫殺害の計画を立て、実行する。

    直美が広末涼子、加奈子が内田有紀でドラマ化すると聞いて図書館で借りた。本が結構厚くて最初はビビったけど、読み始めたらあっという間だった。
    前半であっさりと犯罪遂行したものの、後半ではじわじわと追い詰められる2人に「結局どうなるの~?」とハラハラ。
    最後逃げ切れた。犯罪者が逃げるのはよくないけど、今回はよかった。

    DV野郎と知りながら黙ってんじゃないよ、旦那家族。イラついたー!
    暴力を振るう奴は人として最低。男女問わず。
    中国人は信じていいのか悪いのかよくわからんね。

  • 初めて読む作家さんでした。今まで知らずに損したという感想です。
    百貨店の外商部に希望せず勤務する直美と銀行員の夫のDVに耐える加奈子。この二人がひょんなことから犯罪に手を染め、だんだんと追い詰められていく。犯罪を犯す前のドキドキと犯罪を犯した後のドキドキの2種類のサスペンスが味わえます。
    ページをめくるのがもどかしいほど、読んでいるこちらもハラハラ、ドキドキしてしまいます。
    登場人物のつながりの設定も、無理をせず、自然な感じで色々な人が二人に関わります。
    物語の骨子はよくあるパターンでしょうが、それを飾る文章力はすばらしいです。
    他の作品も読みたくなりました。

  • デパートの外商部で働く直美と専業主婦で夫からDVを受けている加奈子。
    直美は親友である加奈子のDV被害を見て放っておけないと気に病む。
    そして、仕事上で知り合った顧客とDV夫にそっくりの中国人といった一定の条件が揃った時に直美の夫を殺害するという計画を企てる。
    彼を殺して二人で山中に埋める。
    そして、顧客の金を横領した夫が中国に逃亡したと見せかけるという筋書通りに事は運び、全ては完璧だと思われた殺人計画だったが-。

    後半になる度に面白くなるストーリーでした。
    最後にはどんでん返しがあるのかと思っていたけど、それもなく、殺人という非日常的なものが関わってるには割と淡々としたストーリーなのにちゃんと読ませてくれるのはさすがだと思います。
    殺害者である二人の女性の心情になってこちらもハラハラしたり、ヒリヒリした気持ちで読む事ができました。
    ああ、完璧な犯罪計画って本当に大変なことなんだな・・・とも思いました。
    完全犯罪って人的なものでなく運も左右するのかもとも。

    最初はいくら親友がひどい目に合ってるとはいえ、いきなりその夫を殺そうとするか?と思いましたが、それが主人公の一人である直美という女性なのかもと読んでる内に思いました。
    読んでいる内に、直美は私の中でドラマで天海祐希が演じている女性になってきました。
    喋り方とか行動とかが似てる。
    そんな具体的にイメージできるくらいにキャラが描けていると思います。

    お話は最初は直美の章、次に加奈子の章となっていて、最初は犯罪動機と犯罪計画の材料が揃うまで、後の章では犯罪後の話となっています。
    私にとっては久々に★4つの本になりました。

  • やや途中でダレた気がしたけど…トータルそれなりに面白かった。後半の加奈子の章の方が、緊張感が増してきてサクサク読めた。余韻のある終わり方は賛否両論あるかもしれないが、私はこれはこれで好き。

全386件中 1 - 25件を表示

ナオミとカナコに関連するまとめ

ナオミとカナコを本棚に「読みたい」で登録しているひと

ナオミとカナコを本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

ナオミとカナコを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ナオミとカナコの作品紹介

ナオミとカナコは奥田英朗さんが2014年に発売した小説です。望まない職場で憂鬱な日々を過ごしているOLの直美。夫の暴力に耐えている専業主婦の加奈子。受け入れがたい現実に追い詰められた二人が下した究極の決断は、加奈子の夫を殺すことだった。二人の女性が泥沼の日常から抜け出す、長編犯罪サスペンス小説です。

ナオミとカナコのKindle版

ツイートする