ナオミとカナコ

著者 :
  • 幻冬舎
3.99
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本棚登録 : 2682
感想 : 463
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  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344026728

作品紹介・あらすじ

ナオミとカナコは奥田英朗さんが2014年に発売した小説です。望まない職場で憂鬱な日々を過ごしているOLの直美。夫の暴力に耐えている専業主婦の加奈子。受け入れがたい現実に追い詰められた二人が下した究極の決断は、加奈子の夫を殺すことだった。二人の女性が泥沼の日常から抜け出す、長編犯罪サスペンス小説です。

感想・レビュー・書評

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  • DV夫を親友と一緒に殺して隠してしまうストーリー。読む前はあっけなくボロを出して捕まるものかと思ったが、しっかり計画を立てて一応成功させてびっくり。しかし、完全犯罪って難しい。これだけ技術が発達してしまえば、よほど田舎じゃない限り無理みたい。

  • 温厚なわしじゃけど一瞬、殺意を覚える時も有りますw

    ってな事で、奥田英朗の「ナオミとカナコ」

    夫のDVに悩むカナコを助ける為立ち上がったナオコ。⁡

    夫を排除した後のアリバイ工作等々圧巻な準備と手筈じゃったが…w

    ナオミ編とカナコ編の二部構成。

    二部構成によって内容変化の意味は無いと思うけどw

    人間の深層心理での友情、愛情、裏切り、殺意、隠蔽、追求等々。

    読み易くて面白い♪

    2015年17冊目

  • 万事休す!と思う展開が最後の1ページに至るまで続く。ずっとハラハラドキドキして楽しめた。

  • 前半部、作者の奥田さんはヒロイン二人に完全犯罪を完遂させたように思わせておいて、後半部で、素人ゆえの行動の穴を突き付けて一気に追い込みを掛けていきます。
    そしてここからラストに向かって行き詰まる攻防戦…と思いきや、呆気無く終了。
    雑誌連載時に、担当編集者の方から巻きが入ったのですかね?

  • ハラハラドキドキ、こちらも手に汗握る。DV男に追い詰められていくサスペンス感はホラーチックで本当に怖かった。ただただ二人には逃げ延びてほしいと願いながら読んだ。

  • 2016年 フジテレビでドラマ化。ドラマもとても面白かった。そして原作も同じように面白い。

    世の中には殺さなければならない相手がいるということ、そして親友が親身になって共犯になってくれたこと、その2つのことが、まっとうに生きてきた二人の女性たちを犯罪者へと大きく変えていく。

    女の友情なんて成り立たない‥昔からそう言われてきた。でも直美と加奈子は違う。まるで侍の世界のように相手を信じ、裏切らない。

    二人がやったことは決して許されないことなのに、警察が迫ってくると「逃げて!」と祈らずにはないいられなかった。

    登場人物の中で朱美社長という中国人がいる。影の主役といえる。ドラマでも原作でも彼女の言葉と人柄が強く印象に残っている。

    『日本人は言いたいことを我慢する 。それはとても良くないのことです。 中国では黙っていたら、やられる側のままです 。どうして日本の女の人はそんなにおとなしいのことですか?〜中略〜そんな男に生きている価値はない。殺されても文句は言えません』

    『(中国ではやられたらやり返す)自分でできなければ親兄弟が代わりに仕返しします。当たり前のことです。こういう時に助けなくてどうして家族ですか。 家族がいなければ近くの友達が助けます』

    この言葉が親友の直美の背中を押したのだろう。強くならなければやられたままだ。直美と加奈子が犯した罪。それはほとんどが 情状酌量の余地があるものだ。自首すれば刑は軽くなる。

    緊迫感のあるスリリングな展開の中で結末を迎える。結末をどう捉えるか 読み手に委ねられる。

  • ドキドキハラハラがすごかった…
    サクサク読めたけれど、ちょっと長かったかなぁ…

  • お、面白かった……!まず第一に、奥田英朗さんは初読でしたが文章がかなり読みやすい!長時間読んでても目が滑ることなく、ページ数えぐい割にはどんどん読めちゃいました。
    女の友情って脆いというイメージあるけど、このふたりの友情は強固。でもいやこれは共依存?連帯感かな?でもこんなふうにお互いを思い合える存在がいることが純粋に羨ましいとも思った!
    ナオミの章では「これもしかしたら上手くいくんじゃないの?」というドキドキ感、カナコの章ではじわりじわりとボロが出てくるハラハラ感で全編楽しめた!奥田英朗さん作品、他にも読んでみたいなと思いました。

  • しっかりと準備した殺人は調べられるとあっけなくバレるような内容で、二人に不利な証拠が挙がる度に二人のドキドキがこちらににも伝わるようだった。女同士の友情は時にはかないものだけど、この2人の友情はあやうさを見せる事がない。逃げきって欲しいと思ってしまった。

  • 中盤辺りからハラハラドキドキして
    読むのが止められないほどに。。
    とても作り込まれた作品だと思った。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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