女性たちの貧困 “新たな連鎖"の衝撃

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  • 幻冬舎 (2014年12月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344026810

女性たちの貧困 “新たな連鎖"の衝撃の感想・レビュー・書評

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  • NHKの「クローズアップ現代」で特集された『女性の貧困』をテーマにした番組を書籍化したもの。若年層の所得が年々減少し、将来に希望が見いだせない若者が増えている。そんな近年の社会情勢の中、日々の生活すら儘ならない困窮した女性たちが居ることは明確で、明日は我が身的な気持ちで手に取った。
    例に挙がっているのは「奨学金の返済に追われるOL」を始めに、「親の育児放棄をきっかけに中学生の頃から家庭を支えることになったOL」「キャバクラで働きつつ高卒認定を目指すシングルマザー」「父親が分からない子供を妊娠し母性を感じない女性」など、自身の親やパートナーに問題を抱えている女性が主となっている。そのセーフティーネットとして利用される風俗業の実態も綴られている。
    後半につれて“衝撃度”が増す一方、随分と極端な例が取り扱われている印象を持った。もしここに書かれていることが一般的な現実かつ日常であれば、世の中は相当荒れた状態になっている。
    数々の事例を紹介し、あくまでも問題提起に留まった本作。自分のこれからの生き方を考えさせられる。

  • 貧困と言う問題は、今の時代におこったわけではない。
    このレポートの切り口は、シャープである。
    年収 200万円という 女子の貧困世帯の実態。
    シングルマザー、離婚、夫の死亡、母親の病気。
    様々な形で、貧困が引き起こされる。
    『連鎖する貧困』という言葉が 衝撃を与える。

    ネットカフェで、生活する 母親と子供二人。
    不思議な 生活だ。よく考えると 18万円にもなる。
    それならば、アパートを借りることもできると単純に
    考えるのだが、生活を確固たるものにしようとしない。

    愛媛県の大学生で、東京に出稼ぎする女子。
    自分で、学費を稼ぎだすと言う意気込みはすごい。

    大学を卒業したけれど、アルバイトの職しか得られない。
    奨学金返済が 500万円が 重くのしかかる。
    普通の生活をしたいよねと言う。

    シングルマザーで、娘のために 
    なんとかしたいと思っている。
    自分の能力を引き上げようとするが、
    生活保護の範囲は限られている。

    ドキュメントのつくり方の巧みさに、感慨深い。
    繁栄して、豊かになったと言われる日本の底部に、
    光をあてることで、本当に 日本は豊かになったか?
    と言うことを、問いかける。

  •  数々の貧困例が淡々と紹介される中、ネカフェ暮らし一家も印象深かったが、もっとも圧倒されたのは、第5章「妊娠と貧困」。
     妊娠しても子供を育てることのできない未婚の母が出産まで寮に身を寄せ、出産後は子供を養子に出す。この仕組みを運営しているNPOが現代日本にあるという章。衝撃を受けた。
     「マグダレンの祈り」というノンフィクションで読んだ過去のアイルランドにあった未婚の母収容所を思い出した。日本のNPOは善意で運営されているので、かの悲劇的な収容所とはまったく逆の存在だが。

      そこにいる女性たちの、貧困、孤独、あくまでも一時期のみの妊娠と寮住まいの中で揺らぐように出た表情、言葉が克明に語られる。妊娠より借金返済のスケジュールが大事で早く生んでしまいたいので激しいウォーキングに精を出す人や、高給のキャバ嬢だったが妊娠のため辞めざるを得ず、所持金が数千円になってしまい、産んだ後はまたキャバ嬢に復帰し彼氏との日常に戻っていく人など。

     このような場所はどこかにあるのかもしれないと想像はできたが、詳しく紹介されると動揺せざるをえない。
     妊娠可能年齢の女性であればだれでもあり得るかもしれない状況だ。
     私だって、もしも閉経までに何かの間違いで未婚で妊娠したら頼るのかもしれないのだ。
    その時は仕事を辞めるほかないだろう。もしくは休職するのに「出産」という証明書を出す?真面目に考えると可能かもしれないが、未婚の母ということへの偏見に対し強くなれれば。やればできそうだな今の環境だと。それでも派遣社員だから簡単に体裁よく別の理由を付けて契約を切られるかもしれない。ではそれで失職後、貯金などないから、生保か。そこでも役所方面に対して強くならなくては。へとへとになりそうだな。
     (もう2つルートはあるね。①相手と結婚、費用は男性持ち。②中絶する。
     ①に行けばどうにか?甘いか?②中絶は体壊しそうだし出来たなら産んでみたくなるかも、と想像する。かといって産んでみたいなら育ててもみたくなるのかもしれず、結局このNPOのお世話にはならないのかもとか気づく。またできたのが好きだった人間の子供なのか、犯罪に巻き込まれたりやけになったときの事故で、好きでもない人間の子供であるかにより分かれ道。生命を選別しますね。そんなもんだ、どんどん選んでいこう、これを決められるのは哺乳動物であるだけではない現代文明人のあかしだと思う。神も長老も決めるところではない)
     便利に制度や機械を使い、人生日常のコントロールをできるかぎりして、つつがなく進行しているつもりだったところで、尾骶骨がしっぽの名残であるかのような、哺乳動物であったことを思い出させるのが生殖だと私は思っている。未婚で性交することはあっても避妊をすれば回避できるのに。知恵で回避できなかった結果の妊娠は、正直恐怖だ。計画のできる人間ではなく哺乳動物として一時的に生きなければならない。なんで妊娠なんかするのか。私はだから人形になりたいんだ。
     ネカフェ難民、生活保護は他のルポ本でも扱われているが、貧困と絡めてのこのテーマは知る限りこの本にしかない。このページを通りかかったすべての方に強くご一読をお勧めしたい。

  • 副題の通り。新たな連鎖の衝撃!

    母子家庭+生活保護から自分を大学にまでやってくれた母はなんと力強い存在であった事だろうか。
    新年を迎えたら、ぜひお年玉をせびって感謝を表現しようw

  • 女性活用と頻繁に発言している政治家たちに読んでもらいたい。というより、危機感を抱いている。
    父を見ていて結婚というのは女を家政婦として無料で働かせて、「養ってやってるくせに」というしばりつける制度だと思うようになってもう良い年に。
    しかし一人で生きて行くには賃金が…。というより非正規ばかりで…。
    安定している人も他人事ではない。

  • これは氷山の一角。

  • 私は女なので、読んでいて危機感を抱く部分が多かったです。
    この本を読んでまだ見ぬ現状を知り、自分はどうしていくのか、どう努力を重ねていくのかなど考えていきたいと思います。

  • 16.apr.10

    一つの大きなジャンルになりつつある「貧困女子」。
    NHKのいろんな記者が追っている。

    貧困状態の妊婦の駆け込み寺状態のNPOの取材がいちばん衝撃だった。。

  • 読んでいて怖かった。明日は我が身かもしれない。主たる働き手の死や、職を失うことなんて、誰にでも起きうること。

    一度貧困に陥ると、子世代も貧困まっしぐらで、生活を立て直すチャンスさえない、本当に胸が痛む。せめて、みんなが教育を受けられれば。

    こういう女性と接している人たちの言葉は、みな重い。
    中でも、第四章P110で風俗店経営者さんが言ってることは刺さった。「こうした女性たちが次々に子どもを妊娠していく。そして子どもをきちんと育てるのも苦手。社会に適応することが苦手な母親に育てられた子どもが増えていくことは、日本の国力が弱まることにつながる」

    今日をしのぐのが精いっぱいで、夢も希望も持てない女の子が増えていく国に未来はあるのかな。

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