- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344026810
感想・レビュー・書評
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思わず泣いてしまった。"予期せぬ妊娠"で出産を選択した女性達の様々なエピソードを聞いて、心が痛み、久々に本という媒体で心がえぐられる感覚があった。読んでてかなりしんどかった。話作ってない?って何度か思いもした。だが、ノンフィクションなのだ。
衝撃だらけの内容だったが、その中でも強烈に心に刺さったこと。それは、貧困女子が最後に行き着く「性風俗店」のビジネス形態だった。会社が託児所と連携し、お子を預けることができる。そして住む寮も用意してくれる。おまけに副業まで紹介してくれる。貧困シングルマザーにとっては願ってもない話だ。国ではなく、性風俗業界が貧困女子を守っていた。
社会的にみて、底辺の仕事だといっていい"性風俗"。ここまで落ちたくないと、誰しも思うのではないだろうか。失礼ながら軽蔑の眼差しでみていたこの業界が、貧困で悩み苦しんだ女性の最後の受け皿になっている現実。自ら深く掘らないと、知り得ない世界を見た。思ってた以上に歪みまくっていた。
【一言感想】
衝撃すぎて、これほんまなん?と疑いの目を向けてしまう自分がいた。追記:この本、8年以上も前⁈詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女子のオシャレは我慢である。
寒くてもミニスカートを履き、肩を露出させた薄着で街を闊歩する。それが女子力の高い子。
残念ながら私は女子力皆無、おかん力高めなので、制服のスカートの下にジャージを履くJ Kだった。
女子力が高いから、貧困だって隠せる。そういうことなんだろうかと思った。
キャバクラのオーナーが日本の未来を憂いているのには、やや矛盾を感じたものの、この本の中で一番ハッとさせられた部分だった。
この国の未来は暗い… -
副題の通り。新たな連鎖の衝撃!
母子家庭+生活保護から自分を大学にまでやってくれた母はなんと力強い存在であった事だろうか。
新年を迎えたら、ぜひお年玉をせびって感謝を表現しようw -
「女性を取り巻く状況の変化があるにもかかわらず、企業で働く親や夫といった『男性による扶養』が前提とされ、女性が『個』として生きていく、支えられていく仕組みが不十分である現状を見ていると、女性の貧困という問題は、“見えづらい”のではなく“みえないようにしてきた”のではないかとさえ思えてくる」(p219)
この取材班のコトバどおりで、まさにここに女性の貧困問題が集約されていることが、本書を読む中でひしひしと伝わってきた。