有頂天家族 二代目の帰朝

著者 :
  • 幻冬舎
4.29
  • (426)
  • (365)
  • (130)
  • (8)
  • (4)
本棚登録 : 2930
感想 : 322
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344027275

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読む前に面白さが伝わってくる。
    狸の兄弟、再登場!

    二代目が帰ってくるというが、英国からだなんて、「有頂天家族」にあまり似つかわしくないような気がする。中国や香港、韓国などの方が狸っぽいのでは、と思ってしまう。

    兄さんの矢一郞は、マッコトめでたい!矢三郎は・・・・もう少しどうにかならないかな、と思ってしまう。

  • 毛玉ファンタジー再び。馴染んだ地名、路線が山盛り。想像するだけで楽しかったです。前作から森見さん作品を幾つか読んできて文章のリズムにもすんなり馴染めたのも良かった気がします。化かし化かされ、狸の世界も大変そう。弁天さまの艶やかさと赤玉先生のダメっぷり。二代目のクールさに、夷川家の狡猾さ。仇は討てたけど最後の最後はちょっと切ない。狸には狸の恋愛があるのだと私も思います。だって人間だもの、だって狸だもの。長兄の結婚、次兄の旅立ち。どたばた劇はきっとまだまだ続くのでしょう。糺の森あたり、探してみたくなりました。

  • 有頂天家族三部作の第二部。狸の下鴨矢三郎が師事する天狗の赤玉先生の二代目が京都に戻ってきたところから始まる波乱の物語。狸と天狗と人間の化かしあいともいえるドタバタ、どんでん返しのオチに驚いた。加えて矢三郎とその兄矢一郎のそれぞれの不器用な恋が可愛らしい。人間も狸も天狗も似たり寄ったり。

  • 1巻目よりもばかばかしさが減り、その代わり切ないシーンや恋愛話が増えた印象。愛すべき毛玉たち!もがもが、ふがふが。擬音語がかわいすぎる!まさかのぽんぽこ仮面の登場にもニヤニヤしてしまった。そして私の好きな次兄(蛙)が活躍して嬉しい!「天狗には天狗の誇りがあり、狸には狸の矜持がある。それゆえに、天狗の血と阿呆の血は響き合う。」もはや名言!第三部もあるみたいで楽しみ。

  • 1巻目の勢いに乗じて2巻目読了!
    二代目は一代目を越えるのは大変、それは狸も天狗も同じのようで。
    今回もハチャメチャな奇想天外なドタバタ劇。
    落涙必至というのは大袈裟だけど、最後まで面白くよめました。
    1巻の大騒動から一年、下鴨一家の子供達が、とても立派に成長しててほほえましくなります。
    凡人には思いもつかないキャラ揃いで、森見先生の想像力ってどうなってんのかと感服です。
    弁天の復活が楽しみのようであり、怖くもあり。
    第3巻、まだのようですが楽しみになってきます。

  • こうあちこちで恋の花を咲かされるとひねくれものの自分としてはそんなに上手くいくか?とか思ってしまうんですが、まぁ狸の世界はそんなものかもしれませんね。

    天狗の人間臭さというか、完璧で悩みなんてないように生きている弁天や二代目がこどものように泣いてしまうところに親近感と愛しさを覚えた。

  • 素敵なお話♡

  • 久し振りの森見作品。

    本作は、筆者の作品群に共通する、
    会話のテンポの良さ、ウィット
    登場人物の愛らしさや憎めなさ、
    に更に磨きがかかったようで、非常に楽しく読めました。

    弁天や2代目はもちろん、
    金曜倶楽部や天満屋などの所謂悪役たち。
    彼等の所業は、人間離れした、怪人のそれだけれども、
    どこか人間臭さが残っていて憎めない。


    また、同時に、
    「きつねのはなし」で見せたような、
    背中にまとわりつくような気味の悪い、恐怖心を引き起こすような表現も見受けられ、
    筆者の表現の幅広さに、改めて感心しました。

    地獄の描写は、本当に恐ろしかった。


    もどかしさが残るのが、やはりラストシーンでしょうか。
    読者に想像の余地を残すというよりは、このまま終わっていいの!?という感じ。

    調べてみると、三部作のうち本作が第2部になる、ということですね。納得。
    続きが楽しみです。

  • 海星がすごくいい子なのが分かって良かった。

  • 奇想天外な物語の第2章、単発で終わると思っていたらこの調子で行くとまだまだ続編が出てきそうだ。森見登美彦と合わせて京大2大ユーモア作家は依然として健在であり、最近ちょっと遠ざかっていたがユーモア文学もまだまだ捨てたもんじゃないことがわかった。ちょっと昔、北杜夫が創造性のない日本作家を嘆いていたが、今こんなに創造性に富んだ作家が雨後の筍のように現れてくるとは想像もつかなかっただろう。アニメとともに日本文学も海外にもっと進出してもいいのではないだろうか。

著者プロフィール

1979年、奈良県生まれ。京都大学大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる。著書に『きつねのはなし』『有頂天家族』など。

「2022年 『四畳半タイムマシンブルース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森見登美彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×