有頂天家族 二代目の帰朝

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344027275

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第二部。
    早雲の悪役っぷりは、あっぱれ。

  • 狸と天狗が京都でうごうごしています。

  • 毛玉一匹いかに生きようがいかに死のうが、天地の大勢に何のかかわりもない。とはいえ一寸の毛玉にも五分の魂があり矜持がある。子々孫々、プライドは継承された。一子相伝の阿呆の血が流れている。どこまでが企みでどこまでが事故だったのか。陰謀が錯綜し、何が何やらさっぱり分からない。阿呆の血のしからしむところである。狸界は、ほどほどの栄光を取り戻し、ほどほどの発展を遂げる。まったく何も考えていないようにも見えながら、実は抜け目なく何もかもを考えている。用意周到なる狸的知恵の産物である。

  • 京の狸一家の物語3部作の第2部。

    前作ほどの衝撃はなかったですが、どんでん返しやラストのシッチャカメッチャカな大騒動は阿呆の血が騒ぎました。
    「ぽんぽこ仮面」登場にはこの作品を読むきっかけとなった「聖なる怠け者の冒険」を思い出し感動しました。
    狸界はそれなりに落ち着いたようなので、第3部は天狗界の跡目騒動というところでしょうが、3部どころか延々と終わらないような感じがするのは自分だけでしょうか。

  • 毛深き家族愛の物語・第二幕。
    赤玉先生の跡継ぎが英国から帰ってきたことで、京都の街にまたまた一波乱起こります。
    スケールの大きな天狗の親子ゲンカに、狸界の動向や人間の思惑が入り混じり、事態はどんどん予期せぬ方向へ…。
    そんな状況を思いっきり楽しみ、かきまわす、阿呆の血を引く狸たちの、なんとおもしろきこと!

    今回は下鴨家の狸の四兄弟、それぞれが成長している姿を見ることができて嬉しくなりました。
    大きな決意をした者あり、人生の伴侶を見つけた者あり、自分の才能を伸ばした者あり。
    彼らが第三幕でどのような飛躍を見せるのか、期待が高まるばかりです。

    まだ終止符の打たれていない赤玉先生の跡継ぎ問題がどのような結末を迎えるのか。
    毛深き家族たちを待つのはハッピーエンドなのか。
    第3巻が待ち遠しい!

  • 一作目では、全て先刻御承知の赤玉先生との面倒臭いやりとりや、
    圧倒的阿呆の金閣銀閣とのおふざけが大好きだったんだけど、
    そのへんは鳴りを潜めて、今作は恋物語が多かった。
    一作目の方がえらくニタニタしながら読んだ気がします。
    しかし赤玉先生は"腐っても天狗"ですね。かっこいいわ。

  • 狸と天狗の関係ってこんな感じなのだろうか?
    落語で、狐や狸に化かされたという話しがよく出てくるけれど、そんな話しが本当にあってもおもしろいと感じられる。
    京都が舞台だからそんな気分になるのだろうか。
    不思議な街だな、京都って。

  • 第一部より面白かった!バラバラに語られていたピースが最後に集まる感じが気持ちいい。いつになるか分からない第三部出版が楽しみ!

  • 森見さんの文章、少し読みづらいけど、それが癖になるというか、なんか気づいたらあっという間に読み進めてしまうんだよなぁ〜。
    今回は狸と天狗と人間のお話。読む人によって、キャラクターとか舞台のイメージが全然異なるんじゃないかな〜とか思います。
    時にすごーく昔の話な気がしたり、はたまた現代?!?ってなったり。将棋部屋に行ったり、列車に乗ったり、なんだか不思議な世界に連れて行かれたきぶん。

    私としては、森見さんの妄想全開の卑屈な男のキャラが好きだから、もっとその感じを見たかった、、!笑
    なーんかうまく感想が書けない。笑 実は間違えて2から読み始めてしまったので、分かったような、分かりきらないような感じが残る。笑1も借ります笑

  • 赤玉ポートワイン、達磨に四畳半のアパート。出てくる単語や小物すべてがレトロで、書かれる文体もエセ文豪っぽいところすべてが好み。舞台が京都で、知っている名称が出てくるのも楽しい。私は森見登美彦エッセンスが大層好きです。

著者プロフィール

1979年、奈良県生まれ。京都大学大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる。著書に『きつねのはなし』『有頂天家族』など。

「2022年 『四畳半タイムマシンブルース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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