- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344027282
作品紹介・あらすじ
理系のオレが、なにゆえ文芸編集者!?クレーマーの作家、「熱意」大好き上司らを相手に、新人編集者の桐生はベストセラーを出せるのか-。作家、編集者、営業マン、書店、読者…。本を愛する人々の笑いと涙の物語。
感想・レビュー・書評
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3時間位で読み終えた。本棚で思わず、リケイの単語に反応してしまった。。。あらすじも外から分からない帯無単行本だったけど、中身と想像が違った。
私は現に理系だけど、それこそ幼稚園の頃から本が好きでたまらない。そんな話かと思ったら、理系的手段を用いて、文芸作品のヒットを飛ばすために奮闘する出版社社員の話だった。
理系的には、共感できる個所がいくつも。私も主人公と同じで、「この時の○○の気持ちを答えよ」の問題ほど小学生の私を悩ませた質問はない。自分ならと思う答えを書いても、ぺけにされる。子供心ながら、異端児だと拒絶されたような心持で、結構傷つく。
主人公は、理想を追い求め、自分の感情を移入しない理論的方法が正しいと信じて、道を進むが、本の出版や純度100%の文系(熱意がすべてみたいな感じ)に囲まれた部門で働くことを通して、さまざまな事を学んでいく。
人の感情に基づく判断に反感を最初は覚える主人公だけど、過去の失恋を引きづり泣いたりと、実は主人公は最初から熱い心を持っている。
自分が出したい本を出すことが正しいことかどうかという話題中途で上がるけれど、私はいいと思った。出したい本っていうのは、おもしろいかったり、感動したりして、読者に本の楽しみを知って読んでほしいと思う意味で出版したい本だと思うので、全くのエゴではないと思うから。
それと、誰にでもよい顔をしようとする鴨宮さん。私は、これまで二度ほど自分が嫌われるのが嫌で、他部署によい顔をしたりして、きっぱりと断らない上司の下で働いたことがあるが、最も不愉快だったので、鴨宮さんの働き方は、確かに或る意味で他人に迷惑をかける働き方だと思った。
同じく理系だが、大きな器で物事をとらえられる親友の嵐田がいい味を出している。
三浦しをんの「舟を編む」を思い出した。読みだした最初より、色々と考えさせてくれる点は色々あるが、漂うよくある感じは消せないかな。後、個人的には最後の解決法が偶然的なハッピーエンドはあまり好きでないかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お仕事小説。数学科出身の若手編集者が、文芸書のミリオンセラーを目指す。
著者自身が理系のようで、その影響で理系の主人公が文芸編集者になって格闘する、というストーリーができあがったのだと推察する。
『舟を編む』の甘っちょろい版という感じか・・・。
それなりに面白くはあるが、読んでいると社会人9年目としては、文系だ理系だ、とかあいまいだとか、そんなことばかり言っていては仕事にならないだろう!と突き放してしまいたくなった。
恩師の教授のアドバイスや、同窓生で会社も同期の友人が支えの声が、ストーリーを動かす助けになっている。
著者の作品がもう少し進化したら、また読んでみたい。
2015.07.03読了 -
表紙に惹かれて、内容も良さそうだったので購入。
西堂教授の言葉にはっとさせられたりもしたものの、全体的にはちょっとパンチに欠けるというか少し浅い気もした。 -
『統計学的にこの本は【リケイ】?【ブンケイ】?』
文芸編集を担当することになった数学科卒リケイ男子の奮闘記。リケイ本としても、ブンケイ本としても、ちょっと中途半端な感じは否めず。気軽に楽しむには、重すぎず、軽すぎずよかったかな… -
図書館で借りて。
うーん、思ったよりも地味ですっきりしない感じ。
文系人間なので、数式が出てくるところは全然わからず、、、数式はなるべく見ないように読んだ。
主人公がパッとしないのかな。
大学の教授と営業の友達は良いキャラ。 -
読みやすかった。
最後はちょっと切なかったけど。
数字や分析が全てではないことに主人公が気付かされる。
鴨宮さんや西堂教授の人間らしさがよかったな。 -
本の本
文学 -
サラリーマン駆け出しの頃を思い出した
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もっとリケイ理系した感じかと思ったけど、違ってた。
ただ、この主人公のように、人の想いを切り捨て、魂を見放す。そんなことが、自分には、何度あったんだろうと思ってみたりした。
軽いタッチの読みやすい小説のわりに、後からズシッ。。ときた。 -
理系男子の主人公がが出版業界に就職。
大学まで得た専門の数学の知識をいれて
また違う観点から見つめる。
ロングスセラーを目指し
果たして文芸部の救世主!?となるか。
出版業界に興味もあったてまは
表紙の感じとタイトルをみて
手にととった。