森は知っている

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著者 : 吉田修一
  • 幻冬舎 (2015年4月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344027541

森は知っているの感想・レビュー・書評

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  • 吉田修一の新作を逃すわけにはいかないと勢いつけて読んだはいいが、またしても肩透かし。
    吉田修一が荒唐無稽(とは言い難いが)なストーリーを書くとは思ってもみなかった。スパイものなんて意外。

    しかもこれって前作があったのね。全然知らずに読んでしまった。
    そう言えば友人に「太陽は動かない」どうだったか聞いたときに、好みじゃないと思うよって言われて読むのやめたんだった。
    うん、正解(笑)
    私の好きな路線じゃなかった。

    とは言えやっぱり面白い。
    いつの間にかじっくり行間を読ませる作家じゃなくて先を急がせる作品を書く作家になったんだなぁ、吉田修一も。
    いろんな人物が出てきても一人一人の個性が際立ち物語に深みを増す。
    やっぱりね、描写が丁寧で繊細なところがいいのよね。

    全体的には楽しめたけれど、主人公の生い立ちが明らかに実在の事件がモデルになってるのがどうも受け付けず。強烈な事件だっただけにこの使い方に嫌悪感が…
    吉田修一の作品、実在の事件をモデルにしすぎ。
    これって作家としてどうなんでしょう。
    ネタ切れなんでしょうか。

  • 逃げることのできない過酷な過去を抱えて産業スパイとして教育されてる高校生を描く。
    聡明だけど荒削りで子供ぽい一面も持つ主人公が魅力的。
    一分一秒の判断で命の行方が知れない臨場感にドキドキ…。
    もしも生きていられたら…の1ミリほどの希望しかない淡い恋にも切なくなる。
    ちなみに主人公の過去はリアルに起きた事件を彷彿とさせる。

  • 鷹野ってなんか聞いたことがあるような?と思いつつも、なんの疑いもなくせっせと読み、ちょっとひとこと言いたくなる部分もあるけどエンタテイメントと割り切ればまあいいとして、青春小説なのかスパイ小説なのかハードボイルドなのか、そのどれにもなりきれていないままで中途半端なのが物足りず、それなりに面白かったけどあと一歩だな、と本を閉じつつチラ見したエピローグの次のページには、『太陽は動かない』の広告が。ああ、あれね、と読むともなしに目を向けた謳い文句には、AN通信の鷹野一彦がなんちゃらかんちゃら…えええーっ!まじかー!そ、そーだっけ(汗)そーだったかな、鷹野って…そーいやそんな名前だったような気も…。あわわ。
    自分のあまりの不甲斐なさに愕然とした。読んだのになあー、すっかり忘れてたし、シリーズだったとは!そんなの気にも留めてなかったし、本書もただ単に吉田修一だから読むぞ!と決めてただけで予備知識もゼロだったし…。
    完璧に『太陽〜』を忘れている自分。嗚呼…。

    そんなこんなで読んだ感想も吹っ飛びそうな衝撃がまず一番。次に、面白いけどせっかくだからもうちょっと突っ込んで書いて欲しかったというのが二番。

    あーあ、もう一回『太陽〜』読むかなぁ…。

  • 「森は知っている」
    世界は外へ。


    やってしまった。手に取った瞬間、思ってしまった。本書は、第2弾だったのだ。続編であるので、出来れば第1弾「太陽は動かない」を読んで、本書に挑みたかった。


    しかし、結果としては、前作を読んでいないと楽しめないということは無かった。決してラッキーパンチということではなく、吉田修一ということもあるのだけど、内容もスパイものである点も大きかった。それに尽きる。


    「森は知っている」での舞台は島。そこで暮らす主人公と思しき3人の少年が、如何にして人生を送り、のちにスパイへと進んで行ったのか。そこまでの彼らの生活と心情が、刻々と描かれていて、引き込まれました。


    魅力的に感じたのは、登場人物の濃さ。出てくる人物達はどこか影があり、その影と個性が相まって、物語がどんどん面白くなってます。また、内容としても、映像として映えそうでちょっと見てみたい。テンポも良く、どこか行き先が見えない書き方も好きでした。


    因みに、第1弾では、少年の1人、鷹野が主人公ということらしいですね。その鷹野の少年時代が描かれているという点で、本書から読んでも間違いはないだろうと思います。なので、続編だと気づかずに手に取ってしまっても、大丈夫。


    結果、第1弾も読んでみたくなります。

  • 「太陽は動かない」の主人公の鷹野の幼少期からスパイになるまでの話。
    今回は水道事業に関する企業情報の奪い合いの中、鷹野がスパイになるための最終試験が行われる。
    仲間・上司・恩人・そして初めての恋。その日一日を生きることだけを考えてきた鷹野が、新しく得た人生によって成長していく様を描いた本作。
    ネグレクトの被害者として凄惨な記憶を植え付けられている鷹野は、思春期を越え、おのれを信じることを知った。それはスパイのための訓練により「自分以外の人間は誰も信じるな」と教えられ続けた彼なりの、裏返しの解釈だった。
    おのれの判断を信じ、それによって一瞬一瞬を生き抜く。後に産業スパイとして活躍することになる鷹野の、誕生の瞬間が目撃できる。

  • 太陽は動かないの前史談的作品。吉田修一作品の中では、特に優れている感じもないか。

  • ドラマか映画っぽい。エンタメ小説

  • 不思議な作家だな、本当に吉田修一氏の本か?と思ってしまう。編集者が「児童虐待とスパイ組織」をテーマに本書きませんか?と進めたのかな?
    沖縄の離島に住む主人公18歳になるときにスパイ組織に正式に入り、仕事、組織に翻弄されていく。
    面白くは読めるけど、何だろうなこの軽さは。読み応えと言う意味では物足りなかった。題名の付け方も取って付けたような。。。

  • 太陽は動かないがおもしろかったので、すぐに二作目の本作を読もうと思ったのに、なんだかんだで太陽を読んでから二年経ってた。。
    二年も経ってるとさすがにいろいろ忘れてます。
    やっぱりシリーズものは一気に読まないとダメだー。

    鷹野の幼少から正式にAN通信に入るまでの話。
    鷹野の生い立ちや鷹野を取り巻く環境を思うと、、いろいろとせつない。。
    最初から最後まで、ずーっとせつなかった。。
    風間や富美子さん、鷹野に生きて欲しいと思っている人達の愛でもっと救われて欲しいなぁと思う。

    太陽をもう一回読みたくなった。
    三作目はあるのかしら?

  • 2017.9.3読了。

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森は知っているの作品紹介

自分以外の人間は誰も信じるな-子供の頃からそう言われ続けて育てられた。しかし、その言葉には、まだ逃げ道がある。たった一人、自分だけは信じていいのだ。ささやかでも確かな"希望"を明日へと繋ぐ傑作長篇!

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