持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344027688

感想・レビュー・書評

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  • 筆者はなるべく働きたくないそうだけど、決して怠け者ではないし、完全なニートでもない。
    ギークハウスプロジェクトを立ち上げたり、和歌山県熊野地方の山の中に一軒家を借りて東京と行ったり来たりと楽しそうだ。
    ゆるいコミュニティを主催しながら、使えるものは全て使って生き延びていくような気がする。
    巻末の「ゆるく生きるためのブックガイド」に掲載されている本は24冊。読書家でもある。

  • 著者の考え方に共感できるところが多く、救われる言葉も沢山あった。度々人生や今後についてネガティブに考え込んでしまうことがあるけれど、このくらいゆるい気持ちで生きていてもいいんだなと少し楽になった。

  • 前にも読んだことあるこの著者。pha(ファ)さん。
    京大卒元ニートでちょっとメディアには出てたりしてる人です。
    今は軽く文書いたりブログの広告で軽く収入を得たりとゆるく生きてる人です。
    結婚すること、家族を築くこと、就職してしっかり働く人を否定しているわけではなくてそれが幸せと感じるならすればいい。
    要はどうしていることが幸せなのか、価値観や多様性を確認するための本だと思います。
    最近僕もわかってきた気はしてます。
    ちょっと稼ぎたくなったらいろいろばーと考えてまたちょっと疲れてこんなもんでいいかと思ったり、家で1人で映画観たり、F1観たり、ボクシング観たり、本読んだり、たまに誰か来たり、美容師なのでお客さんと毎日顔を合わせるので寂しさを感じることはないし、外にお酒を飲みにもよく行くので誰かと会うので寂しさはないです。
    いい服を着ることに幸せを感じる人もそうじゃない人もいます。
    みんな幸せはばらばらです。
    ただこの本だけ読んで全部辞めちゃおうは違うと思います。
    あくまでphaさんは京大卒で地頭もあるし、SNSやブログで発信力もある方なのでみんながみんなこんな風にはなると思いません。
    あくまで自分の価値観見つけましょうという本です。

  • 割と面白かった。

    インターネット論の人って感じ

    会社員なだけが選択しではないですよね

  • 読み手によって評価が二分する本だと思う。
    あと最初に言っておきたいのがこの本は決してノマド的な生き方の指南をしているわけではないということ(レビューにそこを期待している人がいた)。

    私も著者のような生き方を体現している一人で、そのような生き方をしようと思ってしたのではないことは確かなのだが、ゆえに共感できる部分が多かった。
    営利企業に努めて働けるだけ働き、稼げるだけ稼ぐことをよしとする思想で育てられ、育ってきた人には理解不能でしょうし、ただの負け犬の遠吠えにしか聞こえないようなこともあると思います。

    この本を一言で良い表すならば、「京大出身で読書好きな語彙力と知的バックグラウンドの豊富な人間が資本主義社会からはみ出た人生の送り方を個別具体的な例を上げて紹介する本」でしょうか。
    よってこのような人生を送っている人は古今東西いたとは思いますが、わかりやすい表現で書籍化した例はそこまで多くはないと思います。

    この本の良い点は著者の主観で進めていても、引用はしていなくてもその考え方には今まで存分に論点となってきた事象が含まれている点です。
    例えば著者の考えにはマルクス主義も含まれていますが、実際マルクスの話はでてきません。でも資本論(その他資本論解説書など)を読むと、著者の考えに共通するものがあります。
    おそらく資本論の類を読んだことがあるとは思うのですが、それを作品の中では引用していないのです。
    このような部分は多少ありまして、「この話他の本で読んだことあるな」がそこそこありました。

    よって「具体的に何をどう主張したいの?」という疑問にストレートに回答していく作りになっておらず、ダラダラと話が続くため最初に述べたとおり読み手を選びます。
    が興味があれば読んでみても損はないと思います。

    京大出身か、頭脳明晰か、といったものは多少は話題にはなると思いますが、この本が注目されるのは実際に年収100万くらいでも十分に自活しようと思えばできることを体現していることが最大の要因でしょう。
    サークル、インターネットなどといった著者のいうお金以外の「ツール」を活用することで「協力」しながら生きていっているという事実がこの本に作品としての価値を与えているのだと思います。

    個人的な意見として、著者の言うように現代も歴史の流れの一つであり、今後も十分に変わっていく、その転換期の最中なのだから、生き方、働き方も多様化してもいいのではないかな、と思います。

  • 素直に面白い生き方だと思った。
    でもなぜ少し退屈そうに思えてしまうのだろうか。
    人は生きている上で、例えばお金が無限にあって遊んで暮らせれば幸せになれるかというとそうでは無いというのがここに思える。
    やりがいを見つけたり、失敗して努力したり、何かを見出したり、心揺さぶられる何かを見つけたり、新たな自分を生きている中で泥んこのように生きている方が楽しいように思う。(楽することが悪いことではない

    人生を生きる上で概念なく幸福を見つけることはとてもたやすく実は難しい。
    心のワクワクが、魂が少し足りないように感じてしまった。しかしとても頭のよい新たな幸福な生き方でもあると思う。
    がむしゃらに懸命に生きている人が美しく見えるのはなぜだろうか。

  • 先日の「知の整理術」から引き続き。割と感覚を開けないで読んだ。

    元ニートの幸福術。

  • 世の中の人たちは、「働くこと」や「家族を作ること」や「お金を稼ぐこと」に縛られすぎているから、それらから開放されて自由に楽に生きましょうよと、筆者は問うている。 だからと言って、筆者のように定職につかず、シェアハウスで暮らすような、ある意味仙人のような暮らし?(笑)を私はしたいとは思わない。けれども、この本を読んで、世間で「普通」といわれている価値観と言うのは、意外にも「普通」ではなく「窮屈」であることが分かったので、そんな価値観を気にせずに自分らしく、自由に生きようと思えた。

  • 好きな仕事ではないし、結婚する予定もない。趣味はゲームくらいだったが最近やめた。
    余り有意義な人生ではないが、この本を読んで救われたというか、気が楽になった。
    私もphaさんの生き方をしてみたいけど、そこまで仕事は苦でないのと、やめた後の生きる術がないので、とりあえず、本を読んで知識を蓄えようと思う。

    丁度、作中で本の紹介もしてくれてたので、その中から何冊か読もう思います。

  • 「普通とされる生き方・価値観に固執して苦しむ必要はない」というメッセージ。筆者のニート的な生き方と紹介される書物が、「ゆるくてシームレス」な選択肢を示している。 生きるために大事なことは、「一人で孤立せずに社会や人とのつながりを持ち続けること」と、「自分が何を好きか、何をしているときに一番充実や幸せを感じられるかをちゃんと把握すること」だ。それらの価値基準を持つことで、自分なりの多様な生き方・価値観を見出すことができる。 私は「自分の居場所やつながりを作り出す力が弱いな」と思った。テコ入れしたい。

著者プロフィール

一九七八年大阪府生まれ。作家。著書として『どこでもいいからどこかへ行きたい』『しないことリスト』『夜のこと』『人生の土台となる読書』など多数。大学生のときに京大短歌会に少しだけ参加。第5回笹井宏之賞では最終選考に残る。文学系ロックバンド、エリーツの一員としても活動。東京・高円寺の書店、蟹ブックスでスタッフとして勤務している。

「2023年 『おやすみ短歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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