ウツボカズラの甘い息

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344027718

感想・レビュー・書評

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  • 化粧品販売講師から詐欺の片棒担ぎや殺人犯に仕立てられた女性の事件の背景を丁寧に洗っていくうちに、次から次へとウツボカズラのように甘い蜜で巧みに獲物を惹きつけ毒牙にかけるかのごとく詐欺で金をだまし取る犯罪に手をそめていく真犯人に刑事達が迫っていく展開でしたが、展開はとても面白かったのですが、真犯人にたどり着くきっかけがそんなにうまい偶然ってある?というところがやや腑に落ちないところがありましたが、まあそうでもないと事件解決には至らないよなと納得でもありました。

  • ここまで他人に入り込める加奈子がすごい、と。文絵の方にもそういうオチが待ち受けているとは、と思っていた展開と違っていて面白かった。

  • ウツボカズラとは食虫植物の一種。甘いにおいでターゲットを誘き寄せ、養分をすべて吸い取り次々に変容を遂げる。死んだ女に成りすまして、名前を騙り悪事を働く。後半は少し急ぎ足過ぎてもうひとひねりほしい感じ。乃南アサにもウツボカズラの作品があったような。柚木作品はやはり検事シリーズの方が好きかな。

  • 犯人の正体は? たどり着けるか? でページを進めた。文絵の最後の行方も刑事の二人のやりとりも少々雑に思え、最後は犯人の独白で終わるのかなと想像できたけれど、柚月さんの文章が先を促し、最後までビシッと読めました。詐欺については、そんなに上手くいくもんかいなと思いますが。
    読者として、傲慢な言い方かもしれませんが、柚月さんはうまく成長してきているなと感じます。

  • 文絵が主人公だと思って読んでたけど、違ってたね。最後バタバタした感じだったけど、面白かった。ドラマっぽいね。
    秦はシリーズになりそう。

  • *容疑者は、ごく平凡な主婦――のはずだった。殺人と巨額詐欺。交錯する二つの事件は人の狂気を炙り出す。戦慄の犯罪小説*
    よく出来たお話だと思います。2時間ドラマにぴったりな感じ。まあ、そんなにあっさり痩せられるか?とか、そんな簡単に丁度いいターゲットが見つかるか?とか、少々の突込みはありますが。

  • 8作目 だんだんよくなってきた。柚月さんの特徴
    1) やたらと、時間をとらせた詫び、を言う
    2) 書名の意味は、最後の方にならないとわからない

  • よく言われる「2時間ドラマ向け」とか「火サスレベル」について考えてみる。
    ギャグやパロディのネタにされあんなものは〜と揶揄されながら次々と新作が作られ昼の再放送でさえ高視聴率の人気振り、その秘密と言えばやはり主人公に寄り添って事件を解決出来るわかりやすさだろう。
    この柚月さんのサスペンス劇場も船越英一郎が演じるであろう刑事になりきって楽しめる王道一直線、上手いと思うし面白い。
    でもビジュアルも制作費も気にしない紙の上なのだからもっと膨らませてもいいんでないかい?
    テレビで出来ないことがラストシーン東尋坊からオーストラリアへのグレードアップだけでは寂し過ぎる

  • 1月-1。3.5点。
    冴えない主婦が、幼馴染みと出会い磨かれる。化粧品の
    宣伝販売へ。同時並行で別荘での殺人事件が。
    真犯人は主婦なのか。

    あっという間に読めた。結構よくあるストーリーかな。
    でもまあまあ面白い。2時間ドラマ向け。

  • 何が真実なのか、何重にも嘘や秘密がかくされていた。共通の思い出があっても顔を知らない昔の同級生には要注意。

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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