- Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344027916
作品紹介・あらすじ
1943年初頭、陸軍参謀本部は戦局転換を目的としたアメリカ経済打撃策「米ドル紙幣の偽造計画」を開始。だが、実行を目前に第二次世界大戦は終わり、偽ドルの原版と印刷機は陸軍特殊部隊によって破壊・隠蔽されたはずだった-。1947年夏、東京で起こった殺人事件の現場で旧陸軍が製造したと思われる偽造ドル紙幣が発見された。消滅したはずの計画が露見することを恐れた日本政府は、印刷機回収のため秘密裏に捜索を始める。手がかりは当時、印刷機破壊を命じられたまま行方不明となった6人の将校。しかし、そこにはGHQによって巧妙に仕組まれた偽装の罠が待っていた!!
感想・レビュー・書評
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戦後直後、GHQ支配下の日本で、偽ドル紙幣印刷機を巡り、日米露の騙し合いが勃発する。
最近、この時代の陰謀モノが流行ってるのかな??この手の作品に出会う機会が増えた気がする。まぁ、中野学校出身の元陸軍スパイとか、陰謀モノ好きな私には堪らないワード満載で好みなんですけど。
この時代ならではか、資本主義と共産主義、日本政府とGHQなど、組織背景が複雑に入り乱れていて、誰がどこでどう繋がっていくのか、最後まで気が抜けない。にしても、ちょっと複雑にし過ぎな気もしないではないが、最後のどんでん返しは痛快で面白かった。文中で語られる通り、またこの四人での活躍を読んでみたいな。 -
映像化を意識していると思われる造り。
アイテム、登場人物が多いわりに、出し入れはスムーズ。場面転換が必然的に多くなるが、それが読み進めやすさにもなっている。
終末部、戦闘場面が長く、高まった謎解き意欲を損ねているのが残念。