そして、何も残らない

著者 :
  • 幻冬舎
2.66
  • (0)
  • (7)
  • (39)
  • (14)
  • (8)
本棚登録 : 196
感想 : 38
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028173

作品紹介・あらすじ

真琴は高校の卒業式を終え、既に廃校となっている母校の平静中学校を訪ねた。朽ち果てた校舎に、彼女が所属していた軽音楽部のメンバーが集められたのだ。目的は中学三年のときに部を廃部に追い込んだ教師への復讐。だが、再会を祝して全員で乾杯した瞬間、ミニコンポから、その教師の声が響き渡った。「平静中学校卒業生諸君に死を」。一同が驚愕するなか、突然メンバーのひとりが身体を痙攣させ、息を引き取る。真琴は警察に連絡をしようとするも、携帯電話の電波が届かない。しかも学校を囲む川に架かる橋が何者かによって焼き落とされ、町に戻ることができない状態になっていた…。すべて伏線、衝撃のどんでん返し…。究極の「青春+恋愛」ミステリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読み進めながらアレコレ推測したのですが、『犯人はこうなるの!?』『いや、まさかのこっち??』『でも待てよ…』とぐるぐるしまして、最終的に、私の予想が3回転半くらいでんぐり返ったところが結末となりました…笑。
    青春だなぁ。青いなぁ。若いなぁとしみじみ。

    全部消えてもロックンロールは終わらないぜ。

  • <アガサ・クリスティー賞作家が放つ

    現代版「そして誰もいなくなった」。>の

    キャッチフレーズ。



    その心づもりで読んだが、

    登場人物になかなか共感しずらく、

    ストーリー展開も上滑りし、

    結末にも、「ン?」という感じで…。



    この作家さん、好きなんだけどなぁ。





    高校の卒業式を終えた上村真琴は、

    中学校時代の軽音楽部の仲間から、二年前に廃校になった

    母校に呼び出される。



    その目的は、当時、軽音楽部を目の敵にし、

    廃部に追い込んだ体育教師への復讐だという。



    ここら辺の展開から、心がうまく乗っていかない。



    外との連絡が断たれた廃校の中で、

    集まった昔の仲間が次々に死体となる。



    仲間が集められた真の目的とは…。

  • 誰と誰がなんなのか?ということをしっかり理解しながら読まないといけない。それは確かに正しいのだが、そうした作品はいかに複雑な関係性でもあっても、それを複雑に表現するだけでは読んでる方にハードルの高い作品になる。そのあたりでちょっと混乱したなぁ。

  • 途中ものすごい山田悠介みたいで、「ええー……('A`)」と思ってたけど、トリックとラストに向けての展開は森晶麿ワールド全開だった。
    今回は歌、特にロックが大きなテーマだったので、なかなかおもしろかった。
    ナユタの存在は本当に神秘的だった。対極的に軽音部OBOGがすごい噛ませ犬っぽい。

  • こじらせた人間関係と、それを割り切る事も忘れる事も出来ない中学時代の元軽音部のメンバー達。
    時が経ち、母校に集められた彼らに起こる事件と過去の精算。

    青春ってのは脳内で歳を取るとやたらと懐かしく美化されてしまうもの。
    10代の頃の無駄に肥大化した自意識と自尊心と言った黒歴史を思い出す、ヒリヒリと痛い物語。

  • う~んー…。一章読んで、やめました。
    一応全ページ目を通しましたが、何だか和食のお店で不味いピザを食べさせられたような違和感。
    私には合わない作品でした。残念。

    今まで森さんの当たり作品ばっかり読んでたのかな?
    こういう作品もあるのですね。
    でも、これからも森さんの事は応援していきたいな。

  • 過去を清算するために廃校になった校舎に集まる元軽音部関連のメンバーたち。なかなかありえないような場所で、久々に復讐かねて演奏しようと集合しましたが、次々とメンバーが以前に作った曲の歌詞と同じように殺されていきます。過去を思い出しながら解決のために頭を巡らしますが、糸口はつかめないままばたばたと倒れていきほんとに誰もいなくなっちゃうんじゃと。正直最後は、手をかけたのは妹だと思ってたので、そうか・・でした。しかしこの道をいくとまた妹に邪魔されそうですが、どうなんでしょう、ナユタが中間に立つんでしょうか。

  • 大好きなクローズドサークルものですが、なんだかちょっとものたりない。

  • +++
    真琴は高校の卒業式を終え、既に廃校となっている母校の平静中学校を訪ねた。朽ち果てた校舎に、彼女が所属していた軽音楽部のメンバーが集められたのだ。目的は中学三年のときに部を廃部に追い込んだ教師への復讐。だが、再会を祝して全員で乾杯した瞬間、ミニコンポから、その教師の声が響き渡った。「平静中学校卒業生諸君に死を」。一同が驚愕するなか、突然メンバーのひとりが身体を痙攣させ、息を引き取る。真琴は警察に連絡をしようとするも、携帯電話の電波が届かない。しかも学校を囲む川に架かる橋が何者かによって焼き落とされ、町に戻ることができない状態になっていた…。すべて伏線、衝撃のどんでん返し…。究極の「青春+恋愛」ミステリー。
    +++

    内容紹介にある通り、まさに伏線だらけである。そして、現在は高校卒業間近であると言っても、事件の発端となった中学時代のことが多く語られているのである。ほんとうにこれが中学生?と思うようなっ描写ばかりで、いささかついていけなくなる。本歌取り、というか、見立て殺人によって、橋が壊されて閉じ込められた廃校で、次々にかつての仲間が殺されていくのだが、いくら伏線があっても、これほどうまくいくものだろうかという気がしなくもない。これによって、誰かカタルシスを得たのだろうか、あるいは幸せになったのだろうか、というところも気になる。後味がいいとは言えない一冊ではある。

  • かの名作「そして誰もいなくなった」は未読なのですが、多少のツッコミ所はあるものの絶海の孤島ものとして楽しく読めましたし、この結末は予測できませんでした。久々に「そして誰もいなくなったっちゃ!?」が観たくなりました…って、通じる人は少ないか(笑

全38件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森晶麿の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
東野 圭吾
米澤 穂信
湊 かなえ
辻村 深月
東野 圭吾
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×