鍵の掛かった男

著者 :
  • 幻冬舎
3.87
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本棚登録 : 1134
感想 : 152
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  • Amazon.co.jp ・本 (540ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028333

感想・レビュー・書評

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  • 中之島の背景描写がくどく、その割に事件の舞台(銀星ホテルや関係者)の魅力が感じられずダラダラっと読んでしまいました。年表を頭に入れるような丁寧な読み方をしていないため、梨田と鷹史の関係もあからさまに思え、なかなかたどり着かないのもモヤモヤ。被害者のドラマよりもあっと驚く真相に期待したいシリーズなので、今作はやや残念でした。

  • 作家・学生ともにアリスシリーズは全部読んでるし、長く頑張ってほしいと思ってる作家なんだけど、会話の不自然さがずっとずっと気になってる。この話に限ったことではなく、特に登場人物が過去の出来事を話すせりふがものすごく説明調で、気が削がれるのでいっそ地の文で書いてくれないかな。文章力がないとはまったく思わないのでもっとこなれてほしい。あと、土地の描写が必要以上に長いのも。ただこれは作者の趣味っぽくて微笑ましいし読み飛ばしてもまったく問題ないのでいいんだけども。内容は、良くも悪くも不変のいつもどおりのミステリ。

  • 大阪にある小さなホテルで死んだ男。ホテルに5年ほど住んており、ホテルスタッフや常連客には有名だった。男の死は、警察によって自殺として断定されたが、常連客である大物小説家に自殺か他殺か調べてほしいと有栖は依頼された。しかし、探偵役の火村は大学の試験で不在。ワトソン役の有栖が調査に乗り出す。


    有栖川有栖と波長が合わないのか、読むのにすごく苦労した。でも、とりあえず死んだ男が自殺なのか他殺なのか気になって仕方なくてなんとか読んだかんじ。
    でも、読んでる間に『もしかして、この人とこの人って…』とか『この人…』って思っていたらほぼ当たってて、えーってなった。


    短編とか読んだことがあって、今回みたいに特に気にならずに読めたはずだった。だけど、今回はダメだったなぁ。たまたま今回の物語が合わなかっただけ?



    2017.8.2 読了

  • ミステリ好きとして有栖川有栖は読んでおくべきかなと思い、初めて手に取ったのだが、正直退屈だった。
    とにかく大阪の中之島の描写がダラダラと長く、建物の歴史や地理が事細かに描写されるのだが
    土地勘も全くないし、こちらはミステリが読みたいので、興味もなく苦痛だった。淀殿の話もやたらと長い。それらの長々とした説明が最終的に真相に関係してくるのかと思いきや、全く関係がない。冒頭の中之島の地図も真相に全く関係がないのにビックリ(ミステリで冒頭に地図があったら、トリックに関係していると普通思う)。
    また犯人の決定的な動機についてヒントが無く、最終章で突然出てくるので知らんがな…と感じる。全体的に独白や会話も含め余計と感じる内容が多く、もっとコンパクトにまとめて欲しいと思った。537ページという大作で、最後にも「原稿枚数972枚」とわざわざ原稿の枚数まで書いてあり(この作者だと恒例なの?)あとがきにも「書くべきことを書いていたら長くなった」とあるが、絶対もっと短くて面白くできただろう。
    途中で読むのを諦めようかと何度も思ったが、評価が高いので頑張って読んだ。登場人物の繋がりや真相はそれなりに面白いので残念。有栖川有栖はもう読まないと思う。

  • 有栖川有栖著 

  • 梨田稔は、5年以上にわたって大阪市中之島の古き良きプチホテル銀星ホテルのスイートルームに住み続け、ホテルの支配人をはじめとする従業員や常連客からも愛された。
    梨田が自殺するはずない?
    死の真相、謎の人生

    ストーリー面白いが、サプライズが微妙だなぁ?

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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