ビューティーキャンプ

著者 :
  • 幻冬舎
3.14
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本棚登録 : 498
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028937

作品紹介・あらすじ

苛酷で熾烈。嫉妬に悶え、男に騙され、女に裏切られ。ここは、美を磨くだけじゃない、人生を変える場所よ。並河由希の転職先はミス・ユニバース日本事務局。ボスは、NYの本部から送り込まれたエルザ・コーエン。ブロンドに10センチヒール、愛車ジャガーで都内を飛び回り、美の伝道師としてメディアでひっぱりだこの美のカリスマだ。彼女の元に選りすぐりの美女12名が集結し、いよいよキャンプ開始。たった一人が選ばれるまで、運命の2週間。小説ミス・ユニバース。

感想・レビュー・書評

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  • テレビか何かで紹介されているのを見て興味をもった本。
    図書館で借りて読みましたが、思ったよりも内容が薄かった。
    書きたい世界観は伝わってくるんだけど、そこまでいききれてないという印象。

    この本の主人公はミスユニバースの女性プロデューサー、エルザの通訳をする女性。
    彼女の目線から世界一の美女を目指す女性たちの様子やその世界、エルザという女性について描かれている。
    ミスユニバースを目指す美女たちはエルザの主催するビューティーキャンプに参加し、そこで世界一の美女になるため鍛えられる。
    その間に、元カレがらみの借金でヤクザにからまれる女性がいたり、カレにミスユニバースのファイナルに参加する事を反対されやめると言い出す者がいたりと、様々なトラブルがありつつ・・・。

    今までミスユニバースという世界について書かれた本を読んだ事がなかったので、「ああ、こういう世界なんだな~」と興味をもって読めた。
    ただ、思ったほどドロドロした女どうしの足の引っ張りあいがある訳でなし、エルザというカリスマ性をもつ外人の女性プロデューサーがどこまで知っても惹かれるような人柄でないし、主人公にも魅力を感じないし・・・で、とにかく、全体的にうすらぼんやりしている印象を受けた。
    厳しくて毒をもつカリスマプロデューサーのちょっと人間らしい面とか弱い面とかが見えたらぐっと惹きつけられたのに・・・。

    ただ、ひとつの目標をもつ事によって強くたくましくなっていく主人公や美女たちの様子は読んでいて何となく分かるような気がした。
    本当に自信をもつ事って、こういう事なんだな~と・・・。
    そこにエルザという女性の吸引力とか、近くにいると感化されるカリスマ性みたいなのを感じた。

    美しいが故にいじめられたり、背が高い事を劣等感に感じたり、そんな様子を見るとぜいたくな悩みのように思えるけど、プラス面でも人と違うという事は何かとやりにくいのかな~と思ったりした。
    あと、結末を見ると、実力よりも結局は最も強くてしたたかな人間が勝ち残るって事か・・・と思った。

  • ただ単に女達の(超ド級の美しい女達の)闘いを描いた小説だと思っていた、その通り。

    で、何にどう救われるのか、女性としてじゃあ、どうすればいいかなどあんまり得られなかった。
    ラストの締め方、首を傾げる。

    この著者さんのエッセイ、目にするといつも、お高いモノ美味しいモノセレブな方々とのお付き合いネタが多くて、人生それだけじゃないよと思っているけれど、ここまでくるとそれだけなのかとも思考を捻じ曲げようとされてるみたい。

    やっかみ、嫉妬なのかもね。

  • ミスコンとか美女とかモデルとか、そういう類のものが好きなので読んでみました。2時間半くらいで一気に読了。
    いろんな美女が出てきて、もっと複雑にドロドロするかなと思ったけど意外とアッサリなスポ根系だったかな。

  • ミス・ユニバース代表候補12人での合宿(これをビューティーキャンプというみたい)を経て、ミス・ユニバース日本代表が選ばれるまでの過程を小説にしたものです。
    女の争いとかドロドロすごそうだし、ミスコンの舞台裏とか面白そうだし、美容&ダイエット大好きのマリコさんにぴったりの題材だなあと思いながら図書館で予約してました。

    が、今回はどうしちゃったのでしょう。
    ミスコンの舞台裏に驚くような話はないし、お得意のはずの女同士の心理戦の描写も全然深く描かれてないしで、普通にビューティーキャンプの取材報告をされてるだけのようでした。
    これならルポでいいんじゃない?というレベル。もっともっと掘り下げて欲しかったです。
    加えて、鶏ガラと言われた子がキャンプの途中で豊胸手術をして戻ってきても、そこから話は膨らまず。急にファイナリスト4名に今まで話に全く絡まなかった知らない子が出てきて、本番では奇跡が起こるで片づけられ、こっちはダレこれ?状態。などなど、何かの伏線か?本筋とどう絡む?と考えさせられたけど結局関係ないまま、という事柄が多くて・・・

    とにかく、ストーリーもダメ、心理描写もダメでいいとこなしでした。
    らしくないねえ。

  • ミスユニバースの日本代表選出のためビューティーキャンプで美に磨きをかける。美のカリスマエルザの無遠慮な忠告は信じられない成長を遂げさせる。彼女達の闘いも面白かったが、華やかな世界の中、ファイナリストとは全く違う異様なほど太った若いADのユリがエルザの手にかかるとどういう変貌を遂げるのか、知りたい。

  • わりとサラッと感。
    読んでるとドキュメントみたいな気持ちにもなってくるけど最後であーフィクションだった!って思える気持ちのいい進み方。
    今度からミスコンのドキュメントとか違った見方で見れるかも。
    でも最近はそういうテレビないよね。

  • この人がなっちゃうのって感じでした。
    さくっと読めるのがいいところ。

  • ミスユニバースの日本代表を決めるキャンプ生活。美しく賢くあるのには、尋常ではない努力があるということ。
    表面だけをみて天から授かったものだと捉えず、そこにはとても努力があるだとわかると、ミスユニバースに選ばれた人の見方が変わる作品です。
    リアルな感じ。林真理子の美を描く小説。

  • ミス・ユニバースに向けての過酷な修行と各候補の人柄や背景を織り混ぜた話。
    認めたくない部分だけど共感できる人間の心理。だんだんエリザの強気思考に洗脳されそうになる。最後のグランプリが選ばれるまでの流れがチープで雑だった気はするが、さらっと読めて楽しめた。

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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