- Amazon.co.jp ・本 (138ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344029088
感想・レビュー・書評
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益田ミリさんの絵って、一見、誰にでも書けそうに見える普段着なシンプルさなのに、何故こんなにも心を動かされるのかというと、私たちの内に抱えている、言いたくても言えないリアルで繊細な思いを、そっと何気なく登場人物たちの言葉や台詞に変えて吐露してくれる、そんなところにあるのだと思いました。
「週末、森で」から約7年後に発売された、この続編は、前作の二番煎じではない、新たな登場人物とテーマが印象的であることに加え、前作でメインだった、早川さん、マユミちゃん、せっちゃんの三人娘の森林浴で癒やされる心地好さと、人生への悩みに活路を見出す要素は健在で、更なる木々や草花の雑学によって、それがもたらされるのは、人間より遥か昔からそこにある、生きることにかけて大先輩である、自然への感謝と敬意の念を感じさせられて素晴らしいですし、『実がならない木はあっても、花が咲かない木はないんだよ』の早川さんの台詞は、決めつけられた価値観に縛られる人を、きっと解き放ってくれる、そんな希望を感じさせられました。
また今作は、早川さんが一児の母となっている点も印象的で、時に悩む息子の「太郎」に対して、『お母さんは太郎がよその子と違ってもいい』や、『生きがいはひとりひとり自分の中にしかない』といった、親は親の人生、子どもは子どもの人生と、そこは親子であっても、きっちりひとりの人間として見てくれている、これは厳しいようでもありますが、いつかそれを実感する日が、きっと来ることを知っているからこその(ちょうど早川さんが都会から田舎に住もうと思ったように)、母親としての思いだったのであろうと感じましたし、この思いを抱えながらの、終盤に於ける早川さんの意外な胸の内は、普段の明るい雰囲気とのギャップもあり、より心に響くものがありました。
それから、タイトルの「きみの隣りで」には、今回、登場する皆が皆、共に生きていることを実感させられて、そこには誰かが(人とは限らない)、必ず側にいてくれて、中々言葉にしづらい思いをそっと聞いて、それに応えてくれる。それが人から人へ少しずつ繫がっていくことで、新たに生きたいと思わせてくれる輪が広がっていき、やがては温かみの輪に変わる。そんな始まりのきっかけを表している、素敵なタイトルだと思いました。
そして、私が思う益田ミリさんの最も凄いところは、作品への評価の良し悪し関係なく、いきなり私の心の隅に隠しておいて見て見ぬ振りをしてきた部分に優しく触れてくれる点にあり、今回はそれが、子離れ出来ない母親に悩むヒナちゃんの思いと共鳴したことで実感し、それは彼女自身、母親を思いやっているだけに、尚更辛い部分があるのもそうだし、それでも早川さんの言葉を必死に手繰り寄せての、『飛べ、あたし、飛べ!!』は、私も心の中で一緒に叫んでいたし、その後の『傷ついたって生きていけるように、わたしは生まれてきたんでしょう?』には、少し前に仕事で傷ついた思いに、そっと寄り添ってくれたようで、思わず涙が出ました。 -
以前読んだ、『週末、森で』の続編です
益田ミリさんの本の中でいちばん好きな本
早川さんが、結婚して子供を産んでいた
自然で柔らかく、自分を持っているままの早川さん
マユミちゃんもせっちゃんも、ちゃんと歩んでいた!
涙が出るくらい良かった。優しかった。
昨日の夜中に読み終わって、ジーーンとして
益田ミリさんを教えてくれたお友達に思わずLINE
彼女も、読んで「しみじみするね~」と感想を教えてくれた
そう、しみじみするのですよ -
子供が生まれたらまた読みたい。
子供と一緒に楽しみながら子育てしていくっていいなと。
漫画だからすぐ読み終わった。 -
益田さんの作品の中でもかなり好き。
森と共存する穏やかな暮らし。
「優しい木」ってすごくいいなあ。
人よりも動物や植物のほうが分かり合えるときって本当にある。 -
森の近くに住む早川さんと街で働くマユミちゃんとせっちゃんの話。
早川さんが素敵。これに尽きる。お取り寄せが大好きな早川さん。わかってらっしゃるが口癖。植物の豆知識を森の中で披露してくれる。そんな知識を教えてあげたい人が大好きな人だよと諭す早川さん。森で出会う人との一期一会なやりとりの中に裏の登場人物のつながりも見える。
たたけば埃が出てくる男など面白い表現も出てくる。
いきがいはひとりひとり自分の中にしかない -
『週末、森で』の続編。
早川さんの言葉が、しみじみと心に刺さる。
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働いている時、結婚する前のこと、結婚した後、子供ができる前、出来た後、私は一人なのにいろんな状況に、変化する度に私が変わっていく。
一本芯が通ってたら…変わらないとは思うけど、その芯も何本かある。
早川さんのように子供がいても一人旅したい、というか、してもいいと言ってくれる周りの人が欲しい。旅自体は必要なことではない。
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どこを切っても勇気づけてくれるような名言がたくさん出てきます。
...
それから、なおなおさんのスキー場の思い出、懐かしいですね~(*'▽'*)
ちなみに、今年もスキーは行かれるのですか?
今度こそ、程良い感じに雪が積もって欲しいですよね。
今年(来年!?)こそ、堂々と「空を飛んでる!」と言い放ちたいものです。スノーマンも作りましょう(笑)
今年(来年!?)こそ、堂々と「空を飛んでる!」と言い放ちたいものです。スノーマンも作りましょう(笑)
今度こそ、なおなおさんの願いが叶いますように。
今度こそ、なおなおさんの願いが叶いますように。