ツバキ文具店

著者 :
  • 幻冬舎
4.15
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本棚登録 : 9906
感想 : 1050
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344029279

感想・レビュー・書評

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  • 図書全体の柔らかい雰囲気と描かれる丁寧な人間模様がすごく綺麗で、読み終えるのがもったいないと思えるほどでした。続編を読むのが今から楽しみ。

  • NHKで多部未華子ちゃん主演で放送されたのですが、
    私の中の鳩子ちゃんはまさに多部未華子ちゃんそのままのイメージです。バーバラ夫人の江波杏子さんもピッタリ!!
    この本を読んで、広島に住んでいた私も鎌倉ファンになり、念願の御成町のスタバや鶴岡八幡宮に行くことができました。
    鎌倉、素敵ですね〜♪

    自分で出す手紙さえなかなか書かない今、その人になりきり手紙を書く、本当に難しい事だと思います。
    その一つ一つがとても感動的でそれぞれの文字や紙、ペンがまた素敵で…

    登場人物もお話の内容も大好きな本でした。
    ぜひ、皆さんにオススメしたいです。

  • 鳩子さんの暮らしが眼に浮かぶようです。人は、いろいろな人と出会って生きていくのですね。おばあちゃんへの手紙、ジーンときました。

  • 鎌倉の季節行事や食べ物、実在のお店が色々出てきて、行った事があるお寺やお店もあり、とても楽しく読めた。

    そして代書屋の主人公への依頼を通して描かれる
    様々な人間模様が味わい深く
    手紙に関する知識(書体や濃淡、筆記具や紙、インク、封蝋、切手などなど)も細やかで奥が深い。
    実際の手書きの文面も載っているので
    書体の違いがわかって本当に面白く読めた。

    「かたつむり食堂」は母親だったが
    本作は祖母と生きているうちに和解できない。
    主人公は後悔のかたまりだが、小さい頃からの厳しさを思うと致し方ないかなと思う。

    先代(祖母)は誰かの気持ちを誰かに伝える仕事をしているのに
    自分の一番大切なひとには、本当の気持ちを
    伝えられない。そういうものかもしれない。

    おとなりのバーバラ婦人、男爵、パンティー、
    QPちゃん、みーんないい。

  • 鎌倉で先代(祖母)がやっていた文具店を継ぎ、鳩子(主人公)と様々なお客やご近所さんが織り成す、春夏秋冬の物語。

    文具店は依頼人になりかわって手紙や宛名書きをする代筆屋という仕事もこなす。

    その代筆も様々でラブレターや天国からの手紙、絶縁情や借金を断る手紙など鳩子が内容や文字まで本人になりかわって相手に気持ちを届ける。

    ひとつひとつの代筆を終えるたび感性豊に成長していく彼女。ラストは厳しく育てられ良い思い出がなく恨みまであった先代へむけて手紙をかく。

    登場人物も個性つよくワクワク読めた。
    ほんわかあったかい気持ちになれた。
    ツバキ文具店を探しに是非鎌倉へいきたい。

  • 正直最初はたんたんと大きな事件もなく進んでいくのが、退屈だと感じてしまいました。でも「春」のところが素敵すぎて、好きになりました。

    現代では書く機会が減ってしまったけれど、手紙というものはやっぱりいいなと思いました。文字を変えることで、あんなに伝えたいことや人柄までもが変わるのかと驚きました。特に鏡文字のところは、実際に鏡に写して観てみました。あれはすごい!

    鎌倉の風景や料理店の描写が良くて、また鎌倉に行きたくなりました。まだ紫陽花の季節に行ったことないので、ぜひ行ってみたい!

  • 気持ちがほっこり暖かになる心のサプリみたいな本。
    本を読んでる間は、鎌倉の町でゆっくりとした時間を過ごしてるような気持ちになれます。
    代書屋という仕事、初めて知りました。綺麗な字を書ける人が代わりに書いてあげるというだけではなく、その人になりきりその人のイメージの字でお手紙を綴る。
    奥が深い。お話しごとに主人公のポッポちゃんが書いたお手紙が付いていて、これがまた字も内容も素敵。
    久しく遠ざかっている美文字練習帳を開こうと思いました。
    今回も美味しそうな食べ物が出てきて、お腹もグーっと。小川糸さんの食べ物の描写って本当にお腹が空いてきます。
    実在するお店や名所がたくさん出てくるので、いつか本を片手に鎌倉に行ってみたいなと思いました。

  • 私は手書きの字がとても好きだ。書道を小さい頃から習っていたけど、私の一番好きな字は、中学校の国語の先生の字だと思う。本当に本当に大好きな字だった。
    鎌倉にあるツバキ文具店は、文房具店の傍ら代筆屋としても営業している。店主は先代からお店を引き継いだ20代後半の雨宮鳩子、通称「ポッポちゃん」である。そんな彼女の元に、お悔やみ状や離婚を報告する手紙、借金を断る手紙や、天国からの手紙、絶縁状など様々な代筆の依頼がある。それを鎌倉の風景と美味しそうな料理店、春夏秋冬という季節の移り変わりの中で、素敵な人たちと共にゆっくり描かれる。
    代筆屋とは、ただ綺麗な字で代筆するわけではない。その依頼者になりきって、その人の人柄や思いクセなどもまるっと抱擁して文字に乗せて書く。本当に、それぞれの手紙によって字が全然違うことに驚きました。こんな事が出来るのか!と。それぞれの字に性格があると思うけど、私は鳩子自身の字が、一番好きだったな。
    丁寧に相手を想って書き綴る文字は、その人となりや温もりが感じられて、私はやっぱり大好きです。

  • ・死ぬということは、永遠に生きるということでもあるのかもしれない

    ・夜書く手紙には魔物が潜んでいる

  • ハートウォーミングで、時にジーンとくる。
    鎌倉の街並みや暮らしが、代書屋の仕事と絡み合う。穏やかな時間の流れ。巻頭の地図を片手に、鎌倉を歩きたくなる。
    ポッポちゃんの選ぶ、文房具が魅力的。手書きする機会はめっきり減ったが、気に入った文房具で何か書きたくなる。

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著者プロフィール

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。その他に、『喋々喃々』『にじいろガーデン』『サーカスの夜に』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ミ・ト・ン』『ライオンのおやつ』『とわの庭』など著書多数。

「2023年 『昨日のパスタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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