ツバキ文具店

  • 2831人登録
  • 4.18評価
    • (288)
    • (353)
    • (110)
    • (14)
    • (3)
  • 321レビュー
著者 : 小川糸
  • 幻冬舎 (2016年4月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344029279

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ツバキ文具店の感想・レビュー・書評

  • 本屋さんの次に大好きなのが文房具屋さん。
    小学校のそばにあった、古くて薄暗い文房具屋さんを思い出しました。

    鎌倉の山の手にある「ツバキ文具店」
    そこで祖母から引き継いだ”代書屋”をしている鳩子。

    まず、この代書というお仕事に驚きました。
    ただきれいな文字で書けばいいのではなく、
    聞き取りをして手紙の文章まで考える。
    書く内容に照らし合わせた手紙の形式、紙の質、それにあったペン選び、色使い、文字の形にいたるまで。

    ”権之助さま”のご遺族へ宛てた「お悔やみ状」がツボでした。
    なかでも胸を打たれたのは、「結ばれなかった初恋の人へ宛てた手紙」
    相手の現在の幸福を願いつつ、自分は元気で生きているとだけ伝えたい。せつない…。
    あと、「天国の夫からの恋文」もよかった。
    他にも、借金の断り状や離婚のお知らせだったり、いろいろあって。

    鳩子の周りにいる人たちがみな温かくて、
    人とのつながりの大切さが心にしみます。

    ただね、先代の手紙を読んだときの鳩子が、あまりにそっけなくてつらかったです。
    先代としか呼べなかった祖母との関係性や、鳩子の心の傷はわかるんですが…。
    最後の涙はどうかおばあちゃんに届いていてほしい。

    あまり書かなくなってしまったけど、手紙っていい…。
    そしてやっぱり自筆の手紙がいいなぁ。
    心が伝わる気がするんですよね。

  • 読みながら少しずつ私の心と身体の中が、何か温かいもので満たされていくのを感じた。
    遠い昔にどこかで失くした小さな宝物のような、そんな大切ななにかで満たされていく。
    そして、最後の最後に、その温かいものたちが私の瞳からあふれだし、声をあげて泣いてしまった。
    あぁ、そうだ。この温かさは懐かしさであり忘れてはいけない人への想いだったんだ。
    もう2度と会えない人に、あのとき伝えられなかった言葉。もしも少しだけ時間がずれていたら、もしも奇跡が起こっていたら、もしも…
    そんなもしもに押しつぶされるように心から押し出して見ないようにしていた想い。
    どうせ伝えることなんてできないのだからと忘れていた想い。
    そんな想いたちを手紙に書きたい。いつか私も歳を取ってここから去る時が来たら、一緒に持って行こう。
    長い長い手紙を書こう。ありったけの思い出を書こう。そして「ありがとう」の言葉を最後に添えて。

  • 鎌倉の文具店を舞台に、そこで生活するポッポちゃんこと鳩子の日々の丁寧な暮らし。
    穏やかな時間の流れは凄く心地良いのだが、私の事情で疲れてる夜に読むと心地良さが眠気を誘い前半は読むのに苦戦。
    休みの日に一気に読み切った。
    こういう本は休みに読むべしと心に誓った。

    私情はさておき、本当にいいお話だった。
    先代との苦い思いがずっと心の中にあって、鎌倉のいろんな人に出会うたび、そしていろんな人の代筆をするたび思いが変化していく。

    私もバーバラ婦人伝授のキラキラをやっていきたいな。

  • 小川 糸さんの本は、素敵な人生の歩み方を示していると思う。この本は、鎌倉に住む代筆屋の女性を中心とした1年に渡る日常を描いた物語。主人について、仕事を通しての心の機微、そして成長を感じた。私も仕事を通して、さらに成長したいと思った。その為には、仕事にのめり込み、苦しまないといけないと本文が言っているように思う。(プロの代筆屋として、その人に成り切って文章を書くことから。)
    相手に手紙で伝えると言う行為の深さを知った。相手に何か伝える時は、伝えるべき内容さえしっかりしていれば良いと思っていたが、相手のことを一歩深く考えれば、どの種類のペンで書くか(ボールペン、万年筆等。また、どのメーカーのもの等)どの紙に書くか、封筒は、切手は。想像は無限に広がり、考え抜いただけ、相手に想いは届くと言うことを。
    これは人生・仕事に通じることで、何処まで相手のことを考えて行動できるかによって、結果が違ってくると思う。今思うことは、相手を思う気持ちが浅いのではないか。もっと深く考えて行動出来れば、幸せな方向に持っていけるのではないかと言うことです。
    たくさん考えることが出来、さらに深い感動を得られる本でした。

  • 自分のことは、自分が一番わかっているなんて
    きっと思い込みだ。
    何の取柄もないと思っていた自分が、
    他人から見たら憧れの存在だったり
    祖母から愛されなかったと思い込んでいたのに
    実は大切に大切に育まれていたことが後でわかったり。。。
    祖母の残した鎌倉の小さな文具店で、
    代書の仕事をしながら
    主人公は少しずつ少しずつ自分の姿を見つけて行きます。
    代書という仕事、
    誰かの代わりに手紙を書くなんて・・・と
    思ったけれど
    他人だからこそ本人以上に気持ちがわかって
    正確に言葉に綴ることができるということも
    あるのかもしれないね。
    手紙の持つ温かみと字を書くということの大切さを
    思い出させてくれた物語でした。

  • 鎌倉が舞台の文具店というより「代筆屋」の物語。
    色んな人からの依頼を受けて、『手紙』を代筆する主人公の想いが伝わる。
    依頼者の代筆をする背景を思い、紙や筆記具の種類をも代えて文章を書く。
    その奥深さには驚愕させられる。

    自分も字が汚いどころか、最近ではパソコンの入力すらおぼつかないのが、恥ずかしい^^;

  • ドラマ化で知って借りました。
    小川糸さん、読むのは初めてです。
    「食堂かたつむり」は映画を観たことがあり、不思議な世界を描く作家さんなんだなと思っていました。
    なんとなくだるくなりそうな作風かと思って敬遠してましたが、読んでよかったです。
    心が洗われる、とてもいいお話でした。

    鎌倉の古い文具店で祖母に育てられた鳩子(ぽっぽちゃん)。祖母(先代)は文具店を営みながら、人の手紙を代筆する代書も請け負っていました。
    先代の死後、代書屋を継いだぽっぽちゃんの元にさまざまな依頼人が現れる・・・。

    ただ単に代筆するのではなく、依頼人の気持ちに沿った内容を考えたり、紙の質、ペン、インク、書体、切手、全てにおいて最良なものを選択し完璧な手紙を相手に送る…なんて大変な仕事でしょう。
    すごいなーと思ったのは、鏡文字。実際に書かれた手紙が本の中に印刷されているのだけど、あの長文をあんなに丁寧に書けるなんて。

    手紙のことも然ることながら、ぽっぽちゃんの周りにいる人たち、みんな思いやりがあって温かい気持ちになりました。
    この人たちの存在が全体を柔らかい雰囲気に包んでいるんだなと感じました。

    それにしても出てくる食べ物のおいしそうなこと。
    特に男爵に連れて行ってもらったお店、行ってみたい!
    手紙も書いてほしい。
    そして、待っている間、ぽっぽちゃんが淹れてくれる番茶が飲みたいです。

  • 小さい頃から手紙を書いたり、貰うのが好きで「代書屋のような仕事が今もあれば、私も向いているかも…」と思っていたところ、代書屋の話の本があることを知り、読んでみました。
    分厚い本ですが、興味のある話だからか、夕方から読み始め、その日中に読み終わりました。

    ストーリーはありきたりかもしれませんが、手紙好きの私にとっては、文房具や実際に書いたお手紙の描写を見るだけでも楽しめました。
    代書屋さんが、便箋や書くものにこだわるだけでなく、字も依頼者が書いたかのように書くということは知りませんでした。(代書屋さんによるのかもしれませんが)

    ひとつだけ素朴な疑問が出てきたのが、夕食は毎日外食とのことで、代書屋(+文房具屋)ってそんなに儲かるの?と… 
    まぁ、物語なのでいいのですが(笑)

    こんな文具屋が近くにあったら、面白そう。
    取りあえずは、便箋や切手にも凝って、手紙を書きたくなりました。

  • 小川糸さんって、ぶれないなぁ。と、改めて感じた本でした。

    日向ぼっこしているような、『平和ボケ』しているハッピーエンドに強引ささえ感じるストーリー。それは時に、冷めちゃいそうになる程。
    それでも、捻くれ者の私が冷めずに読めるのは、言葉の節々に、ハッとさせる現実感が織り込まれていて、きっとこれが彼女の結論なんだっていう潔さを毎回感じるから。

    -------

    鎌倉の代書屋さん、のお話。
    主人公は、自分の気持ちを文字を通して言葉にできない方たちの代わりに手紙を書く。
    手紙という物質、文字の形、紡ぐ言葉で、その人だけの手紙を作るという仕事は、魂が込められているなぁと感心した。

    言葉って、書くって、やっぱりすごいや。
    何よりも、魂が込められている、って表現が似合うと思う。

    私が1番好きだったのは、ただ生きていることを伝えたいという男性の手紙を代筆するエピソードで、

    『毎日、笑っていますか?
    きっとあなたのことだから、時々は楽しそうに
    歌をうたっていることでしょう』

    というこのフレーズ。

    生きているという事をただ伝えたいという純粋な気持ちは好感がとても持てたし、
    紛れも無い、相手を大切に思う気持ちがギュッと込められている透き通った言葉が素敵。

    -----

    気配りも出来ず、繊細さも持ち合わせない私なので、
    せめて優しい言葉をこの主人公のように紡げるようになりたいなぁと、本を閉じてボーッと考えてしまいました。

    ドラマチックでもなく、ただ淡々と、シンプルな言葉に魂を込められるような人になりたい。

  • 素敵なお話だった。
    語彙力が足りなかったり悪筆だったりする人のための代筆屋かと思ったら、怒りや悲しみの感情があふれて言葉にまとめられない人のためのものでもあって、それはありだなと思った。
    代筆をするときのシーンが好き。
    最適(と思われる)紙と筆記用具を選び、依頼者の背景や気持ちを思い浮かべて書くところが、緊張感と静寂とが伝わってくるよう。
    いろんな世代の、それぞれ何かを抱えて生きている人々が、心地よい距離感で暮らしている姿がほっこりするというか、うらやましい。

  • 大きな盛り上がりがあるわけではなく、淡々と、静かに穏やかに進む小説だった。
    代筆屋という仕事があるなんて知らなかった。便箋や封筒、筆記具まで考えて、文字も変えて。その人の想いを込めて手紙を書くって、ものすごく難しい仕事だなあ。「そういう気持ちじゃなかった!」とかありそう。
    先代への複雑な想い、なんかわかるなー。でも誤解が解けて良かった。人はみんな、幸せである方がいいに決まってる。
    バーバラ婦人も、男爵も、パンティーも、登場人物がみんな嫌味がない人たちで、優しい気持ちで読めるのがとてもいい。温かいお茶を飲みながら読むのにピッタリの1冊。

  • キーボードをいそいそと叩いてからポチッと送信ボタンを押せば用件は伝わる世の中になった。
    だからこそ、誰かのために時間をかけて筆記具を選び、紙や切手を選び、誠意を持って言葉を紡いでいくゆるやかな時間はなんて美しいんだろう。自然のまま自分に嘘をつかず、季節の移ろいを細やかに感じながら、さまざまな出会いや今、持っているものに感謝して、丁寧に暮らしていきたいものだと思う。

  • 丁寧に文字を綴る。近頃はメモを残すことにもパソコンやらの電子機器に頼ってしまう。
    この作品を読んで、「それではいかん!」ということに気づきました。もっと「書くこと」を大事にしたい、改めて、便利な生活の中で忘れてしまっていた大切なことを実感させてくれる作品でした。

  • 小川糸さんの本は、読み終わった後にいつもよかった~という感じが残ります。
    文中の「死ぬということは、永遠に生きるということであるのかもしれない。」という部分、本当にそうであるならいいなと感じました。
    また全体を通して、誰かの幸せのために仕事をするという姿勢、見習いたいと思います。

  • あぁ手紙って良いなぁ♪心がぽかぽか(*´-`)鎌倉で文具店&代書屋を営むポッポちゃんの周りには素敵で暖かい人がいっぱい!そしてニックネームがなんとも可愛らしい(*´ω`*)代書の依頼が来るたび「大丈夫か?ポッポちゃん!(゜゜;)」と心配したけれど、プロの代書屋には要らぬ心配だった(^^;)先代が文通相手に出した手紙とポッポちゃんが先代に宛てた手紙を読んだ時には涙が…(ToT)

  • 小川糸初読み。本屋大賞で入賞したことやドラマ化していたことで、目に止まり、読んでみた。
    手紙の代筆をする「代書屋」を題材にした物語。人それぞれの手紙の価値を感じ取り、それを文章だけでなく、字体でも表すと言うのが、とても新鮮だった。鎌倉の四季や街並みも手に取るように分かり、何となく優しい気持ちになれる一冊。
    ただ、どう考えても、ツバキ文具店が一番近いと思われる瑞泉寺に触れてなかったのが、ちょっと残念…

  • すごくすごく温かい物語だった。鎌倉という町でゆっくりと生きているポッポ。登場人物のニックネームも温かくて好き。代筆屋という職業は身近ではないけれど、字を書くだけでなく、文章そのものも考えて、その人になりきった文字で書く、すごいプレッシャーがあるだろうな、と。
    色々な人間ドラマがふんわりと書かれていて、気がつけば半分以上一気読みしていた。
    家に、ボールペン、万年筆、ガラスペンがあるから、ちょっと書きたくなってしまった。紙質や切手まで心を配ることがすごく素敵に感じられた。

  • 困ったな…泣き続けてしまった。
    最初は手紙っていいなと思いながら読んでいたのに、先代の気持ちがシズコさんとの文通でわかってからは涙が止まらなかった。
    せっかくこのタイミングで読めたことだし、母に感謝して楽しく過ごそう。
    父のように後悔しないように。
    この本を読めて良かった。ありがとう。

  • 「ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~」
    NHK総合 金曜22時
    放送開始日:4月14日
    出演:多部未華子、高橋克典、上地雄輔、片瀬那奈
    公式HP:https://goo.gl/cgrrUx

  • 鎌倉の文具店兼代書屋の鳩子を取り巻く温かい人達。
    ご近所さんなのに家族のように暮らす様子は、ほのぼのと癒される。
    心を配り、押し付けがましくない人々の距離感が絶妙。
    季節折々を共に暮らし、大切な絆を育んでいく姿。素直に羨ましい。
    最後の手紙、胸に迫る。
    それまでに送られた日々がいっぺんに去来する。
    いい読後感。

  • 先代から引き継いだ、
    古い家で営む文具店。そして代書屋。
    場所は鎌倉。

    観光客とは一線をひいた
    地元民の主人公ポッポちゃん。

    この感じはやや苦手なタイプだ、
    と読み始めは思ったのだ。

    主人公が完璧すぎる、
    お洒落過ぎる。

    参ったなぁと思っていると、
    ポッポちゃんは、
    元ガングロのコギャルで、
    祖母との折り合いが悪くて
    そのことを後悔していて、
    大人になって祖母にに叩き込まれた字を書くことで生きていて、
    祖母の心の中がつづられた手紙を見て
    いろいろ考えちゃう。

    いいなぁ、人間ぽいなぁ。

    全然由緒正しくないし。

    古い手紙を供養するときに焚火と勘違いしたバーバラ夫人といろんなものを
    アルミホイルに包んで焼いちゃう適当さ、好きです。
    大好きです。人間らしくて大好き。

    数々のお手紙も文具のお話も楽しかった。

    ポッポちゃんに幸多かれ!!!

  • 「失くしたものを追い求めるより、今、手のひらに残っているものを大事にすればいいんだって。それに、」
    「誰かにおんぶしてもらったなら、今度は誰かをおんぶしてあげればいい。」(258頁)

    鎌倉にあるツバキ文具店には、ポッポちゃんと呼ばれる女性が住んでいる。
    育ててくれた先代ー祖母ーは既になくなっている。
    彼女の生業は文具屋、そして代書屋。
    そこに持ち込まれる代書依頼を通じて、彼女は過去を修復し、前に進んでいく。

    NHKでドラマになり、その後やっと図書館の順番が回ってきた。
    ドラマ版との違いは依頼者との関係や、初登場の順でどちらも鎌倉と文具の素晴らしさ、人間関係の心の機微を堪能できる。
    本書の主題はポッポちゃんと祖母の関係であろう。
    深い愛情は下手な愛情表現でもあった。
    批判するのは簡単だが、思い通りにいかないのが愛というもの。
    私はどうだろうか。
    今も昔もいつだって悩みは尽きず、自分自身の下手な愛情に振り回されている。

    これで一応の完結なのだろうが、ポッポちゃんの母やバーバラ夫人の背景をもっと知りたい。
    いつか続きを読みたいものだ。

  • 小川糸さんの小説は、『食堂かたつむり』を途中で放置してしまっていたので
    この小説が話題になっても、分厚いし、買うのをためらい、図書館で長いこと待ち、手にしました。

    鎌倉で祖母から引き継いで文具店、代書屋を経営している鳩子(ポッポちゃん)

    代書というのは、代筆とは違いました。
    聞き取りをして、手紙の文章を考えて書くのですね。
    代書の依頼内容も色々あるので、内容に合わせた手紙の形式、紙、ペン、文字の形を考え
    封筒も選び、封の仕方、切手まで考えて投函まで。

    鎌倉での生活、ご近所さんとのお付き合いも、とてもいい感じでした。

    ただ、先代との関係、苦い思いは色々とあるんでしょうけれども、先代の手紙を読んだとき
    鳩子さんより、私の方が感情が大きく揺さぶられたと思います(^-^;

  • 名前だけ聞いたことがあったしレビューもよかったから期待していたら全く好みではなく眠くなってしまって読み終えるのに苦労した。静かで穏やかで良いのだろうけど、きっと今のタイミングで読む本じゃなかった。自分次第だけども!
    また、切羽詰まった時とか穏やかになりたいときに再読しようと思う。

  • 手書きの手紙というものが消滅しかけている時代、それぞれの相手にその人にあったその内容にあった用紙、筆記用具、筆跡、そして切手を選ぶ、そのような細心の心遣いで手紙をしたためるということは皆無に等しいことだろう。
    この物語は代筆業という今では珍しい仕事をする若き女性が主人公だ。代筆ということで自分自身のための手紙ではなく、依頼人の意向に従った内容の手紙を書き、投函するということである。この主人公は前記の細心の気配りで手紙をしたため、投函するのである。
    それぞれ依頼人が自分自身では書けない内容、書きにくいことを依頼してくる。それを主人公は悩みながらも黙々と理論的ともいえる選択をして仕事をすすめるのである。
    それぞれの手紙がこの本にはそのままの文章、筆跡、用紙を画像として載せており、読者はどのような手紙なのかしっかり理解出来る。
    またこの主人公自身の辛い家族関係も織り交ぜ、しかし明るい未来を感じさせながら終わりを迎える。代筆屋という少し古めかしい職業にふさわしい鎌倉という土地を舞台に、実際にあるお店や名所を織り交ぜながら話は進んでいく。女性にはそれも興味惹かれる物語である。

全321件中 1 - 25件を表示

ツバキ文具店に関連する談話室の質問

ツバキ文具店に関連するまとめ

ツバキ文具店を本棚に登録しているひと

ツバキ文具店を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ツバキ文具店の作品紹介

ラブレター、絶縁状、天国からの手紙…。鎌倉で代書屋を営む鳩子の元には、今日も風変わりな依頼が舞い込む。伝えられなかった大切な人への想い。あなたに代わって、お届けします。

ツイートする