咲ク・ララ・ファミリア

著者 :
  • 幻冬舎
3.45
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本棚登録 : 120
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344029293

感想・レビュー・書評

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  • 私はポケモンのソーナンスが大嫌い。勝手に我慢しておいて、倍返しするなんて卑怯。言いたいことがあれば、我慢せずに言えばいい。だから、次女の柊子がメインの第1章で、窓から放り投げてやろうかと思いましたが、自重しました。最後まで読んでよかった。家族のカンケイやカタチは、それぞれの居心地がいいように作ればいい。壊れても、何度でも作り直せばいい。それが家族なんだね。

  • 27.咲ク・ララ・ファミリア
    現代版『若草物語』か令和の『渡鬼』か?
    と思いながら読み進めたら後半に触れられていた

    幹と葉
    橙、柊、桐、楓
    そして芳しい薫

    家族の情、温かさ
    それはだけではない愛憎、葛藤、僻み、妬み
    家族だからこその思いが詰まった「春」を告げる物語

    嵐の後に鮮やかに晴れ
    桜の開花したこの日に読み終えたのは
    不思議な偶然

    美味しい食べ物の描写もアクセント

    日曜日の朝の政治討論番組のニュース
    『隣国だから、似たもの同士だからこそ摩擦が…』
    家族がテーマのこの作品に
    TVから聞こえるこの言葉が妙にしっくりとなじむ

  • 嫁?vs小姑
    家族の絆、あり方
    ここ最近で1番心温まるお話でした。

    両親が離婚して、母親の代わりに家を切り盛りしてきた次女柊子。
    母親が出て行った時に結婚して家を出た、長女橙子。
    引っ込み思案で引きこもりがち、三女桐子。
    自分を着飾る自由奔放の楓子。

    そんな4姉妹に父親から再婚話を聞かされ、4姉妹に衝撃が走る。
    4姉妹は再婚相手を受け入れることができるのか?
    特に家を切り盛りしてきた柊子の嫉妬はものすごかった。。
    4姉妹それぞれ似ていないようでやっぱりどこか似ている。

    本書は章ごとに、それぞれの姉妹目線で話が進むため、誰は誰をどう思っているのか。なんでこんなふうに考えるようになったんだろう。とか、そういった人物の背景が知れてとてもおもしろかった。

    心温まる家族の話。
    こんな家族の形があってもいいんじゃないか。
    今の時代に寄り添う、素敵な作品だと思いました。

  • 咲ク・ララ・ファミリア
    越智月子さん。

    ダイダイ 橙子
    ヒイラギ 柊子
    キリ 桐子
    カエデ 楓子

    若草物語の四姉妹のような
    森戸四姉妹のお話。
    萌木物語。

    家族とは。
    姉妹とは。
    男女とは。

    生きるとは。

    私は三姉妹の次女。
    共感するところもあり、おもしろかった。

    それぞれいろいろあるけれど、
    強がりながら、
    優しく思いやりながら、本音をぶつけて、
    一生懸命、毎日を生きる。
    とても良かった。



  • 家族って厄介だ。でも、家族の誰かがいなくなる悲しみや思い出を、一番近くで一緒に分かち合うことができるのも家族なんだろうな。

  • 幹と葉、橙柊桐楓、薫
    最後の桜のシーンに泣く

    姉妹ってこんなもんよ(4姉妹ではないけど)
    2016.11

  • *62歳になる父から突然聞かされた再婚話。10年以上前に、母が若い男と駆け落ちした後、結婚して早々と家を出た長女・橙子(39)、代わりに家庭を支え続けた次女・柊子(36)、引きこもりの三女・桐子(31)、空気より軽い四女・楓子(29)が一同に会した姉妹会議の場に、再婚相手が現れて……*

    父の再婚話だけでも衝撃なのに、連れて来たのが美しい男だった日には…!!と言う、奇抜な幕開けから始まるお話。表紙の装丁がとっても素敵だったので期待しましたが、四姉妹もその母もかなり自分中心で共感ゼロ。ラストは丸く収まって、まあそれもありかな、って感じですが…。

  • 突然の再婚話。62歳になる父は照れたように笑った。その瞬間、頭に血がのぼった。
    なんだそのニヤけっぷりは。こんなだらしない顔あたしたち四姉妹や孫には見せないくせに!
    出奔した母に替わって何年も家庭を切り盛りしてきた次女は憤慨、姉妹会議を開催するが…。

    父の再婚相手は40歳の美しい男だった…!不完全な家族の心の通い合いを描いた作品です。
    誰しもそれぞれ悩みがあり、現状に満足していない人の方が多い。自分自身には勿論のこと
    家族への不満も心にくすぶっているものだ。家族だから遠慮なく思った通りの事を言うべき?
    親しき仲にも礼儀あり、言ってはいけない言葉もあるし、家族だからこそ言える言葉もある。
    「母娘」の関係は煩わしく難しいと常々思っていますが「姉妹」も結構なものですよね。
    もし四姉妹だったら…と登場人物の中に自分を当てはめてみるも、これがなかなかにキツい。
    ヒステリックと紙一重の賑やかさに少し疲れました。読後感は悪くなかったです。

  • 62才の父親の再婚相手はイケメンの40才の翻訳家.4人姉妹のそれぞれの視点で描かれる鬱憤や見栄,嫉妬などの家族ならではの赤裸々な感情のぶつかり合いが,嵐が来て去るような趣で一つの形に落ち着く.始めはどの人物も好きになれなかったが最後はそれなりに悪くないと思えた.

  • 自分の父が……と考えたら、どうすればいいかわからない。
    あまり共感できる内容ではないけど、登場人物みんないい人だと思う。
    あの、なんとかカザマツリ以外は。
    お母さんも、ひどく身勝手な女性だとは思うけど、ちゃんと愛情深い人だと思うし。
    みんなそれぞれ感情表現が下手で、でも周りの人がちゃんと気遣って汲み取ってあげてると感じる。

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著者プロフィール

一九六五年、福岡県生まれ。女性誌のライターなどを経て、二〇〇六年に『きょうの私は、どうかしている』でデビュー。他の著書に『モンスターU子の噓』『花の命は短くて…』『帰ってきたエンジェルス』など。

「2020年 『咲ク・ララ・ファミリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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