蜜蜂と遠雷

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著者 : 恩田陸
  • 幻冬舎 (2016年9月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344030039

蜜蜂と遠雷の感想・レビュー・書評

  • 2017/4/28e-honで購入。

  • 久しぶりに読んだ恩田陸さんの作品。圧倒的な筆力。聴衆としてコンテスト会場で音楽の渦にのみ込まれていたような気分だった。もう少しクラシックに詳しかったら、もっと楽しめただろうにと、残念に思った。風間塵のピアノを聴いてみたかったな…。

  • いやはや噂通り、あっという間にこの物語のなかに入り込んでしまいました!音楽が聞こえます!恐るべし恩田陸!読みたい人は急いで予約してね!

  • 音楽小説として面白いだけでなくて、文章の隅々まで world is beautiful な感じに満ちているとてもよい小説だった

  • 音楽の物語でありながら劇画を文字でたどるような不思議な感覚がおもしろかった。同じ絵が何枚もあったような気もするけれど。

  • 大変面白かった
    クラシック音楽の描写表現が素晴らしい

  • 音楽の豊かさを言葉に変換することの難しさたるや、
    想像してもとてもできないが、この本はやってのけていて、
    しかも、ほんとうにいまその音、音楽の中にいるかのように饒舌かつ的確に言い得ている。ほんとにすごい!

    登場人物がみんな桁外れな天才の中、ひとり常人の扱いで奮闘する明石。彼の描写には、がんばれ!と心の中で応援してしまった。
    恩田さんらしいけど、恩田さんらしからぬ後味。
    気に入った。

  • ・やはり、音楽というのは人間性なのだ。この音は、あたしの知っている明石の人柄がそのまんま表れている。明石という人の包容力の大きさが、音に、響きに宿っている。舞台の上の明石の周りに、広い景色が見えてくる。

    ・音楽は、常に「現在」でなければならない。博物館に収められているものではなく、「現在」を共に「生きる」ものでなければ意味がないのだ。綺麗な化石を掘り出して満足しているだけでは、ただの標本だからだ。

    ・ただし、とても難しいぞ。本当の意味で、音楽を外へ連れ出すのはとても難しい。私が言っていることは分かるな?音楽を閉じこめているのは、ホールや教会じゃない。人々の意識だ。綺麗な景色の屋外に連れ出した程度では、「本当に」音を連れ出したことにはならない。解放したことにはならない。
    正直に言えば、少年には先生が何を言いたいのかよく分からなかった。
    しかし、先生が本気だというのは分かった。

    ・先生の呟きが蘇る。
    毎日の暮らしの中で水をやり続ける。それは、暮らしの一部であり、生活の行為に組みこまれている。雨の音や風の温度を感じつつ、それに合わせて作業も変わる。
    ある日、思いもかけない開花があり、収穫がある。どんな花を咲かせ、実をつけるのかは、誰には分からない。それは人智を超えたギフトでしかない。
    音楽は行為だ。習慣だ。耳を澄ませばそこにいつも音楽が満ちているー

    ・ふと、そんな表現が浮かんだ。
    譜面を消す。それはどういうことだろう。作曲家にとって、音楽家にとって。
    剥き出しの、生まれたままの姿の音楽を舞台の上に出現せしめるー
    一瞬、何かをつかみかけたような気がした。

    ・世界はボーダーレスに見えても、やはりルーツからは逃れられない。育った風景や風土は確実に身体に刷り込まれている。

    ・「だけど、そもそも我々は何かを殺生しなくては生きていけないという矛盾した存在なんだ。我々の生存の基本となる、食べること自体がそうだろう。食べるという行為の楽しさは、罪深さと紙一重だ。僕は野活けをする時に、いつも後ろめたさや罪深さを感じているよ。だから、活けた一瞬を最上のものにするよう努力している」

    ・たゆたう時の流れの底に沈んでいるさみしさ、普段は感じていないふりをしている、感じる暇もない日常生活の裏にぴったりと張り付いているさみしさ。たとえ誰もが羨む幸福の絶頂にあっても、満たされた人生であったとしても、すべての幸福はやはり人という生き物のさみしさをいつも後ろに背負っている。

    ・なりわい、とはうまく言ったものだ。まさに業、生きている業だ。お腹を満たすわけでもない、あとに残るわけでもない。そんなものに人生をかけるとは、業としか言いようがないではないか。

    ・ああ、分かるわ。自然の中から音楽を聞き取って書きとめていたのに、今は誰も自然の中に音楽を聞かなくなって、自分たちの耳の中に閉じ込めているのね。それが音楽だと思っているのよね。

  • コンクールの場で、才能があるもの同士が、お互いにぶつかり合い高め合う。

    音楽が好きな人ならば、文句なく楽しめる。分厚い本だが、一気に読んでしまった。
    久し振りに面白い本が読めた。

  • この本との時間は 本当に終わってほしくなかった。
    何年かに一度 そんな本に出会うから
    本とのつきあいはやめられない。

    直木賞と本屋大賞。
    当然の受賞である。
    音楽への深い理解と想像力。
    人間の可能性を見出す洞察力。
    そして圧倒的な筆力。
    音楽という形のないものを
    ここまで言葉で描くことができるとは。。。
    その才能にスタンディングオベーションである。

    栄伝亜夜 20歳
    マサル・カルロス・レヴィ・アナトール 19歳
    風間塵 16歳
    この三つの小さな星が 
    東京 NY パリから 
    芳ヶ江の地に引き寄せられ
    「三位一体」となり
    すべてを巻き込む
    大きなうねりとなっていく。
    それは
    「これが最後」のつもりで挑戦した
    28歳の高島明石にも大きな発見をもたらす。

    50年以上もピアノやクラシック音楽と
    親しんできた者にとって
    恩田陸さんが描く「音楽」と「ピアノ」には
    いちいちうなずくことが多く
    コンクールの舞台裏は非常に興味深いものであった。
    そして若きピアニストたちの
    悩み 苦しみ やがて羽化していく姿は
    強靭で純粋で とても愛おしい。

    そもそもコンサートピアニストとは
    「何百曲も暗譜」している人たちで
    それ自体が素人にとっては離れ業だ。
    その上 とことんまで
    音を聴き込み 曲を読み込み
    表現に挑み そして
    自分自身を突き詰める。
    そのたゆなき情熱と勇気は
    恩田陸さんも書いていたが
    アスリートに近い。

    楽器を奏でることは
    楽器ではなく音楽と向き合うこと。
    つまり自分と向き合うことである。
    もっと心を開き 耳を澄まして
    聴き 奏でなければいけないと思った。

    クラシック音楽やピアノに興味がない人でも
    この本を読めばちょっと知りたくなるはずだ。
    まずは 人物たちが弾く曲を
    Apple MusicかSpotifyなどで聴きながら
    読むことをおすすめしたい。
    恩田さんが書いている文字が紙面を離れ
    宙を飛び回り始めるはずだ。

    名著!!

    なお コンクール結果は
    最後のページに書いてあるので
    先に読まないように!!!

  • 良かった。
    「尺八が風の音に近いから好き」という16歳の少年の言葉にうなづいた。
    そして「生活者の音楽」、ドラマのカルテットでも言及されていたテーマだなあと思いながら読んでいた。

  • ピアノを習ったこともなく、音楽に詳しくもないけれど、そんな私でも十分に楽しみながら読めた。
    話自体が難しくないけど、この本のボリュームから、読むのにだいぶ時間がかかった。最近読書時間が取れないから余計に。

    とにかく壮大な物語。
    登場人物たちの弾くピアノ聞きたいなぁと思う。

  • 本屋大賞が発表になる前に読み始め、読み終わった。
    ピアノのやっている訳ではないし、曲を知っている訳でもないが、ググッと引き込まれた。

    良い物語はそういうものなのですね。

  • 芳ヶ江国際ピアノコンクール。風間塵、栄伝亜夜、高橋明石、マサルの四人のコンテスタント。

    主人公?の風間塵以外の登場人物たちの心理描写が良く描かれていて、他の三人の視点からも物語ができるのではと言う印象でした。

    突如出現した天才的な少年の風間塵。かっては天才少女と呼ばれた栄伝亜夜。仕事とのかけもちで音楽を続ける高橋明石。そして、優勝候補でエリート教育を受けてきたマサル。音楽を通じて、四人が成長していく姿は勇気をもらいました。

    ひとは、他人を通じてしか成長できない。だからこそ、こういう出会いって素敵だと感じてしまう。もちろん、天才どうしだからこそ、分かるものもあるかもしれないけど。

    努力は叶うとは限らない。それでも、努力するしかない。

    改めて、クラシックを生で聞いてみたくなりました。

  • ピアノの森って漫画を思い出しました。
    世界には音楽が溢れてる。

  • 言葉で聴かせる音楽の描写が豊か。登場人物の天才っぷりがやや中二病だったけど、最後の順位が「ありそう」な感じに着地してよかった。ピアノが聴きたくなりました。

  • いやぁまいった、面白い。いろんな人に読んでもらいたい、でこの本の話しがしたい! 蜜蜂王子のその後、絶対面白い話になりそう。読みたい。

  • ピアノの演奏を聴くように流れるように一気に読める初めての読書体験だった。50ページ目くらいで明石が登場したところから、これはどう考えてもいい小説にしかならんだろと思って、事実その通りだった。ただ、若干、伏線が読めてしまう部分があるのは...まぁ、いいのか。群像劇ということもあってジャンプ漫画のような読み味。曽田さんがマンガにすると風間塵を魅力的に描いてくれそうだが、明石をうまく描いてくれる人のマンガで読んでみたい。映像化は相当うまくやらないとコケる予感しかしないけど、映画化するんだろうなぁ。とにかく、明石視点のシーン、亜矢の三次予選で泣いた。小説を読んでウルっとくることは今まで何度もあったが、涙が流れたのは初めてだった。

  • これはフリーブックスで無料で読める

  • 本屋大賞受賞作。久々にすごい本に出会った。とにかく表現力が素晴らしい。特に音楽の表現は本当にそのまま情景が浮かんでくる。近年稀に見る傑作。

  • 本屋大賞2017・直木三十五賞、W受賞!
    1F入口展示 913.6||オ||66

  • 音楽の表現が本当に素晴らしい。
    キャラクターは多彩で、現実的。

    高島明石が受賞して良かった。

  • 明石さんが受賞の連絡を受けたくだり、涙がこぼれそうでした。

  • こんなにも分厚い本だったので読むのが少し手強かったので
    購入してから暫くしてから読み始めました。
    けれど読み始めてからはどんどんとのめり込み
    飽きることなく読めたので吃驚です。
    これで分厚い本もトライしてみようかと思えました。

    曲の音色やテンポなどを物語のように描いたり、
    宇宙のように描いたりと様々に表現されていて
    音楽をこんなにも細かく表現するのに驚かされました。
    音楽の時間にこんな表現をしてくれたら
    また音楽の楽しみ方も違うかなとも思いました。

    ピアノコンクールを舞台にした作品というのは
    今までに読んだことがなかったのでとても新鮮で、
    一人の主人公だけでなくコンクールの出場者、審査員、
    恩師、マネージャーなどと主人公を中心とした周りの人達からの
    視点も書かれているので登場人物の多さがまるで
    パノラマを見ているかのようでした。
    そしてコンクールという特別な空間での緊迫感、臨場感などが
    とてもよく伝わりピアノの音色が恋しくなりました。

    コーンクールの曲や音色はどんな曲はリストに載っていても
    知っている曲は殆ど無いので曲調なんて本を読んでいるのだから
    耳では聞くことは出来ていないはずなのに、
    どこからか曲が聞こえてきそうなほどリズム感や流れなどが
    躍動感があって聞こえているようでした。
    本を読むのを途中でやめると曲まで途中でやんでしまったり、
    流れが止まってしまいそうな気がしてページをめくる手が止まりませんでした。

    昔、「曲は流れて止まらない」というのを教えてもらったことがあります。
    まさにこの作品は流れることを知らない音楽そのものを
    表している作品で音楽は本当に良いものだというのを教えてくれました。
    これだけ細かい設定がなされていて、
    場面展開もテンポが良いので、映像化をしても面白いかと思いました。

    クラッシックやピアノがそれ程分からなかったり、
    好きでもなかったりしてもこの作品を読んだら
    すぐに好きになったり聞きたくなりそうな気がします。

    直木賞受賞と本屋大賞のW受賞に相応しい作品だと思うのでお勧めな一冊です。
    ピアノの曲を聴きながら読むのもお勧めだと思います。

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