絶対正義

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著者 : 秋吉理香子
  • 幻冬舎 (2016年11月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344030251

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絶対正義の感想・レビュー・書評

  • 初めましての作家さん。
    図書館の新着図書コーナーで手にしました。

    『正義こそこの世で一番大切なもの』という高規範子。
    高校時代からの友人、和樹、由美子、理穂、麗香。
    範子の”正義感”に尊敬し、範子に救われたと信じていた高校時代。
    15年の時を経て再会した5人の関係は…
    ”100パーセント正しい、ということは、それだけですでに大きな欠点だ”
    そう感じるようになった4人が出した答え。

    ”正義”って…
    一つ間違えると恐ろしい…

  • 4人の女たちに届いた「思い出の会」への招待状。
    差出人は、5年前に殺したはずのあの女ー。

    和樹・由美子・理穂・麗香・範子は高校の同級生で友人。
    範子はいつも礼儀正しく、一つの間違いも犯さず、また決して許さない。
    なにより正義を愛していた。
    四人はそれぞれ範子に救われて感謝し、そしてのちに範子を殺した。
    しかし、死んだはずの範子からパーティへの招待状が届いたー。

    絶対正義を貫く範子の執念が怖すぎです。
    100%正しい正義のヒーロー。
    それはなんと、脅威的で暴力的な存在なのか。
    まるでサイボーグです。
    人間らしい感情や心の機微を解さず、ただひたすら正しいとプログラムされたことを遂行する。
    その過程で誰かが傷付こうが、破滅仕様が関係がない。
    範子の正義は相手を思っての正義ではなくあくまでも自己満足の為だけの正義。
    和樹達四人のそれぞれのエピソードが描かれていて、
    範子に対する気持ちが尊敬から感謝へ、そして違和感から恐怖・殺意にまで変化する様子が
    丁寧に詳細に描かれていて、気持ちが理解出来るだけに読んでて息苦しかった。

    範子はかなりヤバイ過ぎる人です。
    間違った事、法を犯した事は絶対に許さない正義の人
    確かに間違った事を言っていない。だからこそ怖い。
    こんな人が身近にいたらたまんない。
    絶対に耐えられない…本当にモンスターだ。
    どうしてこんなモンスターが産まれてしまったのだろうかって思っていたけど、
    エピローグで推測ですが語られている。
    そして娘…本当にゾワッとさせられました。
    また産まれてしまった…。

  • いつも正しい範子さん。周りにいたら確かにやっかい。年齢のせいか「暗黒女子」よりもこっちの方が好き。さくさく読めてラストもスッキリ。
    正義を振りかざして追い詰める新しい感覚のイヤミスだった。

  • 正義感だけで動き、融通が利かないというのは恐ろしい。何事も適度な遊びが必要だ。

  • 人物像が有り得なさ過ぎるし、全体に軽さが滲み出ている。物語に入り込めない。多分この著者の作品はもう読まないと思います。

  • 正義のサイボーグでありモンスターである高規範子、ノンフィクションライター和樹、主婦由美子、スクール経営者里穂、女優麗香。高校自体の友達グループ、違和感、助けられて、追いつめられて。

    正義の基準は何かなんですが、結局法律で、刑法レベルはいいけど、民法や税法となると、納得感は薄れてきます。

  • 正義ってなんだろう?
    範子はすべて法律に基づいた正義を押し付けてくる。範子の正義は敵も味方もない。ただただ法にのっとっているか。そして法を犯したものを成敗することに喜びを感じている。
    理路整然としていて反論の余地がなく読んでいてえもいわれぬ不快感を感じる。
    正義を訴えてくるサイコパス。とても怖い。
    ラストはこうなるだろうという予測の範囲だった。興味があったのは範子の夫。こんな堅苦しくて一緒に生活したら息苦しいであろうに夫についてはノータッチだった。
    実は夫が真犯人だったら面白かったのに。そっちも予測の範囲でもあるけど。

  • 正義とは何なのか。法律や規則に従えばそれが全て「正義」といえるのか。それを問う作品だろう。
    法律や規則を守ることは当然のことであるし、違法なことをすれば罰せられる。しかし時としてそれは融通の利く範囲で運用されることがあってもいいのではないか。実際私達はそのような融通性をもって社会生活を送っている。
    一方、なにも考えずに規則や法律を守っていくことで生活していくことは楽というえば楽といえるのかもしれない。自分の意志判断をせず、いわれた規則を守っていればある意味快適な生活が送れるのかもしれない。しかしその度が過ぎると、人情も愛情もなく人ととの関わりがぎくしゃくしたものになることがこの小説で表現されている。
    その法律遵守の登場人物は実際にはこの世にはなかなかいないであろうが、もしかしたら社会生活を送る上で周りとのコミュニケーションをうまくとれない人の中に、このような人物が存在しそうだと思わせる。
    サスペンスとしてもストーリーは「ありえない」と思いながらも先をどんどん読みたくなる展開で、久々に時間を忘れて最後まで一気に読んでしまった作品だ。

  • 毎回このパターンなの?そこは残念だけどキャラは良い

  • 〇あの微笑を忌々しくさえ思わせるストーリーに完敗
    正義とは、"道徳・道理にかなっていて正しいこと。(学研現代新国語辞典改訂新版)"であるという。「絶対正義」とあるから、正義感あふれる優しい物語…と一瞬思うが、この作者でそんな結末はあり得ない、と言ったら失礼だろうか。
    そして、真っ赤に塗られたとびらが、恐怖をあおる。
    ある日招待状を受け取った和樹は愕然とする。差出人が、以前殺したはずの高規範子だったからだ。
    なんでもきちっとこなす範子は、周囲の評判もよく、和樹が痴漢された時も助けてくれた。しかし、高校生活を過ごすにつれ範子のかざす「正義」に違和感を覚え、卒業を機に距離を取るようになる。
    月日が経ち同窓会で再会した後、作家として出版にこぎつけた本について範子から告発されそうになり、焦り、5人で旅行に出かけたときに殺してしまう。
    そのときはじめて、同じグループにいた由美子・麗香・理穂もその「正義」に息苦しさを覚えていたことをお互いに知り、結託して死体を隠ぺいした。
    殺したはずなのになぜ、招待状が届いたのか。意を決して招待状に書いてある会場に行くとそこでは――
    和樹の話のあと、由美子の話へと入っていくときに愕然とした。これから4人の恐怖のストーリーが彼女らそれぞれの口から語られるのだ。どれだけ筆者は彼女らを苦しめれば済むのだ。
    範子の正義感は、周りが認めてしまったために誰も否定できない。彼女の正論はいつでも正しく、酌量の余地を与えない。彼女が罪だと論じれば罪なのだ。一方で、友情だからと見逃していい罪はあるのか。人間関係をうまくやりすごそうとする者と範子との攻防は、いつでも正論に軍配があがる。
    そのジレンマを筆者は、4人の感情とともに緻密に描き出し、全くいやらしくないはずの範子をいやらしく浮かび上がらせる。罪を断じることが悪いとは言わない。しかし。読み切った後はあの微笑を忌々しくさえ思うだろう。

  • なんかイヤーな気分にしかならなかった。
    範子がロボット?過ぎて怖くもなかったし。

    最後のオチはそっちか~って感じ。

  • 4人の女たちに届いた『思い出の会』への招待状。
    差出人は、5年前に殺したはずのあの女――。
    正義のモンスター。
    あんな女、本当は大嫌いだった。
    範子はいつでも礼儀正しく、一つの間違いも犯さず、また決して罪を許さない。
    なにより正義を愛していた。
    和樹は、痴漢から助けてもらった。
    由美子は、働かない夫を説得してもらった。
    理穂は、無実の罪を証明してもらった。
    麗香は、ピンチを救われチャンスを手にした。
    彼女たちは大いに感謝し、そして、のちに範子を殺した。
    しかし、死んだはずの範子から招待されたパーティで、四人が見たものとは――?
    (アマゾンより引用)

    はぁ…面白かった( ´ー`)
    イヤミスなんだけど、ハマる。
    秋吉さんの本を最初に読んだのは、「暗黒少女」だった。
    たまらなく面白かった。
    一番好きな作家さんは、青崎有吾さんだけど、彼を凌ぐ勢いで秋吉さんの作品も大好きになってる。
    ハッピーエンドでも、イヤミスでも秋吉さんの書く物語には惹きこまれるものがある(*^ω^*)

  • 確かに範子のような人が身近にいたら嫌だと感じてしまう。言っていることは正論であり、役に立つこともあるのだから、助けられるのもあるだろう。正義至上主義な部分があり、それに嫌気が差したがゆえに殺めてしまい、範子の親友4人が範子の娘と出会った時も、範子のことを内心嫌いで、苦しめられていたという気持ちに共通点があり、娘と親友側の気持ちに同情してしまう部分もある。最後に拘置所での会話の娘の一言に凍りついてしまった。やはり母娘は似るのだろうと。正義と何か、正義は正解なのか、答えは簡単に見つからないものだと感じた。

  • 高校時代の仲良しグループだった女性5人は成人後に同窓会を経て、定期的に食事会を行うようになる。
    ところが、食事会の後のドライブで4人の女性が1人の女性を殺してしまう。
    殺されたのは『絶対正義』の信念の下、『完璧な正論を実行する事が生き甲斐であり、その結果、誰が破滅しようが一切構わない』という女性だった。

    『融通の聞かない正論や正義の危うさ』を、真正面から描いた恐怖のサスペンス作品。


    以上、そんな作品です。
    『絶対正義』女性は常に正しさを実行する機会を伺っており、周囲の人間は何らかのトラブルが起きた際にすぐ正義を以て解決してくれる『絶対正義』女性を信頼してしまいますが、
    彼女にとってあらゆる他者は、知人でも友人でも家族でもなく、単に正義を実行する機会の提供者であり、簡単に友人たちの敵にもなったりします。

    そんな身近な恐怖に満ちていて、物凄く恐ろしい作品でした。
    ホラーでもサスペンスでも、非現実要素があるからこそ恐怖を楽しめるのであり、
    その点この作品は、誰もがこういう人間と関わってしまった場合、トラブルに苦しむ現実性が高く、怖さに関してはトップクラスの作品です(>_<)
    なので、楽しめる怖さではなかった分、星5ではないものの、いつか読み返したい作品ではあります。

    恐ろしさに震える『絶対正義』
    恐怖を堪能したい場合にオススメです(^-^*)/

  • ああ、息苦しい。法的に正しいという確信があることの、なんと強いことか。この人にゆとり、遊びはあるんですかね。自分が関わる人すべてにこのように対応してるんでしょうね。タフだな。

  • この作家さんどんどん売れていくだろうな。湊かなえみたいに。面白くて、2時間くらいで読了。こんな友人いたら本当に嫌だ。

  • 正義。それも法律を基準とした正義を守るのが快楽という女性を描いている。法律を守るのを生きがいとする女性が側にいた場合、どれだけ迷惑なことが起こるかを描いている。ついには殺意を抱くまで迷惑行為を起こすのだが。
    正義を旗印にするとどれだけ恐ろしいか!正義ずらして抗議する人に読んでほしい。

  • さらっと読めそうというだけで手に取ったけれど・・・
    読み進めてゆくうちに謎は謎のままそれを追求したいという欲求よりも不快感が募ってゆく。
    どんでん返しのつもりでもあのラストの設定は不快感の二乗三乗でしかない・・・

  • 範子はかなり極端だけど家庭板の反応とかこういう感じだったなぁ。

  • きゃー!
    こんな人とは絶対すぐ距離あけるな〜。
    にしても表紙絵が下手すぎ。
    こうゆうの、なんなんだろ。

  • こりゃ 殺したくもなるわ
    という気持ちになります

    範子は同級生たちに
    正義を振りかざしたいだけ
    正しい自分に酔っているのです
    まったく情のないこと
    バケモノみたいです

    自分の正義に心酔して
    にやにやしている範子が
    見えるようです・・・

  • 「絶対正義」

    とにかく主人公のタフさに脱帽。
    仕事、子育てをしながら、四人の女性の私生活にグイグイ関わっていき、精神的に極限まで追い詰める。

    範子にとっては、正義を貫くことが快楽。
    快楽の為とはいえ、物凄いタフだなぁ。と思いながら読み進めた。

    範子はとても極端な例だけど、正義を振りかざす人。

    「自分は間違ってない!」
    「これは正しいこと!」

    と振りかざす人は結構、居るもので。。
    少なからず、そういう人にイラっとくることもあったりする。。

    「正義の味方」って、良いイメージだけど、私の中では人道的に優しい。暖かみがある。
    そういうイメージ。
    正義そのものを愛する範子は、人の感情が全く分からないモンスターなので怖い。。

    ちなみに、ウルトラマンは。。
    一般的に「正義の味方」と言われているけど、、それはどうなのかな??と思う。

    いくら怪獣を倒す為とはいえ、闘いながらビルを崩壊し、火災を起こし、少なからずの命を犠牲にしていると思われる。。

    ドラゴンボールみたいに、人が居ない場所に移動するとかの配慮は出来ないものかと。。

    範子の場合は、法律という正義にのっとった行動と思考で、検事になれば、さぞかし有能になるに違いない。。

    間違っても弁護士には向いてません。。
    (;´д`)

  • デビュー作の「暗黒女子」が一番エグかったなあなんて最近の著作を読んで思っていたのですが、いきなりこの作品がトップに立ちました、ってくらいに容赦のない後味の悪さとエグみにあふれていた話でした…。

    絶対正義の塊たる「範子」はかつての同級生たちに殺された、はずだったのに…という始まりから語られる、相当の悪党よりもたちが悪い「範子」の絶対正義の傍若無人ぶりに怖気が立ちます。だから同級生たちのほうに感情移入しますし、それが当然なんですが…、そうオトすか!みたいな結末でもう、しんどさを感じてたまりませんでした…

    ちょっとでもキャラクタに感情移入して読んだら、かなりキツイ話になるのでは、と思います。

    人間は間違いながら生きる生き物だから、それを寛容して関係を育んでいかなくてはいけないのですね。正義はあくまでその指標でしかない、のにな…

  • どんなささやかな悪事も絶対に許さない。正義感と行動力に溢れた範子。彼女はたしかに100%正しい。けれど、大嫌いだった。高校生の時の仲良し5人グループは、大人になって再会するも、範子の正義感に追い詰められていく。そしてついに彼女を手にかけてしまった。遺体は見つからないまま五年が経った頃、一通の招待状が届いた。差出人は高規範子、たしかにあの時殺したはずだった彼女だった。

    読んでる間中息苦しくてしんどかった。正しいこととは言えこんな友人絶対嫌だ。しんどい話だからこそぐいぐい読んでしまった。後味の悪さは抜群。でもこんなDNAもらわなくてすんだことだけはよかったのでは……

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