暗闘

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著者 : 山口敬之
  • 幻冬舎 (2017年1月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344030633

暗闘の感想・レビュー・書評

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  • トランプ政権誕生後の安倍政権の動きを克明につづったノンフィクション。
    表にはなかなか出ないであろう政権中枢の肉声を丹念に拾い集めて読ませました。
    過激な発言でメディアを賑わわせるトランプ大統領ですが、初めて直接会談した際の安倍首相の印象は違ったそうです。
    「威圧感はなく、逆にどちらかといえば緊張しているように見えた」
    巷間伝わるトランプの印象とはかなり異なります。
    TPPから永久に離脱するという大統領令に署名したトランプですが、日本政府がなお一縷の望みを捨てていないことも分かりました。
    北方領土を巡るロシア側との激しい駆け引きは迫真もので、巻を措く能わず時間を忘れて読み耽りました。
    昨年12月に山口県で開かれた日ロ首脳会談は、「大きな進展はなかった」という見方が大勢のようですが、著者の見立ては違います。
    会談後に出された「プレス向け声明」を丁寧に読み解き、今後の領土交渉に前向きな意味があることを教えてくれます。
    著者の山口さんには、安倍首相や麻生副総理とかなり近いことから、「政権の走狗」「ジャーナリスト失格」との批判も強いです。
    私も著者の前作「総理」を読んだ時に、面白いと同時にジャーナリストとしてはいかがなものかと違和感を持ちました。
    ただ、現在、これだけ政権中枢に肉薄しているジャーナリストは恐らく数える程度でしょう。
    しかも、そのリアルな肉声を、政権側に軸足を置きながらも、真摯に伝えています。
    むしろ、政権と厳しく対峙しているように見せかけながら、その実、裏では政権としっかり「チークダンスを踊っている」(辺見庸氏)大手メディアの方が罪深いのではないかと最近、思い始めています。
    政治の舞台裏に興味のある方はぜひ。
    私は図書館で借りて読みました。

  • 野党は無策で、自民党内にもポスト安倍はいない。もはや国内では敵無しとなった安倍長期政権の次の目標は外交だ。

    本書は外務省に頼らない、総理自らが直接指示する安倍外交の分析に多くのページを費やしている。そして、安倍外交の最重要ターゲットがトランプ大統領だ。

    トランプの大統領就任前にいち早く面会し、良好な関係を築き上げた安倍総理は在日米軍問題や対北朝鮮問題の解決を狙う。これぞ、安倍総理が保守政治家として期待されていることだが、その結果、親安倍派はますます安倍総理を応援し、反安倍派はますます攻撃を強める。

    安倍総理としては、自身の評価が2極化することを覚悟の上で、政権の総決算に挑んでいる。その最終目標が憲法改正だ。

  • 安倍総理のトランプ大統領との初めての首脳会談の裏側や、プーチン大統領との北方領土問題での経済活動を巡る首脳会談の裏側など、安倍外交の内側をノンフィクションで著した一冊です。第2次安倍政権で新設された国家安全保障局(NSS)が、外務省に対する不信感から生まれたものだという話は、新聞やテレビなどでは分からない情報で、総理に近い著者だから得ることのできた逸話だと思いました。

  •  前作「総理」に続く、安倍首相の言動を傍から描いたものである。前作は自ら見聞きした場面が多かったが、今回は必ずしもそうではないように読める。
     今回は、トランプ大統領誕生の2016年秋からの話で、トランプ大統領との関係、外務省との関係、プーチン大統領との交渉など、外交が中心である。
     安倍首相に関しての記事は、悪口や難癖しか見当たらず、政治の現場の実態が全く分からないのが現状である。本書のような裏話は、同時進行でなくても、新聞や雑誌での解説記事なりで読みたいと思う。それが出てこないのは、マスコミの記者の取材力や考察力不足なのか、思い込みでしか書けないからなのだろうか。
     他には期待できないので、1年遅れでも我慢するので、このような政権の内幕(スキャンダルではなく政策や政治判断に関する)記事を今後も作者に期待したい。

  • トランプ政権後の日米間のやりとり、日露外交について、NSS設立と外務省との摩擦問題など、政治やそれを動かすための動き方など勉強になる。そして政治への関心も高めてくれる。

    ただ総理よりも内容は少し薄く感じた。

  • 前作の「総理」が非常に興味深かったので、本作も拝読。

    政権の機微に触れる情報などの言及の深さは、前作よりも若干浅くなった感は有るものの、テレビや新聞では知れない、当事者に肉薄しているからこその情報は単純に、「そうだったのか!」と思わせることが多い。

    トランプ陣営への、当選前からのコンタクトに関する言及が、本作の白眉で有ると感じた。

  • 今回は安部総理の外交戦略、手腕ついて書かれています。
    報道されない裏話は読んでて面白いが
    『総理』と比べるとやや弱いかな?

  • 何事も視点が変わると解釈も変わるものだ。
    無知なのでトランプさん、中国、ロシアの事など興味深かった。国内で争ってる場合じゃないと思うが…作者は安倍内閣と近いから取れる情報も当然あるけれど、逆に視点が偏る事もあると思うので、色々な立場の話を知る事が大切だなと思う。ら

  • 安倍首相と親密すぎるということはよく分かった。
    ジャーナリストが権力とこれだけ近いというのはどうだろうかと思う。当事者でしかわからない肉声は伝わってくるが。

  • 読了。
    前作「総理」が抜群に面白かったので、手にした一冊。前作と比べて対象期間が短いこともあり、ボリューム的に物足りない感が無きにしも非ずだが、外交の舞台裏をスリリングに描き出している。タイトルは色々な意味に受け取れるが、本書の要諦は「官邸と外務省の暗闘」だろう。歴代総理の中でも特に毀誉褒貶激しい安倍晋三。リベラルは勿論、保守層からも叩かれそうな施策を時として強引に遂行する現総理。安倍一強と呼ばれ与野党双方に安倍を倒し得るライバルが見当たらない今だからこそ、保守政治家として「保守層の不満を包含して決断する」という大きなリスクを取ろうとしているのか?それとも無垢で幼稚な理念を具現化しようと暴走する為政者なのか?はてさて。

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暗闘の作品紹介

そのときトランプ、オバマは、そしてプーチン、朴槿恵は-。駆け引き、軋轢、裏切り-安倍外交の知られざる舞台裏。最も政権中枢を取材してきたジャーナリストによるスクープ・ノンフィクション第2弾!!

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